オリンピック聖火の採火式

10 4月
2008年4月10日

3月24日に、ギリシャのオリンピック発祥地、オリンピアにて、2008年北京オリンピックの聖火採火式が行われました。

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そもそも、オリンピックは、その聖地オリンピアのアルティスと呼ばれる神聖な場所で4年に1度行われた、ゼウス神に捧げる祭典でした。紀元前8世紀から行われたその祭典では、力や技に自信のある個人や都市国家(ポリス)の威信と名誉を賭けて、肉体と精神の最高峰を目指す競技が繰り広げられていたそうです。当初は、男性だけが参加や観戦を許されていました。そのようなオリンピックが、今まで、政治に利用されたり、戦争で中断されたり、コマーシャリズムに支配されたり、薬物問題が取りざたされながらも、現代まで世界平和と協調に貢献する大会として継承されていることは、ギリシャの誇りとなっています。

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オリンピアは、ペロポネソス半島の西北部にあり、緑豊かな風光明媚な土地でしたが、去年の夏の大規模な山火事のため、かなりの部分が焼け野原と化してしまいました。オリンピアの遺跡も一部被害を受けたり、博物館近くまで火の手が迫っている映像は、かなりショッキングでした。前回、2004年アテネオリンピックの際の採火式の様子をテレビで見た時、なんて美しい場所だろうと感動していたので、その自然が失われたことが残念でなりませんでした。

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採火式の日は、あの周囲の自然が今どのように復活しているのかに一番興味があって、テレビの前に釘付けになっていました。いつもと同じ、オリンピアのヘラ神殿前での採火式。まず、周囲の自然が、前と同じように美しく映っていたのに感銘を受けました。青々とした芝生、新緑の木々、この地区の再生に尽力したとは聞いていましたが、山火事の傷跡は、少しも感じさせない美しさでした。まあ、テレビには綺麗なところしか映さないのでしょうけれど・・・そして、彫りの深い顔立ち、豊かな黒髪を結い上げた巫女の女性達が、ドーリス式の円柱が残る遺跡のそばで、優雅に揺れるプリーツの衣装を身につけて行う、荘厳な儀式。演劇のようでもあり(実際、その巫女達は女優さんです)古代の世界にタイムスリップしたかのような錯覚。採火は太陽光を特殊の鏡で集めて採火するのですが、お天気にも恵まれ、乱入者のハプニングもありましたが・・無事に採火できました。もし天気が悪くて採火出来ない場合は、前日のリハーサルで採火したものが使用されるそうで、ギリシャ内でも、万が一のため、予備の聖火が保管されます。

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聖火はアテネオリンピックのテコンドー銀メダリストである第一走者の男性選手のトーチに点火され、中国の北京へと、長い長い聖火リレーの旅へと出発しました。ギリシャ国内では、1、528キロの距離を605人の走者が7日間かけて走り、3月30日にアテネのパナシナイコスタジアムに到着する予定です。スタジアム内では、2004年アテネオリンピックのギリシャ人メダリスト達がリレーし、最後に、北京オリンピック委員会へとバトンタッチすることになります。そしてその聖火は、8月8日、「鳥の巣」の愛称を持つ、北京オリンピック メインスタジアムの聖火塔に点火されるまで、世界各国を巡る長い旅に出ることになります。

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