月別アーカイブ: 3月, 2011

本場イタリアン・ジェラートの楽しみ

22 3月
2011年3月22日
Pocket

日本はもうすぐ桜が咲き始める頃でしょうか。
イタリアもゆっくりと春の気配を感じるようになり、陽も少しずつ長くなってきました。
暖かくなってくると恋しくなるのは・・・そう、ジェラート。
イタリア人は真冬でも平気で食べていますが、寒がりの私にとってはこれからがジェラートの季節の始まりです。

今日はフィレンツェで最近見つけた美味しいジェラテリア(ジェラート屋)と、美味しいお店の見分け方を紹介しましょう。

IT_0302_0201

場所はサンタ・クローチェ広場のすぐ近く。
教会を正面に見ながらすぐ前の道を右へ。
サンタ・クローチェはツアーで訪れる人も多い有名な教会ですが、広場からたった一本横道に入っただけで観光客の姿がめっきり少なくなります。

PIT_0302_0202

ここがそのお店の入り口、その名もズバリ「Gelateria Santa Croce(ジェラテリア・サンタ・クローチェ)」です。
ふんだんに鏡が使われた可愛い内装が目印。なんと天井も全面鏡張りなんですよ。

IT_0302_0203

イタリアを旅したらジェラートを食べ歩きしたい!という人も多いと思います。
でも実は、地元の客も通う美味しいジェラートに出会うのは結構難しかったりします。
さすが本場イタリア、ジェラテリアの数は数限りなくあれど、ちゃんとお店で手作りしている場所を探すのは意外と難しいのが現実。
ましてやフィレンツェほどの観光都市ともなれば、工場から買った製品しか扱っていないというお店も多いんです。

IT_0302_0204

手作りしているお店を見つけるコツは、「ARTIGIANALE」もしくは「PRODUZIONE PROPRIA」と店頭に書かれていること。
どちらも「手作り」という意味ですが、これが書かれていないお店は自分たちで製品を作っていないということ。
当然フレッシュでもないし、季節感やオリジナリティもなく、スーパーで買うのと変わりありません。

IT_0302_0205

もう一つ、これは看板から見分けるのは難しいですが、素材にこだわっているというのも大切なポイント。
実は最近のジェラテリアは生のフルーツを使わず、フルーツ味の粉末を使っている所も多く、これを使うとベトベト甘くなって台無し。
私はピスタチオ味のジェラートがお気に入りなので、「サンタ・クローチェ」のジェラートは100%シチリア産と聞いたのも高得点でした。
ピスタチオは国内でもシチリアが本場!

他にも、このお店オリジナルの「Miele e Noci(蜂蜜とクルミ)」や、「Ricotta e Fig(リコッタチーズとイチジク)」なんていうのもオススメです。
私はもともとチョコレートなどの甘みの強い味よりも素朴な物が好みなので、土地の素材をシンプルに活かしたこの二種類にハマリました。
どちらも他のお店ではなかなか味わえないので、ここに来たら是非試してもらいたい味です。

教会広場でゆっくり食べるジェラート、というのもイタリア観光の醍醐味の一つ。
これからの季節、街歩きがますます楽しくなりそうです。

カルネヴァーレは元気の秘訣

19 3月
2011年3月19日
Pocket

今年もこの季節がやってきました。
冬最後のお楽しみ、カルネヴァーレ(カーニバル)です。
詳しいことは去年も書いたので省きますが、カルネヴァーレとは日本では謝肉祭と呼ばれるキリスト教文化のお祭りのこと。
毎年時期は異なりますが、大人も子供も一緒になって仮装をしたりパーティーをしたり、大いに盛り上がる時期です。

IT_0302_0101

イタリアではヴェネツィアのカルネヴァーレが有名ですが、その他の地域でももちろんお祭りは開かれます。
今年のカルネヴァーレ最終日は3月8日。
それに合わせて、3月最初の一週間は各地で様々な催し物が開かれていました。
私もスーパーに買い物に行こうと気軽に家を出てみたら、道がお祭りで封鎖されていてびっくり。

IT_0302_0102

通りでは各地から職人やアーティストが集まって屋台を並べていました。
商店街のお店も食べ物などを出店して近所の人たちが集まる、身近で素朴なお祭りです。

IT_0302_0103

カラースプレーでほどよくデコレーションされた、ハローキティの山車を発見!
イタリアでもハローキティは子供たちの人気者です。
山車を牽いているのは農業用のトラクター。
手作り感たっぷりの山車には派手さはありませんが、仮装した子供たちの笑い声が響いて楽しそうです。

