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ギリシャの春、花のある風景

25 5月
2009年5月25日

ギリシャの春は、美しく、短い季節です。天候は不安定ですが、雨も良く降るので新緑は美しく、野草の種類の多さで有名なこともあり、色とりどりの花を、そこかしこで見かけます。

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復活祭の頃から、市場に出回る花の種類も急に増え始め、アテネでも、少し郊外に行くと、都会とは思えない場所もあるんですよ。5月も中旬に入るともう夏の日差しで、ああ、今年も、大好きな春が終わってしまったと、ちょっと残念です。

マルーシの森と私が呼んでいる場所は、アテネ中心地の北部、1時間もかからないマルーシという閑静な住宅街にありますが、あのアテネの喧噪とはかけ離れた楽園です。ここは、アンドレアス・シグロスという個人から寄贈された広大な自然公園で、遊具などは何もありませんが、オリーブ、モモ、ピスタチオ、ブドウ、松などの木がたくさんある自然豊かな森です。電車のLine1のKAT駅を降りて、KAT病院の横の道を10分も歩くと、キフィシアス通りという大通りに行き当たります。そこを渡った真ん前が入り口なのですが、本当に入っていいのかな?と思うほど地味で、一般公開している場所とはとても思えない(サービスがあまり行き届いていない)ところがギリシャらしいです。でも、中に入ると、こんな風景が・・・!!

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この赤い花(ポピー)はギリシャ語ではパパルーナと呼ばれ、私の大好きな花です。復活祭の頃に咲くことから、「キリストの血」の象徴とも言われ、なるほど、その色は、あまりにも印象的で心を打つ濃い赤色です。それが、ギリシャのシンボルとも言えるオリーブの木の下に群生し、蝶が舞い飛んでいる様は、もう、夢のような世界。息を呑むほどの美しさです。
(「SYGROU ESTATE」182 KIFISSIAS AVE., MAROUSSI TEL:210-8011146)

また、この下の写真の可憐な花たちは、「Veikou Park」という、アテネ市内の公園で咲いていたもの。色とりどりの小さな花が群生し、このままのデザインと色合いで、子供のワンピースを作ったらどんなに可愛いでしょう!でも、花の命は短く、2週間もすると、また全く違う風景になり、草茫々、花は枯れて種になり・・・という移ろいの早さです。

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5月1日はメーデーでギリシャはお休み。ギリシャでは、この日には、野山にでかけて花を摘み、リースを作るという習慣があります。子供も学校に1輪ずつ花を持ち寄り、全員で大きなリースを作ったと喜んでいました。工作では花の冠を作って頭にかぶり、ご満悦。うちの周りには、野山もないし、貴重な花を摘んでしまうのも気がひけるので、花屋で購入した日持ちするカーネーションとスターチスでリースを作りました。これは自己流の方法ですが、輪型の発泡スチロールにたくさん穴をあけて、そこに短く切った花を挿していくだけ。簡単なので子供も大喜び。これを、水をはった大皿の上に浮かせておけば長持ちもするし、真ん中にキャンドルでも浮かせれば、立派なデコレーションになります。普通は、ギリシャでは、バルコニーやドアのところにリースを飾ります。

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先日、公園に行った帰りのタクシーでのハプニング。この時期、美しい野の花を摘んで帰る人が多いのですが、タクシーに相乗りした(ギリシャでは、タクシーの相乗りは当たり前)女性が摘んできた野の花の中に、蜂が潜んでいたらしく、なんと、タクシーの中で蜂がブンブン飛び出して大騒ぎ!窓から出そうとしても、なぜか出てくれず、しまいには私の背中の後ろの方に入って行方不明になってしまいました。後部座席に旦那と子供2人と4人で乗っていたので身動きがとれず、刺されやしないかと冷や汗をかきながら、蜂を刺激しないように、じっとしていましたが、全く、生きた心地がしませんでした・・・途中でやっと出てきて、窓から飛び去ってくれた時は、本当にホッとしましたが・・・これも、ギリシャ、この時期ならではの経験です。

ギリシャの蜂蜜

18 5月
2009年5月18日

蜂蜜がギリシャの名産であるのをご存じですか?
日本にいた時は、それほど蜂蜜に関心はありませんでしたが、ギリシャに来てからは、ほとんど毎日のように食べています。おいしいから、病みつきになるんですよ。ホテルのビュッフェにも、必ず置いてあるので、是非試してみて下さいね。

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日本の蜂蜜は、れんげの物が多く、シロップなどの混ぜ物が多いですが、ギリシャの蜂蜜は、タイムなどの様々なハーブ、ワイルドフラワー、オレンジ、松などが有名で、天然蜂蜜100%。こってりとしていてコクがあり、野性味のある味です。これは、ギリシャの変化に富んだ地形、乾燥した気候、植物の種類の多さという自然の恵みによるものです。
ミツバチが蜜を集めるのは女王蜂のため、すなわち、子孫を残すためなので、栄養価が高いのは言うまでもありません。ミツバチは、花から取った蜜を自分の唾液と混ぜ合わせて、20種類以上の糖類、ビタミン、酵素などを含む「蜂蜜」を作り出して巣の中に溜め、自分の羽で風を送り、水分を蒸発させて濃厚な蜂蜜作るのです。数グラムの蜂蜜を作るのに、ミツバチは延べ何万キロも飛んで、花と巣を往復しなければならないという、まさに宝石のような液体なのです。ギリシャ神話では、神々の食べ物として描かれていたりするくらいです。

