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ギリシャ 船の旅

22 8月
2008年8月22日

ギリシャといえば、海に囲まれた海洋王国。ギリシャに来たら,一度は船に乗ってエーゲ海の青さを堪能してみるのも良い思い出です。

アテネから電車(LINE1)で30分、終点のピレウス港は、「日曜はだめよ」という古いギリシャ映画の舞台にもなった西側の港町。島や海外へのほとんどの船は、このピレウス港からと、東側の港町ラフィーナから出ています。エギナ・ポロス・イドラ島という3島を回る、お手軽1日クルーズが出港するのもここからです。

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先日、私は、クレタ島というギリシャで一番大きな島へ、船で行ってきました。
クレタというと、とっても遠くて、船では10時間以上かかると思いこんでいたので、前回は飛行機で行ったのですが、今回は船初体験。今回のミノアンラインの船(http://www.minoan.gr)は速くて驚きでした。ハイスピードの船で、アテネのピレウス港からクレタのイラクリオ港まで直行で6時間半、片道、大人31.5ユーロで、飛行機に比べたら格段の安さ。船内は施設も充実しており、カフェ、レストラン、インターネットコーナー、ショップ、プール、シャワー、座り心地の良いシートなどもあり、広いので、散歩をしたり、甲板で海風に吹かれたり、読書をしたり、6時間半なんてあっという間でした。子供は広いスペースでゲームをしたり、走り回ったり、ボールで遊んだり・・・私は、調度セール中のショップ内で、思わず、たくさん買い物をしてしまったり・・・海水を取り込んだプールもあります。子供の監督で一緒に入った時、「階段が滑るから気を付けて!」と言いながら、自分が滑って背中にアオタンを作ってしまったのがカッコ悪かったですが・・打ち所が悪くなくて良かったです。プール利用の方は、濡れた床が滑るのでくれぐれもお気を付けて・・

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船を利用する方は、早めに乗船して、カフェのソファの禁煙席を確保することをお勧めします。テーブルがあると、後で手紙を書いたり、トランプをしたり、ゲームをしたりもできますし、ソファで仮眠もできて、ゆったりと船旅を楽しめます。また、スモーカーの方でも禁煙席を推薦します。ギリシャはヘビースモーカーが多くて、喫煙席はモクモクしていて呼吸が大変辛いです。カフェといっても、そこで最初に飲み物を頼んで、最後まで居座る人が多いので、席を立つときは、上着などの荷物を、席確保用にみんな置いていきます。もちろん、飛行機の席のような一般自由席もありますし、床に寝ている人もいるし、人それぞれですが・・何しろ、シートベルトや狭い席に縛られないのは本当に楽でした。

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船の施設については、船種や船会社によって様々ですが、遠くの島に行く大型船は、似たような感じだと思います。近くの島に行く高速船は、小さくてうるさくて、船旅の旅情とはかけ離れていますので、あまり期待しないで下さいね。また、天気に左右されて時間が遅れたり、ストに遭遇したりすることも多々ありますので、スケジュールには余裕を持って、旅を楽しんで下さい。

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アクロポリスの新博物館

16 8月
2008年8月16日

アクロポリスの新博物館に行ってきました。といっても、正式オープンはまだまだで、建物の一部だけの公開ですが・・・
アクロポリスの新しい博物館が着工したのはいつのことだったか・・・今までのアクロポリス内の博物館は手狭で、世界遺産にも指定されているギリシャの誇り、パルテノン神殿の博物館としてはいかにも貧弱だったので、広大な敷地、ハイテク建築の新博物館のオープンを私も心待ちにしておりました。パルテノン神殿の建築をかたどったデザイン、展示スペースは14,000平方メートルで、なんと、今までの博物館の10倍もあるそうです。オープンもギリシャらしく延び延びになって、現在は、建物はほぼ完成しているようですが、内装はまだまだ。でも、正式オープンまでの間、完成しているところを一部、無料公開しています。

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場所は、地下鉄赤ラインのアクロポリス駅を出てすぐのところ。現在は、遊歩道に面した正面玄関は閉鎖されていて、地下鉄出口すぐ横の入り口からのみ入場できます。土日も含む毎日、午前10時から12時までという限られた時間内ですが、無料ですし、ついでがあれば、ちょっと足を運ぶのも良いかもしれません。

まず、入り口前の広場には、あっと驚くガラス張りの床が!足元を覗くと、発掘された、古代アテネの都市の遺跡を、ガラス越しに鑑賞することができます。ガラスの上を歩くのは、なんとなく薄氷を踏んでいるようで心許ない感じですが、どこを掘っても遺跡・・・というのが実感できる、うまい演出ですね。

