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地中海を臨む丘の上の白い町アルテア

26 1月
2011年1月26日

碧い地中海を臨む丘にあるアルテアの旧市街は、フラメンコ、闘牛、ひまわりに並んで
日本人が思い浮かべるスペインのイメージ“白い町並み”そのままの小さな町です。

実は白い町並みはスペインのどこにでもあるものではありません。
アンダルシア州ではよく見かける風景ですが、おそらく北部にはないと思いますし、
私の住むバレンシア州でもなかなか目にしない町並みです。

さて、今回ご紹介するアルテアはアリカンテ県の北部に位置し、
アリカンテ市内からは車で約45分、バレンシア市内からだと約1時間半の距離にあります。
アリカンテ県の海岸はコスタ・ブランカ(白い海岸)と呼ばれ、夏は国内外から大勢の観光客で賑わいます。その中でもアルテアは、海岸線にはリゾートホテルが並び、ヨットハーバーもある
名の知れた観光地。そして何よりも魅力的なのが丘の上の白い旧市街です。

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旧市街の真ん中にある教会の青いタイルで覆われた2つのドームは、
アルテアのシンボル。青空と白い町に見事にマッチしています。

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<教会前の広場から小路を海方向に進むと、地中海を見渡せる見晴らし台が>
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<教会前の広場にあるカフェのテラスでくつろぐ人々>
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教会横の階段を下りると、レストランやお店が並ぶ路地が広がります。
アルテアは芸術家の町としても知られており、
路地には小さなギャラリーや個性的なアクセサリーなどを売るお店も。

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ゆっくりお昼ごはんを食べた後にテラスでお茶を飲み、見晴らし台から飽きるまで碧い海を眺め、
散歩がてらにお店やギャラリーを覗いて1日を過ごす。そんなスローで贅沢な時間を過ごしたくなる町です。

<夕日に染まる白い町並み>
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<幻想的な夜の路地>
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ところで、老後のアンダルシア移住の夢がかなわなかったら、
ここで海の見える白い家に住もうかなと夫に言ったところ、
老体に坂の町はキツイと一蹴されました。確かにそうかもしれませんね・・・^^;

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スペイン中の子供たちが待ちわびる1月5日

17 1月
2011年1月17日

新約聖書によると、輝く星に導かれた東方の三賢王メルチョール、ガスパール、バルタサール
(いずれもスペイン語読み)は1月6日にベツレヘムにたどり着き、イエス・キリストに贈り物を捧げ、
礼拝したと言われています。12月24日のクリスマス・イブから、公現祭と呼ばれ国の祝日に
定められたこの1月6日までの2週間がスペインのクリスマス。クリスマスが終わったらすぐに
お正月の飾り付けをする日本とは違い、スペインでは年が明けてもクリスマスの飾り付けのままなのには、
こういった背景があるのです。

<ラクダに乗った三賢王がちょうどイエスのもとに到着したシーンを表したベレン>
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今やトナカイがひくソリに乗ったサンタクロースが幅をきかせているものの、
スペインの伝統ではクリスマスプレゼントを持ってきてくれるのは、
ラクダに乗ったこの三賢王。12月になると子供たちは三賢王宛てに手紙を書き、
何を持ってきてほしいかを記します(親はそれをもとにプレゼントを買う次第^^)。

公現祭前日の5日の夜には、スペイン各地で三賢王がやって来たことを祝うパレードが開かれます。
このパレードではお菓子や小さなオモチャ類などがばらまかれるので、子供たちは喜び勇んで向かいます。
百聞は一見に如かずということで、YouTubeでパレードの動画を探してみました。
☆スペイン各地の三賢王到着やパレードの様子を見ることができます:

☆豪華絢爛なマドリードのパレードのCM。かなり雰囲気が伝わってきます:

私の住んでいる小さな町でも地味ながらパレードがあります。かなり小規模ながら、
いつも最前列で見ることができるという特典が^^; 一昨年あたりからは不況の影響で
年々さびしい内容になってはきていますが、子供たちはまだまだ目を輝かせています。

