シティリンクのレストランとカフェ

12 1月
2011年1月12日

旅行者にとって一番訪れることが多いシンタグマ広場
周辺、シティリンクにあるレストランの紹介です。シ
ティリンクとは、シンタグマ広場とオモニア広場を結
ぶスタディウ通りとコロナキに抜けるヴクレスティウ
通り、パネピスティミウ通りに囲まれ、アティカセン
ター(デパート)や劇場、カルティエやブルガリなど
の一流ブランドショップが軒を連ね、アーケードのあ
る空間になっているところです。

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そこに位置するレストラン「Pasaji」はモダンギリシャ
料理の店と書いてありますが、メニューは多国籍風と言
うか、フュージョン料理です。場所が一等地なのと、有
名シェフのプロデュースとかで、ちょっとお値段は高め
なものの(予算は約30ユーロ~)雰囲気のいいテラス
席はいつも賑わっています。

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日替わりでシェフのおすすめメニューがあります。
この日は「サーモンのグリル テリヤキ風」。世界中で和
食ブームですが、ここもメニューをみるとかなりジャパ
ネスク風が目立ちます。

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お寿司もあります。握り寿司とカリフォルニアロール
っぽい巻寿司をセットにしたメニューがいくつかあり
ます。なかなか美味しいですが、まあ日本人ならわざ
わざここでお寿司を食べなくてもいいとは思いますけ
れど…^^;お寿司の人気はどこでもスゴイですね。

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朝はカフェとしてオープンしているし、ランチタイム、
ディナータイム、夜もバーとして深夜まで開いています。
コーヒーブレイクもよし、ランチにも使い勝手がいいです。

ちなみに「Pasaji」の手前にある老舗カフェ「クレメンテⅧ」
もお気に入りのカフェ。2002年にリニューアルしてこの名
前になりましたが、以前は「ブラジリアン」という古い
カフェでした。ブラジルに長く暮らしていたギリシャ人が
1944年にオープンしたそうで、薫り高いコーヒーがいた
だけます。アテネ在住の作家、音楽家などが足繁く通って
いたカフェです。Pasajiもクレメンテもテラス席がありま
すので、冬でも天気のよい日は人が溢れます。ぜひショッ
ピングの合間に立ち寄ってみてください。
★レストラン Pasaji (パサジ)

住所: City Link Στοά Σπυρομηλί ου & Βουκουρεστίου Αθήνα
(シティリンク ストア スピロミリウ & ヴクレスティウ アテネ)

TEL: 210 3220 714

老舗フィッシュタヴェルナがリニューアルオープン!

20 12月
2010年12月20日

ギリシャで楽しむ食事と言えば、プサロタヴェルナ(フィッシュ
タヴェルナ)と前回の記事でも書きましたが、ピレウス(アテネ
都心から約15kmほどの港町)にあった有名フィッシュタヴェル
ナ「コーリァス」が、アテネ寄りのパレオ・ファリロに移転&リ
ニューアルオープンしました。

ギリシャのランチタイムは遅めなので14時、15時くらい。この
日は遅めに16時に行きましたが、かなり賑わっていました。
ピレウスにあった頃から、美味しくて有名な店だったので、常連
客が多いのと、新装開店のニュースで食べにきた人も多くいたよ
うです。ピレウスにあった時は、場所がわかりにくい上、店舗が
かなり古かったので^^;美味しかったのですが、なかなか足を
運ぶ気にならず…。でも今度の場所は有名な病院オナシス・クリ
ニックのほぼ向かい、ホテルメトロポリタンの並びなので、断然
行きやすくなりました。店内もきれいでお洒落です。

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メニューもありますが、新鮮な食材やサラダ、スターター類が並
べられているオープンスタイルのキッチンに行って、目で見て料理
を選ぶことができます。色鮮やかなギリシャ料理のメゼ(スター
ター)がぎっしり並んでいます。どれも美味しそう!

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アルコール度が高く、飲むと燃えるような感覚があるため、〝ギリ
シャの火酒〝と言われるウゾも豊富に取り揃えてあり、色とりどり

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オーナーのコーリァスさん。有名なシェフで、テレビにも登場した
りします。キッチンには新鮮な野菜や魚介類などがズラリと並べ
られています。ギリシャのフィッシュタヴェルナでは、お客が店の
厨房に入っていき、どんな魚があるか、どれが一番新鮮かなどを
チェックさせてもらえます。中へ行って、魚介の状態を調べてから
オーダーするお客もけっこういます。

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下の画像はオーナーのコーリァスさんが、ギリシャの有名な料理家・
ママラキスさんの料理番組に登場したときの写真。ママラキスさん
(左側)の番組はギリシャ国内だけでなく、世界中を旅して、郷土
の味を地元の人と一緒に調理していくのですが、とても人気のある
番組で、一時期、日本でも放映されていました。

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さて、いろいろと食材や料理を吟味した後、オーダー。まずは白ワイン
と共に新鮮でプリプリ、旨味たっぷりの生牡蠣をいただきました♪

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ギリシャ語でカラマリと言われるイカのフライはギリシャでよく食され
ますが、間違いなく日本人の口に合います。下の画像のものはスピァと
呼ばれる小さめのイカのフライ。カリッと揚がっていて美味しかったです!

