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復活祭のお菓子 モナ・デ・パスクア

04 5月
2011年5月4日

私がこれを書いているのは、ちょうどキリスト復活の日曜日。モナ・デ・パスクアの季節です。
モナ・デ・パスクアは、スペインのアラゴン州、バレンシア州、カタルーニャ州、バレアレス州、
そしてムルシア州の一部で復活祭のおやつに食べる甘い食べ物。
復活祭が近づくとパン屋さんやお菓子屋さんのウィンドーにお目見えします。

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昔は復活の日曜日のミサの後に、代父(ゴッドファザー。洗礼式に立会い、神に対する契約の
証人となる役割をする者)が代子にモナ・デ・パスクアをプレゼントしていたそうです。
そして翌月曜日には家族親戚や友達と野外に出向き、モナを食べる習慣があったとか。
私の地元のママ友にも、毎年友達家族とモナを食べにピクニックに出掛ける人がいます。
そのためこの月曜日は、“モナの日”と呼ばれています。

伝統的には、小麦粉と砂糖、卵、塩、イーストを使って焼くシンプルなパンで、
飾りにゆで卵を使っていることが特徴。卵は復活のシンボルですからね。

バレンシアでは、色が塗られたゆで卵をのせスプレーチョコで飾られた動物形のモナを
よく見かけますが、2つのゆで卵を携えたこんな形をしたモナ(写真下)を見かけたことも(笑)

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これをホットチョコレートと一緒に頂くのがメジャーな食べ方で、
最初から全体をチョコレートでコーティングされたモナも売っています。

カタルーニャ州でも特にバルセロナのモナ・デ・パスクアはほかの地域に比べてかなり進化し、
スポンジ生地を使い、クリームやチョコレート、カラフルな羽やチョコレートの卵で飾られた
ケーキや立体チョコレートが主流を占めます。表面にクレマ・カタラナ(カタルーニャを代表する
デザート)をコーティングしたケーキがあるのも、ご当地ならでは。

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<世界遺産のサグラダ・ファミリアを模したモナ・デ・チョコラテ>
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ほかにこの時期に食べる有名なお菓子といえば、トリーハス。

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今から500~600年前には既に食べられていたことがわかっている伝統あるもので、
メキシコにも伝わっているとか。硬くなった数日前のパンを牛乳かワインに浸し、
とき卵をつけて油で揚げ、シナモンやはちみつ、砂糖、リキュールをかけて頂きます。
スペイン版フレンチトーストですね。市販のものを買うとか~なり甘いです(苦笑)
Wikipediaにレシピが載っていたので、甘さを調節しながら自分で作ることをオススメ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%8F%E3%82%B9

パン・ケマード(焦げパンの意)は、バレンシア県南部、ちょうど私が住むハティバの近くにある
アルベリックという町発祥のパン。これも、聖週間や復活祭のシーズンの食べ物として知られています。

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聖週間から復活祭の頃にスペインにお越しの際には、ぜひ季節のスイーツをお楽しみくださいね。

教会の中央はマリア様? ~マリア信仰の篤いスペイン

11 2月
2011年2月11日

キリスト教にはまったく馴染みがないままカトリック国スペインに来て、最初に「はて?」と
思ったのは、中央にマリア様が祀られている教会が多かったこと。私の乏しいイメージでは、
中央にあるのは十字架に架けられたキリスト像だったのです。それに、教会の中央に鎮座する
マリア像のきらびやかで美しいこと! 失礼ながら、中には官能的なマリア様までいらっしゃいます。
それまで抱いていたマリア様のイメージは、ひたすら清楚だったんですけどね^^;、
<セビージャの聖週間でお神輿のような山車で担ぎ出され、大聖堂へ向かうトリアナ地区のマリア像>
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この印象は、初めて訪れたのが特にマリア信仰が強いアンダルシア地方だったことも強く影響
していると思います。NKHの某番組では、セビージャが世界一篤いマリア信仰の伝統を持つ町だと
紹介されていたとか。

そのセビージャでも一、二を誇る人気でスペイン中に名を馳せるのが、マカレナ教会の希望の聖母。
ミサ以外の時間でも、教会には人の姿が絶えません。初めてみた時に、こんな美しいマリア様が
いるのかと一目ぼれして以来、非信者である私のお気に入り聖母です。