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建物の中に入ると、だだっぴろい空間が広がりますが、この1階部分は、ショップ、オーディトリアム、カフェ、仮設の展示品などが並ぶスペースになるようです。ちょっと奥へ行くと、この博物館の工事の様子をビデオで流しています。その横から2階に上がるスロープがあり、この廊下も一部ガラス張りになっており、地下に遺跡が広がっているのが見られるしかけです。スロープの両側には展示物が並ぶ予定で、つきあたりには、かなり大物の展示物がすでに何点か置いてありました。ここがメインギャラリーで、今まで、200年もの歳月をかけて発掘されてきたアクロポリスの丘での発掘物が、ここで一同に会すわけです。現在、見学できるのはここまでです。
この2階部分には、アクロポリスを眺めながら食事のできるレストラン、アテネを一望できるテラスなども設置されるようです。

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全館、ガラスを多用して、自然光を重要視した作りになっており、最上階のパルテノンギャラリーは、7.5メートルの高い天井と、横にある実際のパルテノン神殿をさえぎることなく鑑賞できる、総ガラス張りのデザインで、開放的なスペースとなっているそうです。ここには、パルテノン神殿のフリーズ(小壁)の彫刻(コピー)が、すべて展示されるそうです。

肝心の正式オープンですが、係の人に聞くと、今年の12月頃とか。本当に、聞く度に遅くなっていきますね・・・確かに、展示品の移動は大変な作業ですが。ギリシャでのこういう予定の遅れは、もう今さら別に驚かないけれど、まあ、のんびりしてますね。でも、新博物館の建築に対する入札が1976年から何回も繰り返され、失敗に終わってきたことを思えば、ここ数ヶ月の遅れはどうってことはないでしょう。

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博物館と全然関係ないところで感動したのは、ミネラルウォーターの無料サービスがあったこと。ところどころにコップ付きの冷水器が置いてあり、暑い夏のギリシャでは、このサービスは、感涙ものです。
ただ、このサービスがオープンしてからも続くのかどうかは不明です。
ちなみに、現在は、アクロポリスの入場料の中に、博物館も含まれていますが、この新博物館がオープンすると、博物館の入場は別料金になるそうです。EUの補助があったとはいえ、1億3千万ユーロ(210億円!!)ものお金をかけた施設なので、仕方ないかもしれません。

最近は、アテネの公害と酸性雨の影響で、遺跡がダメージを受けていると良く聞きます。そのうち、この室内の博物館に、本物は避難することになるかもしれませんね。あわよくば、どこかの国に保管されているパルテノン神殿の一部も、返還されて、ここに展示されることになればいいのですが・・・

オリンポスの12神(その2)

10 8月
2008年8月10日

前回の「オリンポスの12神(その1)」では、ギリシャ神話の6人の神様を紹介しましたが、今回は、残りの6人(プラス番外編)のご紹介です。

7)アフロディテ
愛と美の女神。英語名はヴィーナス。誰もが魅了されてしまう美しさを持つ。愛の神エロス(キューピッド)を従え、人々の恋路を見守る。自分自身も奔放で、ヘパイストスの妻でありながら、アレスと関係を持ったりして、愛欲との関わりが多い。「ミロのヴィーナス」は、ギリシャのミロス島で出土した彫刻で、世界的に有名。他にも、「ヴィーナスの誕生」など、アフロディテを主題にした彫刻や美術は多い。

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8)アレス
軍神。ゼウスとヘラの息子。血なまぐさい事や戦をけしかける事が大好きで、凶暴な性格。美神アフロディテと関係を持つ。同じく戦いの神でありながら、知性的な女神アテナとは対照的。
9)ヘファイストス
鍛冶の神。アフロディテの夫。家具調度、アクセサリー、武器・鎧を作るのが得意。醜く足が不自由だったが、まじめに仕事をこなす性質で、周囲からは尊敬された。義理堅く、情も深い。アテネの古代アゴラの中にある「ヘファイスティオン神殿」は原型が良く残っており、昼間は周辺の緑とのコントラスト、夜になるとライトアップされて、とても美しい。
10)アポロン
太陽神。音楽・詩・医学・予言・哲学なども司る。ゼウスとレトの息子で、デロス島で生まれる。若々しく美男子、明朗であるが、恋はままならない場合が多い。月桂樹がアポロンの聖樹。双子の妹アルテミスと共に、ゼウスの自慢の子供。デルフィの「アポロン神殿」は、彼の神託所として有名。キタラと呼ばれる竪琴を発明し、一緒に描かれている作品も多い。

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11)アルテミス
月の女神。狩猟と弓術の神。ゼウスとレトの娘。アポロンの双子の妹。アテナを尊敬し、同じように処女神になることを誓い、彼女を崇拝する者たちにも純潔を求めた。
その一方で、矛盾するようであるが、多産・子供の守り神でもある。
12)ヘルメス
ゼウスとマイアの子。商業・牧畜をつかさどる神。アポロンの牛を盗み、捕まりそうになると、口のうまさと臨機応変さで相手を煙にまき、切り抜けるなどのエピソードがあることから、うそつきやばくち打ちの守護神とも呼ばれる。