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ドルマダキァはブドウの葉でひき肉やハーブ、お米を包んで煮る代表的
なギリシャ料理。ここのはいろいろなハーブを使って、ちょっとオーソ
ドックスな味とは異なりましたが、クセになるような不思議な味でした。
他にもタラモサラタ(魚卵のサラダ)や季節のホルタ(ゆでた野草)を
いただきました。

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そしてメインは日本でも料理番組などでする鯛の塩釜焼き!塩に卵白を
混ぜて、魚を覆うように固め、オーブンで焼きます。焼きあがったとこ
ろでテーブルに運んで来てくれるので「おおー!」と歓声があがります。
チプロというお酒をかけ、火をつけてフランベしてくれるので、またも
や歓声!その後、塩を割り、魚を食べやすいように開いてくれます。
魚の身は旨味がギュッと凝縮されています!日本もそうですが、ギリシャ
も魚の美味しい国でよかった!と思う瞬間です。

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メインの後はやっぱりスイーツ。これもキッチンにいろいろ並べられて
いるので、目で見ていろいろ選べます。手前はカダイフィという伝統
的なお菓子。エンジェルヘアのパスタのような極細のペイストリー
で、ナッツ類をくるんで焼き上げ、シロップを染み込ませたもの。ヴァ
ニラアイスを添えて、チョコレートのケーキもつけちゃいました。
アイスはマスティーハのアイス、カイマキもあります。

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どの料理も美味しくて大満足。ウェイターさんたちもテキパキしてい
て感じのいいタヴェルナです。2人で行くと、特に大きな魚を頼んだ
場合などは割高になってしまいますが、4人くらいで行けば、1人当
たり、30ユーロくらい。ギリシャのフィッシュタヴェルナは、家族や
友人とわいわい食事を楽しむのに最適な空間です。

★フィッシュタヴェルナ  Κόλλιας (コーリァス)

住所  :  Λ.Συγγρού 303 & Δημοσθένους , Π. Φάληρο
(レオフォロス シングルー 303 & ディモスセヌス パレオ・ファリロ)
TEL  :  210 9408 620

営業時間:  14時~24時 日曜の夜は定休

ギリシャで食べる冬の味、フィッシュスープ

05 12月
2010年12月5日

ギリシャでの食事といえば、やはり夏場の観光シーズン、
エーゲ海に浮かぶ島のプサロタヴェルナ(フィッシュタ
ヴェルナ)でシーフード三昧でしょう。炭火で焼かれ
た新鮮なタコやイカ、魚、エビなどは本当に美味しいです。

でも寒い季節にもフィッシュタヴェルナで魚の醍醐味を
味わうことのできる、とっておきのメニューがあります。
それはギリシャ語でプサロスパ(フィッシュスープ)と
言われる、いわゆる魚のスープです。冬場の家庭料理でも
あるフィッシュスープは、野菜も豊富でとても滋養があ
ります。主に、にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、セロリ
などの野菜を入れます。

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うちでは上記の野菜の他に、好みでトマトやひとかけの潰した
ニンニクを入れますが、お好みです。まずは野菜を柔らかくな
るまで煮ます。魚はさばいて身とアラに分け、アラでダシをとっ
たりしますが、今回は友人がエーゲ海でとれた新鮮なアンコウを
送ってくれたので、豪快に魚を丸ごと鍋に入れちゃいました。
皮や骨などからもいいダシが出るからです。アクをとりながら、
引き続き煮ていきます。

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このスープ、魚は主にタラ、メバル、アンコウ、ハタなどでよく
調理されるようです。味付けは塩、胡椒、レモン果汁、オリーブ
オイルで調味。家庭でつくる場合は魚を丸ごと入れたまま、食す
場合もあるようですが、丸ごと入れる場合でも骨をよけながら食
べるのが大変なので、その場合は煮ている最中に、ある程度火が
とおったら、一度、魚を鍋から取り出して、骨やアラを取り除き、
魚の身を一口サイズにほぐして、また鍋に戻します。今回も魚が
巨大なので、身だけより分けました。

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塩、胡椒、レモンで味付けをしたら、火からおろして、オリーブ
オイルをかけ、まぜたら出来上がり。魚の旨味と数種の野菜の風
味がとけあって、滋味溢れる美味しいスープです!レモン果汁が
魚の臭味を消すので、食べやすい味だと思います。魚好きの私に
とって、冬場には欠かせないスープです。コラーゲンがたっぷり
なので、残った分を冷蔵庫に入れておくと、スープがプルプルの
ゼリー状に固まります!