<マカレナ教会の中央は聖母マリア>
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<聖週間の時に担ぎ出される山車に乗ったマカレナのマリア像>
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マカレナと同等の人気を誇るのは、トリアナ地区の希望の聖母。

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こちらの方が母のイメージがありませんか? どちらも聖週間で外に担ぎ出された時には、大勢の
観衆から「グアパ(美人さん)!!」の掛け声が飛びます。山車に手を触れて涙を流すおばあさんの
姿を見ると、信仰の強さを感じ入ります。

ちなみに、1990年代後半に世界的にヒットした「恋のマカレナ」を歌った2人のおじさん
デュオ、ロス・デル・リオはセビージャ郊外の出身です。あのダンス、なつかしいですね。

プロテスタントでは認められていないものの、カトリックでは聖母マリアをはじめとする
聖人信仰が非常に盛んです。いわば、聖母マリアは数多いる聖人の中で頂点に立つ存在。
マリア信仰は4世紀ごろには既に盛んだったと言われています。キリスト教を広めるにあたり、
その土地土地に根付いていた大地母神信仰をうまくマリア信仰に変えたという説が有力だとか。
人種や宗教が違っても、やはり母の存在というのはおおらかでやさしく偉大なものなのですね。
マリア信仰に関係するのかどうか、スペインやイタリアではマザコン男性が多いような・・・^^;

日本カトリック司教団では、聖母マリアを『神ではなく、すべての造られたもののうち
最もすぐれた方』と定義づけています。聖母マリアを崇敬するのは、聖母が神の恩恵を特別に
お受けになった方だからだそうです。

日本人観光客も多く訪れるバルセロナ郊外モンセラットの山にある9世紀に創建された修道院には、
幼子イエスを抱いた黒いマリア像があります。これはカタルーニャ州の守護聖母として
何百年も篤い信仰の対象になっています。なんでも12世紀に近くの洞窟で見つかったものだとか。

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アンダルシア州ウエルバ県ロシオ村にあるロシオの聖母像はちょっとのっぺりしたアジア顔で
個人的に好感を持っています。高級ポーセリンブランドのリヤドロもこの像を作って販売しています。

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<サンルーカル・デ・バラメダの町中で見つけたロシオの聖母のタイル画>
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ブランカ・パロマと呼ばれるロシオの聖母像が発見されて以来、奇跡の村とされているこの地には、
毎年復活祭後50日目の日曜日に多くの信者が集まります。その日にあわせ、信者たちは、
セビージャ、ウエルバ、カディスなどの近県以外にマドリッドからも巡礼団を組んでやって来るのです。
フラメンコ調の華やかな民族衣装をまとい、砂ぼこりの中を馬や牛車に乗ってまたは徒歩で、
時にはそのまま橋のない川を渡り、途中途中で飲んだり歌ったり踊ったりしながら何日もかけて
ロシオ村を目指す巡礼の様子は、日本人の想像する巡礼とはまったく違ったもの。
ここでどんな感じなのか見てみて下さいね。必見!!

巡礼については、ここで詳しく読むことができます
http://www.esflamenco.com/scripts/news/janews.php?frmIdPagina=124

バレンシアの大聖堂の隣にある聖堂には、デサンパラードと呼ばれるバレンシア州の守護聖母が
います。特にバレンシアの地元民に圧倒的な人気を誇るのですが、私好みではありません。
(はい、信者ではないので、見た目だけで決めています。あしからず^^;)

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ほかにも、スペインの守護聖母と言われるサラゴサのピラール、スペインの黄金時代に全スペイン
世界の守護聖母と言われたグアダルーペの聖母など、スペイン中に有名なマリア様が何体もあります。
このように同じマリア様がいろんな名前で呼ばれているのは面白いですね。また、バルセロナには
モンセラット、サラゴサにはピラール、バレンシアにはデサンパラード、と各土地には守護聖母と
同じ名前の女性が多いことも私とっては興味深いカルチャーショックでした。

人気のあるマリア像はブロマイド等のグッズまで売られており、信仰するマリア様グッズを飾る
バルやタクシーを見かけることもあります。スペイン旅行の際には、皆さまもお気に入りの
マリア様を見つけるのはどうでしょう?

