甘くて酸っぱい健康デザート「ビンタンフール」

07 5月
2011年5月7日

中国の若者たちの間で、昨年あたりから人気急上昇のスイーツがあります。
それは「ビンタンフール(氷糖胡芦)」。
パッと見には「なんだ、あれは?」と思うような形ですが、よく見ると日本人にも馴染みの深い“リンゴ飴”そっくり。
串に刺した赤いフルーツの上に飴がたっぷりかかっています。

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この「ビンタンフール」、実は以前からあるスイーツなのですが、こと大連においてはここ一年の間に店舗数が一気にグッと増えました。
使うフルーツは色々ありますが基本形は「山査子(さんざし)」です。
「山査子」はうんと小型のリンゴのような形をしており、酸味があってサクサクした食感です。
特に消化吸収を助ける働きがあることで知られており、漢方にも用いられるほど。
整腸や下痢にも効果がある、身体に良いスイーツなのです。

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中国の若い女性はこの「ビンタンフール」が大好きです。
街のあちこちにある露店やスタンドで、恋人に「これが食べたーい」とおねだりする姿を良く見かけます。
山査子の赤い色もまた可愛らしさを強調しているのかもしれませんね。

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「ビンタンフール」の材料は山査子に限られてはいません。
例えば写真のように、色々なカットフルーツを刺したものもあります。
キウイやアンズ、バナナ、リンゴ、メロン、ナツメなどなど、一度に色んな種類のフルーツを楽しめるから満足感も違います。
私はリンゴ飴が苦手なのですが(途中から“ただの”リンゴになってしまうため…)、これだとフルーツが大きすぎないから、飴と一緒に最後まで楽しむことができるのも大きなポイントです。

おやつ代わりに「ビンタンフール」を食べる中国女性たち、肌がキレイなのも頷けます。
ひと串のお値段は3元程度(1元=約13円)。
安いのに量はたっぷりなのも嬉しいですね。
と言ってもひと串に山査子が10個近く刺さっているため、時にはこんな光景も…

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やっぱりちょっとボリュームあり過ぎでしょうか。
それにしても、中国に来たら「ビンタンフール」をぜひ試してみてください。
山査子の酸味と飴の甘さが絡み合い、なかなか侮れない美味しさです。
その上身体にも美容にも良いのですから、美味しい中華をおなかいっぱい食べた後にも、遠慮なくいただけます。
中国発の「ビンタンフール」、私のイチ押しスイーツです。

「労働公園」で見たり食べたり遊んだり

19 4月
2011年4月19日

大連の中心部に位置する「労働公園」は、市内で最も大きな公園です。
広さは約102万㎡、広々とした公園内には自然溢れる風景と広場や遊園地が共存し、歩くたびに違った表情を楽しめるのが特徴です。

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入口を入ると広々とした空間が行く手いっぱいに広がっています。
そのすぐ左手には日光東照宮にも似たカラフルな門が目を引き、そこをくぐると屋根つきの休憩所から大連の街が眺められるようになっています。
この公園はどこもかしこもゆったりとしたスペースで造り上げられているのです。

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もともとはロシアがこの地を租借していた時代に造られた公園でした。
その後1905年に租借権は日本に委譲され、この公園も日本人の手によって、多彩な遊び場として造り上げられていきます。
「中央公園」と呼ばれた公園の中にはテニスコート、野球場、乗馬場にスケート場まであり、当時としては贅沢とも言えるほどの充実ぶりだったようです。
そして、租借権を中国に返上した後、「中央公園」は「労働公園」と名を変え、今のように大連の“街のシンボル”として、人々に親しまれるようになったのです。

公園の中ほどに進むと一転「遊園地」の登場です。
ジェットコースターや観覧車、他にも様々な遊具があり、小さな子供が危険なく遊べるように用意されたカートは子供たちに(それとも親に?)大人気のようでした。

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人だかりがあるので何かと思って近づいてみると…どうやら輪投げでウサギを取るゲームのようです。
他にも玉入れゲームや空気トランポリンなど、半日では遊びきれない程の遊具があり、家族連れが多い理由も頷けます。

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子供たちの歓声を抜け更に奥に進むと、そこには知る人ぞ知る「EURO BAKE(ユーロベイク)」があります。
ここは欧米人たちの御用達、ピザやパン、スイーツ類が美味しいことで有名です。
店舗は見た目が地味で見つけにくいかもしれませんが、途中に看板が出ています。
見つけたらぜひ立ち寄ってみてください。

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そしてサッカーチームが強いことで有名なこの街らしい、サッカーボールのモニュメント。
大連の街のどこからでも眺めることができますが、実物はこの労働公園内にあります。

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広い公園内を歩いていると、「やっぱり中国は大きいなぁ」と実感します。
そしてその中には、人々が求める「憩いと楽しみ」がすべて詰め込まれていると言っても良いでしょう。
中国らしさ、そして大連の街ならではの風景を「労働公園」で味わってください。
もしかしたら100年もの昔、この公園で遊んでいた日本人の姿を想像することができるかもしれません。
「労働公園」はそんな歴史を持った場所でもあるのです。

北京ダックは“広東風”がウマい!