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<上から順に、黄金を贈った白髪のメルチョール王、没薬を贈った赤毛のガスパール王、
乳香を贈った黒人のバルタサール王>

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パレード終了後にあがる花火を見ると、毎年「ああ、これでクリスマスも終わりか・・・」と
さみしい気持ちになるのは私だけではないはず。

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パレードから家に帰った子供たちは、三賢王にあげる食べ物や飲み物、
そしてラクダが飲む水を用意してから床に就きます。そして翌朝目が覚めると、
真っ先にプレゼントを探します。今年の息子の第一声も、「オモチャあった?」でした。

ちなみに、クリスマスが近づくと親が子に言う脅し文句は決まって
「そんな悪い子には三賢王はプレゼントをくれないよ」です。これがなかなか効くんですよね^^
悪い子には木炭を置いて行くという謂れがあり、この時期になると木炭に似せた砂糖菓子も売られます。

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さて、公現祭で忘れてはいけないのがロスコン・デ・レジェス。
1年でこの時期にしか食べられない王冠をかぶったドーナツ型の大きな菓子パンです。

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中には陶器の小さな人形とソラマメがひとつずつ隠されています。人形が当たった人は
王冠をかぶってその日は王様に、ソラマメが当たった人はロスコン代を払うことになっています。
我が家でも毎年食べています。今年は生クリームとチョコ生クリームを半々にはさんでもらいました♪

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この時期にスペインにいらっしゃる方は、ぜひ子供たちと一緒にパレードを楽しみ、
ロスコン・デ・レジェスを食べてみて下さいね。

1年でもっとも日本が恋しくなるスペインのお正月

11 1月
2011年1月11日

いよいよ暮れも押し詰まってきました。2011年はもう目の前。

日本の大晦日には年越しそばを食べ、除夜の鐘を突く習慣がありますね。
スペインで一番ポピュラーな大晦日の習慣といえば12粒のブドウです。
31日の夜12時に鳴る12回の鐘に合わせて12粒のブドウを食べ、
新しい年の幸運を願います。簡単そうに聞こえますが、なかなかタイミングが難しいんですよ^^;
豪快に皮も種も口に入れる人もいますが、あらかじめ食べやすく皮や種をのぞく人が
多いようですね。こんなお手軽な12粒のブドウ缶まで売っています。

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スペインのNHK的存在TVEは、大勢の人で埋まったマドリッドのソル広場にある
市庁舎の鐘が鳴るところを生中継。大晦日を家で過ごす人たちはこれを見ながらブドウを食べます。
1年前の中継の様子はここ: http://www.youtube.com/watch?v=SqNoBHS0opM

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そして男女ともにこの年が変わる瞬間に赤い下着をつけると縁起がいいと言われているため、
クリスマスを過ぎるとショーウィンドーに飾られた刺激的な赤い下着が目につきます。

また、メジャーな習慣ではないものの、ブドウを食べた後に乾杯するシャンパンのグラスに金のものを
入れておくと金運がつくと言う人もいます。(私も何度か試しましたが、効果は薄いような・・・)

日本のように眠らずに歳神様をお迎えする、除夜の鐘で煩悩を除くなどという厳かな気持ちは
みじんもなく、ホームパーティーやディスコ、クラブ、大晦日ディナーショーに行き
お祭り気分でワイワイ楽しく新しい年を迎えるのがスペイン流です。

<ディナーショーのメイン料理>
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<年明けの乾杯をした後のダンスタイム>
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その結果、元旦は朝帰りや二日酔いで迎える人が大勢いるわけです。
元旦には特別な習慣もなく翌日からは平常モードに戻るので、単なる休日といった扱い。
これが日本人には物足りないんですよね。この時期に日本が恋しくなるという在住日本人は
少なくありません。年越しそばを食べたり手に入る食材でお正月料理を作ったり、
初日の出を拝むことで新年気分を味わおうとがんばる人も。私もここ数年、年越しそばだけは
欠かさずに食べています。長く日本を離れていても、幼少期を過ごした故郷の習慣というものは
身にしみついているものですね。