バルとタパスの話

26 9月
2010年9月26日

ここ数年日本ではスペイン料理が流行っているようで、スペインバルと称したお店を
よく目にするようになりました。バルで出される小皿料理のタパスはタパという言葉の
複数形で、そのタパは“フタ”の意味。バルで甘いシェリー酒を飲む時に虫がたかるのを
防ぐために、パンや生ハム、腸詰のスライスでグラスにフタをしたのが語源とも言われています。

<コルドバのバルでのタパスランチ>

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私が初めてスペインを訪れた時は2ヶ月あまりをアンダルシアで過ごしました。
セビージャの町はどこを歩いてもバルだらけ。朝はコーヒーとトースト、お腹が空けばタパス、
夜はビールやワインとずいぶんお世話になったものです。そして地元の友達に、一杯飲んで
一品のタパスをつまんだら次に行く“バルのはしご”を教わり、すっかり病みつきになりました。
「ここはポテトサラダがおいしいよ」とポテトサラダとビール。次のバルでは
「ここのチーズはイケる」とワインとチーズ。一軒に腰を落ち着かせない“はしご族”は
わざわざ座ったりはせず、カウンターや店先で立ったまま飲み食いするんですよ。

<セビージャにある生ハムとチーズ、ワインのおいしいバル>

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グラナダのバルでは飲み物を頼むと無料でタパがついてくるので、これを楽しみにあちこち
はしごしたものです。マドリードやほかの地域にも無料のタパを出すバルがありますね。
バレンシアでは出たとしてもピーナッツかオリーブの実くらいでしょうか。

マドリードの中心にもバルがたくさんあり、行く時はバル巡りを楽しみにしています。
ほんの数種類のタパスしかおいていないエビ専門バルがあり、ここのエビのにんにく
オイルソテーはなかなかのお味。オイルは残さずにパンにつけて食べましょう(^^)
ガイドブックにも載っている有名店なので値段が少々高めですが、1906年の創業当時を
思わせる雰囲気も気に入っています。 http://www.lacasadelabuelo.es/

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ちなみに夫と私がこよなく愛するバルが、スペインの外れ、
アンダルシアはカディス県のサンルーカル・デ・バラメダにあります。グアダルキビール川が
大西洋に注ぐ河口にあり、シェリー酒の一種マンサニージャというお酒で有名な小さな町です。
ここのカビルド広場にあるBalbinoはいつ行っても地元の人で大賑わい。タパスの種類もとても
豊富で、土地柄かいろんな魚介類を楽しむこともできます。残念なのは、わが家からはあまりにも
遠くて滅多に行けないこと・・・

<Balbinoでのお約束は、塩ゆでしたエビと桜エビのかき揚げにマンサニージャ>

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私が住むバレンシア地方にはスペイン中央部やアンダルシアのようなバル&タパス
文化がないものの、バレンシア市内の海に近い古い地域にお気に入りのバルがあります。
創業1836年のCasa Montañaです。 http://www.emilianobodega.com/
パタタス・ブラバス(ポテトフライのピリ辛ソース)は絶品。ビールが進む!
1匹からオーダーできるいわしの塩焼きもおいしく、先日日本からいらした某ベテラン女優さんを
案内したのですが、とても気に入ってくださって嬉しかったです。

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バルのカウンターや立ち飲み席にいると、お店の人やほかのお客さんとの距離も縮まります。
「どこから来たのか?」「おいしいか?」といつの間にか会話が始まり、
ごちそうしてもらったり、一緒に次の店に行ったりすることも。そんなふれあいも私は大好きです。

<思わず入ってみたくなる店構えのバル>

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日本からスペインに旅行に来ると、食事時間が違いや食事のボリュームで胃腸の具合が
悪くなる方がいらっしゃるようですが、そんな方にもバルはオススメ。レストランの開いていない
時間に少量で済ますことができます。ボカディージョ(スペイン版バゲットサンド)を作って
持ち帰り用にアルミホイルに包んでもくれますし、WCに困った時は飲み物を何か1杯
(日本円で200円しません)頼んで用を足せばOK。バルは旅行者の強い味方です(^^)
また、サッカーの試合がある時にファンが集まってTV観戦するバルもあるので、
サッカー好きな人は面白いと思います。

日本のスペインバルのように洗練されたお洒落な雰囲気はなく野暮ったい店が多いですが、
本場のバルは敷居が低く入りやすいですよ。

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