05 4月
2011年4月5日

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「食は広州にあり」と言うくらい、「広東料理」は多くの人たちに愛されています。
中でも飲茶が有名で、昼時にはどこの店でもたいてい飲茶用のメニューが出され、餃子や海老シュウマイ、小龍包(ショウロンポウ)など、美味しそうな料理がズラリと並びます。
他の地方の有名料理を「広東風」にお色直しすることも珍しくなく、そんな料理のひとつに“北京ダック”があります。

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北京ダックには「本場北京の北京ダック」と「広東風北京ダック」の2種類あります。
本場の北京ダックは皮と肉を一緒に切りますが、広東風は皮のみを削ぎ切りにし、まるまる残った肉は別の料理として出されます。
私たちが一般的に「北京ダック」と呼ぶのは、実は「広東風」のことだったのです。

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北京ダックを食べたい時はあらかじめ店に予約をしておく必要があります。
たいていの場合、一羽丸ごとと半身のどちらかを選べるようになっているので、少人数でもオーダーすることができます。
また中華料理店には個室がある店が多く、最低設定金額を消費する前提で少人数でも個室を使えます。
最低設定金額は店によって異なりますが、よほど高級店に行かない限り高い設定はされていません。
3,4人揃ったら個室を予約するとよいでしょう。

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北京ダックは客の目の前で切り分けられます。
まずは調理済みのダックを客にお披露目し、すぐにスタッフが慣れた手つきで皮を削ぎ落し皿に並べて行きます。
上の写真はその時の様子です。

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香ばしい香りを漂わせ、北京ダックの出来上がり。
この皮を白長ネギや細切りキュウリと共にクレープ状の皮で巻き、専用の甘辛いソースをつけて食べます。
「本場の北京ダック」とのいちばん大きな違いは、皮と肉の間にあるダック特有の分厚い脂肪が全くついていないこと。
あっさりと食べられるので、他の料理を頼んでも3~4人で半身程度は軽く食べられる量だと思います。

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残った肉はこの写真のようにピーナツと和えるなど、別の一品料理として運ばれてきます。
頼めば具の無い蒸しまんじゅうを持ってきてくれるので、中に詰めて食べても美味です。

「本場の北京ダック」と「広東風北京ダック」どちらも甲乙つけがたい美味しさです。
でも広東地方に来たなら是非とも「広東風北京ダック」を試してみてください。
なぜこの味が世界に広まったのかを納得することでしょう。

中国でもっと気軽に「オーダーメイド」

15 3月
2011年3月15日

中国に遊びに来たらぜひ試してほしいものがあります。
それは「オーダーメイド」。
世界にたった一つ、「自分だけのもの」を作る楽しみは格別です。
今回は中国で試せる「超お手頃な値段のオーダーメイド」についてご紹介します。

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「オーダーメイド」とひと口に言ってもその種類は様々です。
洋服からバッグに靴、家具からペットそっくりの縫いぐるみまで何でもありますね。
でも問題はその金額の高さ。
一点もののハンドメイドともなればどうしても値段は高く付きがちですが、中国ではそんなことはありません。
例えば私が「オーダーメイド」で作ったこちらのジャケット2点。
一枚(薄緑色)は中華風に“くるみボタン”をつけ裏地も同系色、もう一枚(黒)は雑誌から気に入ったものを選び、それと全く同じ形に作ってもらいました。

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お値段は薄緑色の方が45元、黒い方は150元(どちらも生地は別料金)、日本円に計算すると585円と1950円ですから(1元=約13円)、こんな安い買い物はありません。
デザインには細かい指示を出せるし、生地は色も材質も好きなものを選べます。
生地はモノによって値段が違いますが、これも決して高いわけじゃありません。
シワになりにくいものを選び、充分な寸法を切ってもらい、それでもこのジャケット一着分が3~40元で済みました。