でも、ギリシャの蜂蜜が、なぜ特にお勧めなのでしょう?それは、ギリシャの蜂蜜が、より自然に近いためです。他の国では、蜂蜜を作る目的のために一種類の花を植えたところで集中生産することが多いのに対し、ギリシャの蜂蜜は、自然の環境の中で、化学肥料や薬を使っていない様々な種類の自然の花や木からミツバチが集めた蜜を、養蜂家が巣箱を移動しながら収穫して生産するということが多いからです。私は、蜂蜜を食べるたび、ミツバチへの感謝と、自然への畏敬の念さえ感じながら、毎日、焼きたてのパンにつけたり、お気に入りの山羊のヨーグルトに入れたりして、楽しんでいます。(蜂蜜をヨーグルトにかけるのがギリシャ風!)最近、義姉からもらったサモス島の蜂蜜は絶品。すぐエネルギーに変わる栄養補給としても優秀なので、朝、時間が無い時に子供に舐めさせたりすることもあります。

また、ギリシャには、蜂蜜を使ったお菓子も多いです。下の写真のような、ルクマデスと呼ばれるタコ焼きのような形状のドーナツは、砂糖ではなく、蜂蜜がたっぷりかけられていて、食べると手も口の周りもべとべと状態ですが美味。ディプレスと呼ばれる揚げ菓子、メロマカロナと呼ばれるクリスマス用のクッキー、バクラヴァスと呼ばれるパイ菓子にも、たくさん蜂蜜が使われます。

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スーパーで売っているものでお勧めなのは、Attikiというブランド。缶入りの物は、蜜がたれて使いにくいので、プラスティックのチューブ入りの物、お土産用には、小さいサイズも便利です。ギリシャ産品を扱うお土産物屋さんにも色々な産地、花の種類の物がおいてあります。

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また、蜂蜜を利用した化粧品・パーソナルケア商品もギリシャならでは。「APIVITA」「MACRO VITA」などのブランドが、薬屋さんで売っています。特に、栄養たっぷりの蜂蜜の成分を有効利用した「APIVITA」のクレンジング、シャンプー、咳止めシロップ、のど飴、ロイヤルゼリーと蜂蜜を高濃度 配合しているQueen Beeというリフティング・しわ伸ばしのラインなどはお勧めです。コロナキの専門店(26 SOLONOS ST.)も、とってもおしゃれ。他にも、試したくなる自然派化粧品がたくさん置いてあり、お土産にも最適です。

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海の見える公園 フリスボスパーク

11 5月
2009年5月11日

最近、アテネ中心部から30分ほどで行ける、ポシドノス通り沿いの海岸地区の開発が進んでいます。
アテネ中心部は車が多くて息が詰まる、子供の遊び場が少ない、自然が少ないと嘆いていましたが、ちょっと足を伸ばせば、こんなに良い遊び場、散歩やリラックスができる場所があります。

フリスボスパークは、シンタグマからSEF行きのトラム(路面電車)で30分ほどの距離にある、海岸沿いの公園です。昔は、かなり古くてさびれた感じの場所でしたが、この数年で、かなりおしゃれな場所に生まれ変わりました。

トラムの「パルコ・フリスヴ(Parko Flisvou)」駅で降りると、駅前にすぐ広がる広大なスペース。
まず、子供連れに嬉しいのは、遊具の充実した公園。大きい子向け、幼児向け、とスペースの分かれた公園があり、新しい大型遊具が充実しています。アテネの公園では珍しい砂場、縄でできたジャングルジムのような遊具、チューブ型の大型滑り台、迷路のような遊具など、子供は喜んで走り回り、迷子になってしまいそう。これが無料なんて、本当に嬉しい限り!

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そして、これまた素晴らしいのは、この4月にリニューアルオープンしたばかりのカフェ。トラム駅前にあるので分かりやすいし、とても広々としています。屋内スペース、屋根付き・屋根無しの屋外スペースがあり、これからの時期はかなり混みそうですが、ギリシャ人は屋外好きなので、屋内なら比較的空いています。屋外スペースの前は、柵で囲われた小さな公園になっており、幼児向けの遊具がたくさん設置してあるので、カフェと公園を行ったり来たりしながら、子供も大人も楽しむことができます。カフェといっても、飲み物だけではなく、ポテト、オムレツ、ポーク、サンドイッチ、トースト、パスタなどの軽食もあり、食事をすることも可能なので便利ですね。

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カフェを出て左側に行けば、前述の遊具の充実した公園入り口がありますが、右側に行けば、芝生やベンチのあるオープンスペースもたくさんあるので、お弁当持ちでピクニックにも最適。
海沿いは遊歩道になっているので、食後のお散歩もお勧めです。でも、柵がないので、落ちないように気を付けて・・・夕暮れ時も夕日が素敵です。