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そしてアンコウといえば、肝!エーゲ海でとれるものは、日本で
見るものほど大きくないですが、それでもけっこうな大きさで、
肝の量も迫力でした!胆は残り半分の身と一緒にアンコウ鍋にし
て食べようかな~と思案中♪日本もギリシャも魚が美味しく、
そしてよく魚を食す習慣のある国でラッキーだなあと思います。

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また今回は、この時期のみ食べることができる貴重なホルタ(ギ
リシャの野草)をクレタ島の知人が送ってくれたので、それも
茹でて食べました。スタムナガシという名の古代からクレタ島の
ハニア周辺でとれる特有のホルタです。

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ギリシャ各地に自生するホルタは様々な種類があり、家庭や
タヴェルナなどではいつも季節のサラダとして茹でて、オリー
ブオイルとレモン果汁をたっぷりかけて食します。スタムナ
ガシは他の地域での栽培が難しいので、時にとても高価なこと
があります。苦味がありますが、慣れるとこの味は野性味があっ
て美味しいです。デトックス効果もあるとか。

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南欧に位置するギリシャ、北部では積雪もありますが、アテネ
で暮らしていると、冬でも分厚いコートを着込む日はあまり
ありません。しかしここ数日は朝夕かなり冷え込むようになり、
冬めいてきました。そんな時にはフィッシュスープを食べる
ことにしています。

またなぜか、ギリシャではお葬式の際、親類が集まってフィッシュ
スープを食べたりします。私もことしに入って、身内の葬儀がありま
した。夏場でしたが、温かいフィッシュスープはとても美味しく
感じられ、体中にしみわたる気がして、この風習が納得できました。
哀しみや疲労で心身ともに弱っている時には、栄養豊富で温かく、
柔らかいものを食べたくなるのは世界共通なんですね。

ホルタのサラダは年中、旬の野草をタヴェルナで頼むことができま
すし、フィッシュスープは冬場のフィッシュタヴェルナのおすすめ
メニューです。店によって味に個性があるので、いろいろ味のバリ
エーションを楽しめます。冬のギリシャ旅行に行かれる方は、ぜひ
試してみてください。

2500周年記念 アテネ・クラシック・マラソン!!!

15 11月
2010年11月15日

10月31日(日)の爽やかな秋晴れの下、2500周年記念大会と
なったアテネ・クラシック・マラソンが開催されました。前回
の記事でも書きましたが、ことしは紀元前490年のマラトンの
戦いから2500年!フルマラソンのエントリーは過去最高で、例
年の3倍以上。外国からの参加が8割だそうで、あまりの人気
ぶりに3月早々に締め切られてしまったそうです。私の住むアパー
トメントでは、1週間前から急に上の階からの生活雑音がうるさ
くなりました。何事かと思ったら、奥さんがオランダ人なので、
なんとオランダから10人もマラソンに参加するために友人が来
て、現地入りして走りこんでいたそうです。すごい気合です…。

当日、ランナーたちはマラトンを午前9時にスタートするので、
ゴールのパナティナイコ・スタジアムに10時に到着しました。

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記念大会とあって、10キロコースは一番手軽に参加できるので、
参加者も有名人がたくさん。ゴール地点はものすごい混雑です。
知人のランナーなども見分けるのはほぼ不可能…。首相ヨルゴス・
パパンドレウさんをはじめ、ディミトリス・ドゥルーチャス外相、
ティナ・ビルビリ環境相など閣僚の方々の参加も多く、下の画像は
パパンドレウ首相がゴール後、メディアに囲まれているところです。

パパンドレウさんはギリシャ危機の報道で日本でもすっかり有名に
なってしまいましたが…^^;今までに偶然、2回も遭遇し、写真
を一緒に撮ったことがあります。政治家に向いているとは言い難い
ですが、エリート出の割に本当に気さくなおじさん(失礼!)。
マウンテンバイクやジョギングが趣味なので、贅肉もなく、鍛えら
れたいい体をしています。11月7日、14日にはギリシャの地方選挙
なので、閣僚の皆さんはアピールも兼ねているのでしょう。

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ここ数年は毎年スタジアムに来ていましたが、ざっと観客席を見渡
しても、例年より人々の数が明らかに多いです。観光名所を中心に
楽しみながら走る5キロや、10キロコースのランナーたちは引き
続き大人数でゴール。記念大会だからなのか、はたまたハロウィン
のせいか、変装ランナーも多し!スタジアムに来る際に見かけた
古代ギリシャ人の扮装をした男女ペアさんも無事ゴール!

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10キロコースに各国大使の参加も多かったようですが、オース
トリア大使はフルマラソンに参加して無事に完走!セルビア旧
王室の元王子にあたる人物や、バーレーンの王室関係者も参加
したそうです。
下の画像は男子優勝者ケニアのレイモンド・ベットさんがテー
プを切った瞬間です(2時間12分40秒)。ケニアの選手は上位
を占めましたが、マラトンの地の由来を知って、所属チームに
出場を直訴した選手もいたそうです。

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次の画像はギリシャ男子で最高位のミハリス・パルマキスさん、
15位。(2時間20分48秒)。ものすごい歓声と拍手に応えて(?)
早速ユニフォームを脱いで、アピール。静かに達成感に浸って
いるようでした。

ところで前回のブログで、マラトンの戦いにてギリシャ人とプラタ
イア人連合軍が勝利し、この勝利をアテネに伝えるため、伝令フィ
ディピディスは42.195kmをひた走り、アテネに到着し亡くなっ
たと書きました。
「ネニキカメ」(我々は勝利した:古代ギリシャ語)と一言、その
まま息をひきとったと言われています。が…当時の伝令は軍人とし
ての職業です。確かに42.195kmを完走するのはすごいことです
が、アマチュアランナーでも走る距離で、なぜ亡くなってしまった
のかなと思っていました。