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私が作ったのは深セン市の羅湖地区にある有名なショッピングセンター「商業城(上の写真)」の中、「布市場」のあるフロアです。
ここには布屋もテーラーもそれぞれ数十店舗ずつはあるでしょう。
まさにフロアいっぱいにひしめき合うと言った感じです。
これだけ多いと店選びも大変ですが、テーラーはどこの店でも必ず「出来上がり品」を展示していますから、それを良くチェックするのがポイントです。
私もそんな風にして初めての店を選びましたが、キレイな出来上がりに大満足です。
日数は通常なら1週間はかかるのですが、旅行で来ていることを言って急いで貰うよう交渉するとよいでしょう。
よほど予約がいっぱいじゃない限り請け負ってくれることと思います。
幾らかチップを置いていくと、より丁寧な仕上がりになるかも(?)知れませんね。

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こちらは「ミニチュアそっくり人形」です。
数枚の写真を元に見た目から服装、小物に至るまで本物そっくりの人形を作ってくれます。
作風はお店によって様々で、うんとマンガっぽいものも有れば、逆にかなりリアルな顔つきのものもあります。
こちらも店頭にサンプルが並んでいるので、好みの作風の店を選べばよいでしょう。
私の場合、リアル過ぎずマンガっぽくなく、更に表情が生き生きしているかどうかが店選びのポイントでした。
ズバリ「ここだ!」と思った店に飛び込み、出来上がった作品がコレです。
お値段は本体のみで230元ほど。
台やケースをつけて合計260元ほどだったと思います。
ウエディングなど定番のボディはひな形が置いてあるので、それを選べば(顔だけの制作で)お値段はずっとお安いようです。

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このそっくり人形は、全工程にかかる日数が通常で約2週間。
旅行者の場合はあらかじめ写真を送っておくか、あるいは出来上がった作品を日本まで送ってもらう手続きをする必要があります。

この頃はすっかり「中国の食べ物は貰っても困るわぁ」と言う風潮ですが、こういうギフトなら喜んでもらえそうです。
クオリティーの高い作品を売る店があちこちにあり、だからこそお値段は“よりお手頃”になるのですからお客にとっては嬉しい限り。
やっぱり中国は「手作りの国」です。

「上野」「小樽」そして「大連」へと続くもの

06 3月
2011年3月6日

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大連がその昔「日本の街」であったことはご存知のことと思います。
その当時に造られた建築物は今なお大連の歴史を語る上での重要な存在として残され、また活用され続けています。

ところでそうした建築物の中に、ひとつ面白いものがあります。
それは日本と大連をいまだに繋ぎ止めているパイプ役と言っても良いでしょう。
今では「よく知らない街」となってしまったここ大連が、かつては「日本の街」であったことを、現代の私たちに教えてくれる存在です。

「上野」「小樽」「大連」を結ぶキーワード。
何か思い浮かぶものはありますか?
答えは「駅」です。

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上野、小樽、大連の「駅舎」は、デザインがとてもよく似ています。
よく「大連駅は上野駅を模して造られた」と言われますが、写真で見ても確かにソックリです。
両翼を広げたような形、縦長の窓、そして人の流れをスムーズにするために工夫を凝らした構造までもが似せて造られているのです。
また上野駅が造られたのは1932年、小樽駅は2年後の1934年、そして大連駅は更にその3年後の1937年といずれも近い時期に建築されています。

そこまで似ているのなら設計者も同じなのではないか、と思うところですが、上野と小樽の駅舎は同じ酒見佐市氏の設計であるものの、大連は当時の南満州鉄道の太田宗太郎氏によるもので、別人の設計と言うことになっています。
この二人の設計者の間にどのような繋がりがあるのか、また南満州鉄道の太田氏が実際に大連駅の設計を手掛けたのかどうか興味を惹かれるところですが、残念ながらハッキリとしたことはわかりません。
ちょっと不思議な話です。

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大連駅は1937年に新駅舎が誕生するまではロシアが建てた駅舎を使っていました。
それは支線のみの小さな駅だったと言うことです。
その後ロシアから租借権を譲り受けた日本が、大連駅を満州の中でも重要な駅のひとつとして位置づけ、鉄道を中心とした「日本の街づくり」を始めます。
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2003年の大連駅開設100年記念に合わせた改築の際には、従来の駅舎を取り壊す案も出されたそうです。
しかし結局は増改築にとどまりました。
こうしていまだに「上野駅に模して造られた」大連駅は、この街の「顔」として生き続けているのです。

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70数年前、この場所に現れた斬新な駅舎の姿を、当時の在住日本人たちはどんな思いで見上げたことでしょう。
私たちの中から歴史の記憶が薄れても、上野、小樽、大連は目に見えない線路で繋がっています。
冬の間観光客も少なくひっそりとしていた大連の街は、これから暖かな春を迎え、また賑やかな街に戻ります。
大連駅の周辺が早朝からカオスと化すのももうじきです。

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