※下記の2神は、ヘスティアに代わってオリンポスの12神に加えられることもある。
13)ハデス
冥界の王で死後の世界の支配者。妻はペルセフォネ。冷静沈着な辛抱強い性格。
14)ディオニソス
ワインと酒の神。別名バッカス。人間と神の間の子。祝祭・演劇の神とも呼ばれる。地中海諸国を旅してワインと自分の信仰をひろめた。彼の祭に参加する女性は「バッカスの信女達」と呼ばれ、忘我・狂乱状態で山中を徘徊する様が壺絵などに残されている。アテナイのレナイア祭、大ディオニソス祭は、この神のための祭儀で、悲劇や喜劇が上演された。アクロポリスの麓にある「ディオニソス劇場」は、彼の名にちなんだ劇場の遺跡。また、近くに、要人の訪れる有名なレストラン「ディオニソス」がある。

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オリンポスの12神 (その1)

05 8月
2008年8月5日

ギリシャを旅していると、色々なところで彫刻や絵画に出会います。オリンポスの12神は、言わずと知れたギリシャ神話の中の神々ですが、美術品の題材にされることも多いですし、それらの神々を奉る神殿や建物も多く、店・道路・場所・製品名・会社名などで、その名前を取り入れたものも多くみられます。ギリシャ神話の神々の名前と性質、神話のエピソードを知っていれば、ギリシャ旅行、美術・遺跡鑑賞するのがもっと楽しくなるかもしれません。
今回は、そのうちの6神のご紹介です。

1)ゼウス
ギリシャ神話の最高神であり、一番の権力者。ローマ神話ではユピテルと呼ばれる。気象の神。クロノスとレアの子。子供が位を奪うという予言を恐れて、生まれた子供をすぐ殺してしまうクロノスを恨み、妻のレアは、ゼウスが生まれた時に、クレタ島の洞窟に運んで隠した。その後、予言とおりに、ゼウスは父、クロノスを倒して天空の支配権を得ることになった。支配者になった後は、気に入った女性を、次々と自分のものにして子供を産ませるという神様らしからぬエピソード、それを妻ヘラが嫉妬するという神話が多い。シンタグマの近くにある「ゼウス神殿」は、紀元前5世紀に着工し、ハドリアヌス帝の時代に完成した。当時は104本の柱のある壮大な神殿だったが、現在は数本の列柱のみが残っている。

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2)ヘラ
ゼウスの妻。クロノスの子でゼウスの姉でもある。結婚、女性の守り神。シンボルとなる動物はクジャク。ゼウスの愛人達、その子供達にはものすごい嫉妬の炎をもやし、随分ひどい仕打ちを与えたりするエピソードが多い。
3)ポセイドン
海と水を支配する海王、また地震の神。シンボルとなる動物は馬、牡牛。ゼウスの兄弟。機嫌が悪くなると大津波を起こしたりするので、恐れられた。妻はアンフィトリテだが、ゼウス同様、愛人はたくさんいた。アテネから2時間ほどのスニオン岬は夕日の名所だが、その崖の上に立つ「ポセイドン神殿」も圧巻。

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4)ヘスティア
かまどの女神であり、家庭の守護神。あまり有名ではないが、古代ギリシャでは「かまどは家の中心」だったので、大事にあがめられていた。性格は温厚で静か。誰とも結婚しなかったが、恵まれない子供達の世話を進んでした、慈悲あふれる優しい性格。
5)デメテル
大地と農業(穀物)の女神。ゼウスとの間に生まれた最愛の娘、ペルセポネ(またはコレー)が行方不明になった時の「ホメロス風デメテル讃歌」が有名で、デメテルの怒りをかうと、飢饉が訪れるというエピソードがある。海王ポセイドンとの間にも子供がある。
6)アテナ
知恵・戦い・織物・工芸・音楽などの女神。ゼウスの娘。知的なことを好み、策略を用いた戦いが得意。その知恵のお陰で、多くの英雄たちを勝利に導いた。美しく聡明だったが、男性には興味を示さず、処女神となる。兜、丸い形の盾、槍を持った彫刻、肖像が多く、シンボルとされる動物は知恵を表すフクロウ。ギリシャの首都、アテネは、この女神の名前にちなんでいる。アクロポリスのパルテノン神殿は、この女神を奉った神殿として有名。当時は、パルテノン神殿の中に巨大なアテナ像がまつられていたという。

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その2)でご紹介する神々も、個性豊かで、親しみが持てると思います。お楽しみに・・

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