この伝令の話自体伝説だと言われたりしますが、近年の研究でいろ
いろわかってきたようです。様々な説がありますが、ある説による
と、フィディピディスは約42kmを走って息絶えたわけでなく、
この勝利の知らせをもたらした前日になんとアテネ-スパルタ間
を往復していたというのです。

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アテネからの親書を携えてスパルタまでひた走り、またアテネに急
いでひきかえし、その足でマラトンへ走って戦いの様子をみて、また
勝利の知らせのため、アテネまで疾走……。アテネ-スパルタ往復
は約450km。アテネ-マラソン間も往復してますので、約2日間
に合計約535km走っていた!今でもアテネ-スパルタやアテネ-マ
ラトン間は起伏の激しい道のりですが、当時の道は比較にならないく
らい険しい山道だったでしょう。そりゃあ息絶えてしまいますね…。

下の画像は日本人男子・上口広之さんが20位でゴール(2時間22分
16秒)した瞬間です。ギリシャ人は外国人、特に遠い国の人々には
とても優しいので、大きな拍手を受けていました。私と友人は日本の
国旗を盛大に振ったので、周りの観客席の多くのギリシャ人が笑顔で
「ブラヴォー」と言ってくれました。

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女子優勝者はリトアニアのラサ・ドゥラズダウカイテさん(2時間31
分06秒)。男女とも優勝者のタイムは大会新記録。一昨年は田上麻衣
さん、昨年は尾崎朱美さんと日本女子が優勝したので、日本勢3連覇
なるか!と期待して女子のゴール前に陣取っていましたが、残念~。

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でも4位に日本の早川英理さん(2時間40分25秒)がゴールした
際は嬉しかったです!しかし首位ゴール後、女子のゴール地点のタ
イム電子表示板の調子が悪くなり、なぜかEnd表示に!急遽、男
子と同じゴールになりました。せっかく女子ゴールの前に陣取った
のに急に角度が悪くなり、いい写真が撮れなくて残念…。早川さん
は「思ったよりアップダウンが激しく、リズムに乗れなかった」と
コメント。このコースは起伏が激しく世界でも最もタフなコースの
ひとつとして有名です。早川さんと11秒差でギリシャ人女子最高
位コンスタンディナ・ケファラさんが5位でゴール(2時間40分
36秒)。9位にもギリシャ女子マグダ・カリマリさん(2時間44分
58秒)。

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マラソン完走者全員にメダルが授与されます。観客席でお話した
ギリシャ人の男の子。お父さんが完走したらしく、早速、メダル
を首にかけてもらって得意げ^^でも写真を撮る瞬間、大事そうに
メダル部分を隠しちゃうのです!きっと宝物になるんでしょうね。

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このスタジアムは紀元前331年に建設開始。2世紀頃、アクロポリ
スにあるイロド・アティコス音楽堂をアテネ市に寄付した大富豪
アティコスが大理石の観客席を寄付。その際の大理石は現存して
いませんが、ここで第1回近代オリンピック(1896年)が開催さ
れました。その前年に、やはり大富豪アベロフが多大な寄付をして
良質の大理石が惜しみなく使われました。五輪マークを掲げる巨大
なスタジアムは約5万人を収容。2004年のアテネ五輪で、野口み
ずき選手がトップでスタジアムに入場、テープを切った場所です。
歴史好きなランナーの方は、ぜひ噂の難コースに挑戦してください!

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マラソン競技発祥の地・マラトンの考古学博物館

01 11月
2010年11月1日

マラソナス(マラトン)はアテネの中心部から約40km
ほどに位置し、紀元前490年、ペルシャ戦争における
「マラトンの戦い」の戦場として有名になった地です。
この戦いの勝利をアテネに伝えるべく42.195kmを
ひた走った伝令フィディピディス。彼は勝利を伝え終
えた後、息をひきとったという伝説があります。この
話については史実なのか伝説なのか?、史実だとして
も諸説あるようですが、近年、彼が走った距離はもっ
と長かったことなどがわかってきたようです。

何はともあれこのお話に基づき、オリンピックのマラ
ソン競技の規定距離が決められました。今でもアテネ
市内、アンベロキピには、この伝令の名に因んだフィ
ディピドゥ通りがあります。

このマラトンからアテネへ、オリジナルマラソンコースを
走る「アテネ・クラシック・マラソン」、ことしはなんと
2500周年記念大会となりました!(10月31日開催)。
その様子はもちろん、ブログでアップしていきますが、
まずは大会の前に備え、マラトンの地のいろいろな遺跡
や博物館を改めて訪ねてみました。

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上の画像はマラトンの考古学博物館。こじんまりした博物館
なので、今まで行ったことはなかったのですが、展示内容は
なかなかのもので、とても見応えがありました。ギリシャ系
アメリカ人の富豪、エフゲニオス・パナゴプロス氏の多大な
寄付によって1975年に建てられたもの。2004年に改装工事
をして、展示内容もかなり整えられ再オープンしたそうです。

紀元前2000年から200年くらいまでというなんとも幅広い時代
に渡る貴重な展示物があります。たくさんの展示物がありますが、
博物館の入口で、エジプトからの彫刻群以外はフラッシュなし
なら撮影が可だと言われたので、印象に残ったものを一部ご紹介。

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上の画像は幾何学様式のジュエリーボックス。紀元前8世紀のも
ので、底まできめ細かく美しい文様が施されているので、鏡が
設置され、底面も見えるように展示されています。