それでは皆さま、良いお年をお迎えください。

信仰と伝統を感じるスペインのクリスマス

03 1月
2011年1月3日

ジングルベル、ジングルベル、クリスマスです♪
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12月になると町のあちこちにイルミネーションがつき、装飾がほどこされ、
どこからともなくビジャンシーコ(スペイン版クリスマスキャロル)が聞こえてきて、
クリスマス気分が盛り上がります。カトリック国のスペインでは、
クリスマスは国中が1年でもっとも華やぐ季節です。

今では日本のイルミネーションや飾り付けの方が大掛かりで洗練されていることでしょうが、
日本の商業主義的なクリスマスとは違い、スペインのクリスマスには信仰と伝統があります。
ささやかなイルミネーションとベレンでも、そこにこもった心を感じることができます。
私はこの時期にイルミネーションやベレン(前々回の記事に書きました^^)、クリスマスモードに
装飾された商店のウィンドーを見て歩くのが大好きです。

<市役所広場のベレンとツリー>
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<思わず見入ってしまう個人商店のウィンドー>
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<窓やベランダにサンタクロースを飾る家も>
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クリスマスは家族と過ごす1年で1番大切なイベント。
イブの24日は夕方になると商店やバル、レストランまでが店じまいを始めます。
この時期に観光にいらっしゃる方はご注意くださいね。私がスペインに越してきて初めての
クリスマス・イブの夜に、日本から来た友達とどこか開いているだろうとバレンシアの町中を
さまよったものの中華料理店くらいしか見つからず、タクシーを捕まえるのも困難だったという
苦い思い出が・・・。なお、25日になると開く飲食店もあります。

イブの夜9時になると、フアン・カルロス国王のクリスマスの挨拶がTVで流れます。
これを見ながらイブの夕食を始める家庭が多いとか。

さて、気になるクリスマスのご馳走。まず前菜として一般的なのが
スペインに世界に誇る生ハムやチーズ、腸詰類、そして各種シーフード、特にエビ類です。
高級品としてはウナギの稚魚があげられます。メインは地方や家庭によってもことなりますが、
子羊や七面鳥のオーブン焼きなどでしょうか。
バレンシアやアリカンテなど、25日の昼にはコシードという煮込み料理を食べる地方もあります。
カタルーニャ地方では26日もお休みで、この日はカネロニを食べるそうです。

<私はちょっと苦手な子羊のオーブン焼き>
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食後のデザートには、日本のような生クリームにイチゴののったクリスマスケーキも
ブッシュ・ド・ノエルも存在しません。もっともポピュラーなお菓子はトゥロンという
アーモンド菓子です。最近はチョコレートバージョンが幅をきかせていますが、
伝統的なものはアーモンドペーストと蜂蜜を練ったソフトタイプ(トゥロン・デ・ヒホナ)と
丸ごとのアーモンドと卵白、蜂蜜をカチカチにかためたハードタイプ(トゥロン・デ・アリカンテ)
の2種。ほかにもポルボロンとよばれるアーモンド粉を固めたお菓子やクッキー類、
マジパンとさまざま。この時期になるとスーパーにクリスマス菓子コーナーが設置されるので、
スペインのお土産に買って帰るのもいいですね。

<頂き物のクリスマス菓子>
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<お菓子屋さんのウィンドー。上段と下段にトゥロンが>
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クリスマスのミサに通う人はずいぶん減ったそうですが、
それでも普段は教会へ行かない人も足を運ぶのがクリスマス。私も一度のぞいてみたいものの、
好奇心で参列するのは敬虔な信者の方々に失礼な気がしてまだ実現できていません。

さて、25日が終わってもスペインのクリスマスは終わりません。
なんと、この国では1月6日までクリスマスが続くのです。この話はまた次回に。

Feliz Navidad!(スペイン語でメリークリスマスの意。バレンシア語ではBon Nadal!)
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