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ちょっと時間のある方は、隣のフリスボス・マリーナに足を伸ばせば、また違った風景に出会えます。海沿いの遊歩道をピレウス方面に歩いても行けますが、トラムの隣の駅「トロカデロ」駅前にあるピア・ワンという場所は、個人のクルーザーなどが係留されている港で、カフェやお店が一列に並び、お金持ちの白いクルーザーと海を眺めながらの散策やお茶も、おしゃれで格別です。ただ、こちらは子供向けではなく、大人向けの場所ですね。

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ギリシャといえば海!と思っている方、子連れ旅行の方は、ちょっと足を伸ばす価値のある場所です。

トラム乗車の際は、チケットを買い、ホームにある機械で刻印することを忘れずに!無刻印が見つかると罰金を取られます。このチケットは、1時間半以内なら、他の交通機関(トローリー、メトロ、バスなど、但し長距離バスや空港バスなどは不可)でも有効です。また、下車する際は、バスのように降車ボタンを押さないと、通過する場合がありますのでご注意下さい。

今年の我が家の復活祭(パスハ)

01 5月
2009年5月1日

先日の4月19日は、ギリシャ最大の宗教行事であり、春の到来を祝うお祭りでもある復活祭(パスハ)でした。世界的に経済危機や不景気が蔓延していますが、ギリシャも例外ではありません。
例年は島や田舎に旅行に行き、伝統的な復活祭(パスハ)を楽しむ人も多いのですが、今年は、どこにも行かず、家でのんびり過ごすという人も多かったようです。実家に帰省したり、別荘で過ごす人もいるので、復活祭前後のアテネは、いつもの車の渋滞もなく、静かで過ごしやすいですよ。人々は、「カロ・パスハ!(良い復活祭を!)」と言い合って、休暇に入ります。

今年も、我が家はアテネ残留で地味パスハです。
でも、派手なことをしなくても、季節の良さも手伝って、パスハの休日は充分楽しめます。パスハ前の週はメガリ・エブドマダと呼ばれ、人々は復活祭の日曜日に向けて、色々な準備をします。

我が家の場合は・・・
水曜日は、青空市場(ライキ・アゴラ)に出掛けていき、食材と一緒に、季節の花をたくさん買い込みました。花は、市場で買った方が花屋よりも断然安いのでお勧め。この季節らしく、教会に寄付する花環も売っています。

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木曜日はイースターエッグの染色。前にも書いたように、家で簡単に卵の染色ができる粉が売っているので、今年は、赤、青、黄、緑の4色に挑戦。更に、小さい卵も欲しいという子供のリクエストに応えて、うずらの卵も染色してみました。(ちなみに、赤色がキリストの血を象徴すると言うことで、正式らしいです。)

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金曜日は、キリストが十字架からおろされて、埋葬された日とされるので、キリストのお棺に見立てたエピタフィオスを教会に見に行きました。この日、ギリシャ正教の教会ではどこでも、美しい生花で装飾されたエピタフィオスを安置し、人々はそれに接吻し、祈りを捧げます。うちの子供達も、自宅からお花を持参し、その棺の周りに供えてきました。1日中、街中に、教会の悲しげな鐘の音が響き渡ります。夜になると、そのエピタフィオスを担いで、司祭と葬送行進曲を奏でる楽隊を先頭に、葬儀の行列が街をねり歩き、ろうそくを手にした信者達の列が後に続きます。

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そして、いよいよクライマックスの土曜日の夜。この日は、ちょっと日本の大晦日に似ています。深夜に教会に行くため、子供達にも昼寝をさせて鋭気を養い、用意したランパダと呼ばれるろうそくを持って夜中の11時半に出発。近くの教会は、もう黒山の人だかり。12時になり司祭がキリストの復活を告げると、人々も「フリストス・アネスティ(キリストは復活せり)!」と口々に言い合い、皆、笑顔や抱擁で喜び合い、エルサレムから空輸された聖なる火を教会から貰い、消えないように気を付けながら、大切に家に持ち帰ります。人混みの中、服や髪の毛を焦がさないように、溶けた蝋でやけどをしないように、鳴り響く爆竹の音で耳を痛めないように・・・と、かなり危険も伴いますが、やはり、この日ばかりは、信者でない私も感動してしまう特別な日です。

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本来なら、パスハ前は、一家の主婦として、パスハのご馳走用の買い物に奔走しているべきなのですが・・・ギリシャ風に、ツレーキというパン、マギリッツァという内臓スープ、羊肉などのパスハ用の食事を用意するのはかなり大変なので、我が家は手抜きでデリバリー。レストランよりもずっと経済的です。パスハの日は、レストランも予約で一杯、サービスが遅かったり、肉がさめていたり・・・ということも少なくないので、デリバリーを頼んで自宅でやるのも良いですよ。いつも料理をしてくれる義母に休んで貰うという意味もあり、今年もパスハ当日の食事は、我が家で義父母を招待して行い、リラックスした、大満足のパスハ休暇でした。

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