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次は男性の彫像ですが、おそらくマラトンのハラドゥロス川の化身
ではないかと推察される大理石像です。2世紀ごろのものですが、
衣服のひだや皮膚、筋肉がリアルに表現されています。

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時代ごとに部屋が分かれていますが、期待以上に素晴らしい
展示物ばかりで、見応えも十分。しかもアテネの都心にあるような
博物館や美術館と比較すると格段に空いているので、じっくりと
素晴らしい古代彫刻を眺めることができます。

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上の画像はとても貴重な展示物。マラトンにあった大富豪イロド・
アティコスの邸宅の門構え(アーチ)の一部です。イロド・アティ
コスと言えば、亡き妻の記念にと、アクロポリスの丘にあるイロ
ド・アティコス音楽堂(161年建立)をまるごとアテネ市に寄贈
した人物。音楽堂は約5千人以上収容の巨大な施設で、何度も
修復されている遺跡とはいえ、現代も立派に機能し、音楽や演劇
などの祭典が開催されています。イロド・アティコスの邸宅
の一部がごろっと展示されているところもさすがギリシャです!
その他、展示室5には200年ごろのエジプトの見事な彫刻群
がありますが、ここだけはフラッシュなしでも撮影が禁じら
れていますので、ご注意ください。

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博物館の隣には、紀元前2000年から1200年ごろにかけての
古墳(塚)があります。考古学上、重要なこの敷地を保存する
ために1970年に屋根だけがつけられましたが、2003年には
完全に建物内に収まり、階段や踏み板も整備されました。古
墳をぐるっと囲むように、スロープや階段があり、少し高い位
置から古墳全体を見渡すことができるようになっています。

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尚、上記の博物館と古墳から約2kmほど離れたところには紀元前
3200年~2700年の古墳(塚)もあり、こちらも屋内にまるごと
保存されています。訪ねた日はこちらの建物は開いていませんで
したが、ガラス越しに見ることはできました。

マラトンの地には、他にもマラトンの戦いの戦死者を祀る塚や、
牧羊神パンの洞窟など、歴史的に興味深いスポットが多く点在
しています。アテネからマラトンに向かう中距離バスは、メトロ
(イサプ)の緑のライン、ヴィクトリア駅近くのアレオス公園
(マヴロマテオン通り)から出ています。見所はたくさん
あるので、数人で訪ねるならタクシーを使って回ってもいい
かもしれませんね。特に博物館は小さいからといってあなどれ
ません。私が訪ねた日は無料でしたが、大人3ユーロ、学生や
外国人、65歳以上は2ユーロ。博物館のチケットでマラトン
に点在する全ての歴史的スポットに入場可。ギリシャの悠久の
歴史に興味のある方はぜひ訪ねてみてください。

マラトン考古学博物館
TEL  : 22940 55155
開館時間: 8:30~15:00 月曜休館
※小さい村なので住所は特に表記なし。夏場は
18時まで開館する場合もあり。事前に要確認。

ワインフェアに行ってきました

15 10月
2010年10月15日

先日、アテネのヒルトンホテルで開催されたワインフェアに
行ってきました。タダで美味しいワインが飲めるとっておきの
機会です(笑)。一般に無料公開されるものと、招待状がいる
ものなどいろいろありますが、この季節、特に10、11月は
こういったイベントが多く開催される嬉しい時期です。ドライブ
がてら、郊外のワイナリーを訪ねるのにもいい季節です。

ギリシャのワインは日本であまり流通していないと思いますが、
ヨーロッパで最初にワインがつくられた国はギリシャです。
ギリシャ神話でも酒神ディオニソスが人間に伝授したのがワイン。
紀元前3世紀頃のクレタ島ではワインが盛んにつくられていま
した。ギリシャ人が貿易によってブドウの栽培法や醸造を
他のヨーロッパの国々に伝えました。よってローマ時代には
ドイツやフランス、スペイン、ポルトガルでワインづくりが
始まり、名産地となりました。ギリシャのワインは5千年以上
の歴史があると言われています。松ヤニの香りをつけたレツィーナ
ワインも有名です。

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今回のフェアはギリシャだけでなく、フランス、イタリア、
スペイン、アメリカのカリフォルニア、オーストラリア、
ニュージーランドと国際色豊かなフェアで、数え切れないほど
たくさんのワインを試しましたが、ここではギリシャのワイン
で特に女性に人気な甘口を中心に紹介しようと思います。
私はどちらかというと白の辛口が好きなのですが、サントリー
ニ島の甘口ワインはやはり美味しいですね。

ラベルはギリシャ語&英語表示が多いので、見つけやすいように
そのまま書きますが、ΚΤΗΜΑ ΑΡΓΥΡΟΥ(クティマ・アルギルー)
のVINSANTO(ヴィンサント)は有名なデザートワインです。
クティマとはブドウ畑と醸造所(ワイナリー)を所有するワインの
大農園のこと。
サントリーニ島のアルギロスさんの大農園(1903年創業)でつくら
れているとびきりスウィートなワインで、短期間、太陽の下に干した
ブドウで作られます。このワインは食後にいただくもの。美しい琥珀
色なので、色も楽しみながらゆっくりと味わいたいですね。多くの賞
を受賞しているワインです。

輸出マネージャーのイオッタさん、何度も注いでくれました
(ありがとう!)。ヴィンサントでつくったジェリー入りの
チョコもいただき、すっかりほろ酔い気分♪チョコレート
トの相性はばっちり!VINSANTO(熟成期間17年)は56
ユーロ、VINSANTO MEZZO(熟成期間5年)は27ユーロです。
ここの農園のΑΣΥΡΤΙΚΟ(アスィルティコ)という辛口白ワインも
有名なワインで、素晴らしく美味しかったです。魚介に良くあい、
和食にも相性抜群でしょう。

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次はペロポネソス半島の西部にある老舗大農園 ΚΤΗΜΑ
ΜΕΡΚΟΥΡΗ(クティマ・メルクーリ)。ここの代表的ワイン
はΚΤΗΜΑ ΜΕΡΚΟΥΡΗ CAVA(クティマ・メルクーリ
カヴァ)です。一粒、一粒選ばれたブドウを使って醸造
されており、肉料理やハードチーズに良く合います。

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現在の当主のメルクリスさんと彼の甥御さんです。とっても
気さくなおじさまで、語りだすと止まりません。クティマ・
メルクーリ・カヴァについて滔々と話し始めます。「このワイン
はチョコレート、熟したプラムの香りがするだろう」と。また
「煙や上質なレザー(革)の香りもする」そうです。この手の
表現はよくワインの批評に使われますね。私はそこまで専門的
なことはわかりませんが、こういうレクチャーはとても興味
深いです。世界で最上級とされるフランス産オークの熟成樽
からのバニラやシナモンのような芳香も含むのだと説明して
くれました。

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続いてエヴィア島のワイン農園ΚΤΗΜΑ  ΜΟΝΤΟΦΩΛΙ
クティマ・モントフォリ)。ここのデザートワインも
すごく美味しかったです。一緒に行ったギリシャ人女性は
5杯以上も試飲させてもらっていたほど(笑)。

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農園名そのままのΚΤΗΜΑ  ΜΟΝΤΟΦΩΛΙ(クティマ・
モントフォリ)は23ユーロ。きれいなハチミツ色です。
ΚΤΗΜΑ ΜΟΝΤΟΦΩΛΙ GOLD(クティマ・モントフォリ・
ゴールド)は36ユーロ。GOLDの方はより深くしっかり
した味わい。熟成期間が長いので琥珀色に輝いています。
とても美味しいのにお値段が手頃なのでお土産にもぴったり
かと思います。

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ご紹介したワインは数々の賞に輝いた代表的なものなので、
当地だけでなく、アテネ市内でもリカーショップに置いて
います。ギリシャにお越しの際はぜひ試してみてください。

完璧なアクロポリスを見るには今がチャンス?!

01 10月
2010年10月1日

ギリシャといえば、イメージするのはやはりギリシャ神話、そして
パルテノン神殿にに代表されるような遺跡でしょう。今から遡ること
約2500年前に建てられたパルテノン神殿は、今日もアテネのランド
マークとして気高くそびえたっています。黄金比とも言われる完璧な
美しさのバランスを持つこの神殿は、現代の技術を持ってしても、
同じものを建築するのは不可能と言われるくらい、綿密な計算に基づ
いて建てられています。古代の人々は現代の機械化された技術より
もっと優れた技術を持っていたと考える学者も多くいるのです。

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アクロポリスには他にもアテナ・ニケの神殿、プロピレア(前門)、
エレクティオン、イロド・アティコス音楽堂などがあります。
これらの素晴らしい古代建築物が現代に遺されたのは一種の奇跡
ですが、やはりダメージは激しいので、四六時中、修復補強工事が
行われています。

ギリシャに限らず、ヨーロッパの歴史的建造物は修復作業のテント
や足場がかけられていることが多いですよね。せっかく壮麗なその
全形をカメラに収めようとしても、クレーンや工事の足場がかかっ
てしまって「うーん、残念」ということが多いと思います。

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しかし今年の5月、パルテノンからなんと30年ぶりに修復工事の
足場がとれたというニュースが発表されました。ギリシャ政府は
アクロポリスの修復プロジェクトを1975年に着手。しかし実際に
工事が始まったのは83年(さすがギリシャですね~!)しかしそれ
以来、神殿にはいつもどこかに建築足場がかかっているという状態
でした。最近では06年などはそれでもけっこうきれいに見えましたが、
03年などはパルテノン神殿と認識できないほど、鉄骨とテントだらけ!
それが完璧に取り払われたというのです。

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これは見に行かねば!と勢いこんで出かけましたが、すっきりして
それは見事でした。でも足場のある姿ばかり見ていたので、なんだか
違和感を覚えるくらいでしたが…^^;

でもその際、アテナ・ニケの神殿はテントと足場だらけ。この神殿は
小さいですが、イオニア式の柱があって、とても美しいのです。プロ
ピレアやパルテノンはすっきりしていたのですが、他の建造物は足場
だらけなので、ちょっとがっかりしたことも覚えています。そして9月
からはまた修復工事が再スタートするので、また少なくとも10年は
美しい外観を見ることはできないと聞いていました。

ところが!!!先日ラジオを聴いていた際、アテナ・ニケの神殿からも
足場がとれたというニュースが流れてきました。5月の時も、9月から
また工事が始まるかは???だと思ったので、やはりね~という思いと、
あのテントだらけだったニケ神殿、ホントに足場とれたの~?という
疑いが…(笑)。
参道からプロピレア(前門)に向かって、右側に見えるのがニケの神殿
ですが、5月の時点でも足場だらけでした。

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なので電話でアクロポリスに確認してみたところ、係りの人は
「現時点」ではここ30年の間でアクロポリスの全ての建造物が
最もすっきりした状態であることは確かだと言います。いま見逃し
たらまた30年後悔するかもしれませんので、早速行ってきました。
補強のために鉄骨は完全には取り去れないのでところどころ見られ
ましたが、ニケの神殿、パルテノン神殿、エレクティオン、プロピレア
(前門)もクレーンや足場がほぼない状態。本当に端整で美しかったです。
古代へと誘われるアテネの聖域を堪能しました。

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係りの人は「そろそろ再工事が始まるかもとも行っていましたが、
以前「9月から再工事なので、完璧なパルテノン神殿が見れるのは
8月まで」と宣言していました。でも未だに始まってないので、再
スタートがいつになるかははっきりわかりません。「今年いっぱいは
始まらないのでは」と言う人もいましたが、いろいろな関係者に尋
ねたところ、再工事がいつスタートするかは誰にもわからないとの
こと!(ギリシャですので…)
ギリシャは長い夏が終わり、遺跡巡りにはぴったりの爽やかな秋の
到来。アクロポリスを訪ねるとっておきのシーズンです。運がよけ
れば、この秋にアテネを旅行する方々はアクロポリス建造物群の
完璧な全形を見ることができるかもしれません!

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アテネの若者スポット 「ガジ」エリア

26 1月
2010年1月26日

アテネの若者が集まる場所として、最近、脚光を浴びているのが「ガジ」エリアです。
シンタグマからたったの二駅、地下鉄青ラインの新しい駅「ケラミコス」を降りた場所が再開発され、芝生の片側にはカフェがずらっと並び、反対側にはレストラン等が並んでいます。昼も良いですが、夜はまた違った雰囲気になり、活気が出てくるナイトスポットです。

レストラン「Mamacas」は、ミコノス島にも支店がある、おしゃれなギリシャ料理レストラン。白で統一した店構え、店内の内装もおしゃれです。ビュッフェのように、料理された実物を見て注文できるのも便利で、おつまみ系も充実していますが、メインの肉料理などは、かなり値段は高め。
住所:ペルセフォニス 41、ガジ    TEL:210-3464984
www.mamacas.gr

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その並びにある「BUCHER SHOP」は、肉料理専門店。炭火焼きの肉、ソーセージなど、がっつり肉を堪能したい時にお勧めです。
住所:ペルセフォニス 19、ガジ    TEL:210―3413440

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お隣は、同じ系列のシーフードレストラン「SARDELLES」。素材の味を生かしたシンプルな味付けで、その名の示すとおり、いわし料理や、イカなどがお勧めですが、どれも新鮮でおいしいです。
住所:ペルセフォニス 19、ガジ    TEL:210―3478050
www.sardelles.gr

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このシーフードレストランの斜め前にあるのが、アテネ市の施設である「テフノポリス」と呼ばれるイベントエリア。ここは、1857年からガス工場だったところで、その工場の設備や建物をそのまま残したまま再建され、1999年に、広大な敷地を持つ展示場、イベント会場に生まれ変わりました。「ガジ(ギリシャ語でガスの意味)」という街の名前も、この工場に由来しており、そのガス製造施設である煙突や黒いオブジェ風の建物が、この地区のランドマークにもなっています。

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ここでは、絵や彫刻の展覧会、セミナー、ダンス、ファッションショー、コンサート、映画、講演会、などいつも何かのイベントが行われており、最新の文化・情報発信地として、目が離せません。
また、今後、この敷地の中に、ギリシャが誇るソプラノ歌手「マリア・カラス」の記念博物館もできる予定です。

「テフノポリス」
住所:ピレオス 100、ガジ    tel:210-3460981,210-3461589
http://www.cityofathens.gr/en/node/7520

ギリシャ 新年の様子

12 1月
2010年1月12日

今回は、ギリシャの新年の様子をお伝えします。
日本では、クリスマスが終わると一変してお正月モードになりますが、ギリシャでは、12/25から1/6までがドデカイメロと呼ばれる、クリスマスを祝う期間となっています。

まず、1月1日ですが、まず、子供達の大イベントは、クリスマスプレゼントを開けること!サンタクロースの起源は、聖ニコラウスだという説が主流ですが、それぞれの国によって、呼び方も、祝い方も違うのが興味深いです。ギリシャ版のサンタクロースは、4世紀に生まれ、貧しい人を助け、数々の慈善行為をしたことで知られる聖人「アギオス・バシリス」です。ちなみに、アギオス・バシリスは、一般のサンタのイメージとはちょっと違い、細身で病弱、知性的で、様々な著書も残した博識な聖人でした。

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1月1日が「バシリス」のネームデー(ギリシャの暦には、それぞれの名前を祝う日が決められており、誕生日よりも重要視される)であることから、この日にプレゼントを開けることになっています。うちの娘も、朝一番に起き出し(こういう時だけは早起き!)、ツリーの下にプレゼントを見つけて大喜び。子供達は、クリスマス前に、プレゼントのリクエストを手紙に書いたりして、微笑ましい限り。ずっと、このような夢を持ち続けて欲しいです。

新年にはポダリコという儀式があり、新年の一番最初に、家の中に足を踏み入れる人が重用視されます。その人がラッキーで良い人なら、新しい1年はその運にあやかって幸福な年になる・・・というような迷信があるのですね。また、ザクロを玄関口で投げて地面に叩きつけ、割る習慣もあります。飛び散る中身の赤い粒々は、豊饒、富などを象徴しています。地方によっては、ザクロと一緒に石を投げることもあり、その時には「石のように強く、ザクロのように豊饒に」と唱えたりします。
また、玄関のドアには、門松ならぬ、大きなたまねぎを飾ったりもします。このたまねぎは、普通の食用の物とは種類が違い、年末になると花屋さんの店先に並びます。土から掘り出しても、葉や根が伸び続けるという強靱な植物で、これも、強い生命力、健康などを象徴している開運グッズなのですね。

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そして、コインが中に隠された、バシロピタ(新年のケーキ)の切り分けも楽しいイベントです。ピタというのは、ケーキやパンを意味し、バシロピタという名前は、ギリシャ版サンタである「アギオス・バシリス」に由来しています。このケーキも年末からパン屋さんやケーキ屋さんに並びますが、家で焼く人も多いです。丸形のどっしりしたケーキの上に、新年の年号(今年なら2010)が書かれており、それを「キリスト様の分、家の分、家族のメンバーの分・・」と家長が順番に切り分けた時に、自分の分の中に隠されたコインが入っていれば、その人に運が訪れると言われています。このバシロピタの切り分けは、家庭だけでなく、会社などでも良く行われます。

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こうしてみると、新年の幸福、繁栄、開運を願う気持ちは、どこの国も同じですね。

そして、1/6は「顕現祭」。キリストがヨルダン川で洗礼を受けたことを記念する重要な祝日で、ギリシャ語では、セオファニア、エピファニア、フォタ、などと呼ばれています。この日は、ギリシャの各地で聖水式が行われ、教会内で浄められた水(聖水)が信徒に配られます。また、ギリシャ正教の聖職者が海、川、池、プール・・・など水のあるところに訪れて儀式を行い、水の中に投げ入れた十字架を、人々が競争して泳いで探します。今年は、娘の通っている水泳教室のプールに行ってきましたが、子供達が一斉にプールに飛び込み、一生懸命に十字架を探す姿は力強く、清々しいものがあります。

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こうして2週間の冬休みも終わり、1/8から、学校は新学期。また、いつもの生活が始まります。

ギリシャ年末の天使の歌声「カランダ」

07 1月
2010年1月7日

ギリシャの年末には、子供達が「カランダ」という歌を歌う習慣があります。「クリスマスのカランダ」は、クリスマス・キャロルのことで、キリストの誕生を祝う喜びの言葉がつづられていて、トライアングルをたたきながら、何度も何度も、延々と同じ節回しで歌うのが特徴的です。
旧約聖書の預言通り、へロデ王の統治時代にキリストは降誕しました。東方の三博士が星の導きによってベツレヘムの馬小屋にたどりつき、マリア様から生まれた救い主、キリストの誕生のお祝いに、黄金・乳香・没薬を捧げたと聖書に書かれています。この場面をモチーフにしたクリスマスの飾りは至る所で見られ、子供が幼稚園で工作を作ったり、このストーリーで演劇をしたり、この時期には欠かせないものとなっています。

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うちの子供達も、そろそろ歌を覚えられる年齢になり、今年はおじいちゃんから「カランダ」のリクエストがありました。孫の成長が一番のクリスマスプレゼントとなると考え、私も必死に練習につきあいましたが、歌詞が古いギリシャ語で難解なため、覚えるのが大変!トライアングルを叩くと歌詞を忘れたり、歌に集中するとトライアングルを忘れたり・・となかなかうまくいきません。節が似通っているのでどこまで歌ったか忘れたり、他の曲と混乱してしまったり。人前で歌うのも勇気がいるようです。

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でも、一方、子供達にとっては、やりがいもあるのです。「カランダ」は、実は、子供達にとっては、絶好のお小遣い稼ぎのチャンス!色んな家を次々と回って玄関口で「カランダ」を歌うと、大人達はお小遣いをあげることになっているからです。強者は、クリスマスイブの前日から始めたり(反則ですね!)、100ユーロ以上も稼いだりもします。子供に優しいギリシャ人のこと、つい、天使の歌声に、財布の紐がゆるくなるのですね。子供達同士の情報交換もあるらしく、「あの家の人は、お小遣いをはずんでくれる」と聞くと、そこにたくさん押しかけたり(笑)。
ただ、子供だけで知らない家を回るのは危険なので、大人がつきそったり、知人の家だけ回るなど、注意は必要です。

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この「カランダ」ですが、クリスマスイブと、大晦日と、2回歌う習慣があります。大晦日に歌う「新年のカランダ」は、新年を祝い、キリストを祝福し、アギオス・バシリスというギリシャ版のサンタが来る喜びを歌っています。

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