IT_0302_0104

決定的瞬間!小さな男の子の吹き付けたカラースプレーが、通りがかりの女性の鼻にピッタリフィット!
カルネヴァーレの時期はどんな冗談でも許されると言われるくらいですから、もちろんこのくらいのことでは誰も怒りません。
スプレーを吹き散らしたり、紙吹雪を投げつけ合ったり、イタズラしたりイタズラされたり、みんながそれぞれにふざけ合い、楽しむのがお祭りの醍醐味です。

IT_0302_0105

私も友人たちと、ささやかなカルネヴァーレ・パーティーを開きました。
写真はまだ食べ物の準備中ですが、こうしている間にも次々と仮装した人たちが集まってきます。
お菓子や食べ物を持ち寄って床に並べ、シャンパンを開けたらいざ、ダンスタイム!

IT_0302_0106

室内が暗かったので思いっきり手ブレした写真しかなくてごめんなさい・・・。
彼は指圧のマエストロで、少なくとも60歳は越えていますが、見てくださいこの元気!
ノリノリで踊っている時のBGMはなんと、レディー・ガガ。
なんて若いおじいちゃんなんでしょう・・・弟子に借りたオレンジのカツラがよく似合ってます。
マエストロいわく、「ふざける時には思いっきりふざけて笑うのが、元気のコツ」とのこと。
年に一度のカルネヴァーレは、イタリア人みんなの元気の秘訣なのかもしれませんね。

城壁に囲まれた町ルッカ

14 3月
2011年3月14日
Pocket

イラリアの像を見学した後は、ルッカの町を少し散策してみましょう。
ルッカは、イタリアの中規模都市としては珍しく、とても交通の便の良い町です。
フィレンツェからもほど近く、鉄道駅から町までのアクセスも徒歩数分なので、観光客でも気軽に訪れることができます。

IT_0301_0201

ルッカの特徴は、なんと言っても町をぐるっと取り囲む城壁。
イタリアの中世の都市にはこうした城壁が残っている場所が沢山ありますが、これほど完全な形で残されている町は他にあまりないでしょう。
現在はこの所壁は遊歩道として沢山の緑が植えられ、町の人々の憩いの場になっています。

IT_0301_0202

かつて中世の商人や兵士たちも馬車で行き来していただろう、重い木の扉をくぐって、町の中へと入ります。
これだけしっかりと城壁が残されていると、なんだか扉をくぐる瞬間に中世へとタイムトリップするような、不思議な気持ちになります。
城壁の外は大きな道路と鉄道駅があり、車が行き交う2011年。
しかし壁の内側では今でもかつての町の姿が見事に保存され、古い家々や教会が軒を連ねています。

IT_0301_0203

昼食を食べに入ったBarのお兄さんが「ルッカには50個以上もの教会があるんだよ」と教えてくれましたが、確かに教会の多い町です。
この写真はサンタ・マリア・フォリスポルタン教会。十二世紀のものです。
数メートル歩けばすぐ教会にぶつかると言ってもいいくらい、至る所に教会を見つけることができます。

IT_0301_0204

町を歩いていたら、老舗菓子店のショーウインドーにこんなパンを見つけました。
これはルッカの名物菓子、ブチェッラート。
丸く作られたブドウパンのような物ですが、レシピは秘伝で公開できないんだとか。
試しに食べてみたかったんですが、残念ながら切り売りはしていないんだそうです。
次回は是非チャレンジしてみたい!

IT_0301_0205

ルッカが生んだ偉大な芸術家と言えば、トスカなどのオペラで有名なジャコモ・プッチーニ。
ルッカには彼の生家が残っており、現在ではプッチーニ博物館になっています。
彼の偉大な功績を記念してルッカではプッチーニフェスティバルが開かれており、年間を通して様々なリサイタルやコンサートが開催されています。

かつては独立国として栄えていたこともあるルッカ。
2月のルッカは観光客も少なく、静かに中世の面影を町に漂わせていました。

ルッカ、妻に捧げる棺

12 3月
2011年3月12日
Pocket

ここ数日良い天気が続いているイタリア。
でも2月半ばまでは毎日曇天が続き、太陽を拝むことができない寒い日々が続きました。
そんな曇り空の週末、以前から気になっていたある有名な棺を見に、ルッカに行ってきました。

目指す棺は町の主要名所の一つであるドゥオーモ、サン・マルティーノ聖堂にあります。
恋人たちがこの棺の前で愛を誓うという噂も耳にしましたが、一体どんな棺で、誰の遺体が収められていたのでしょうか?

IT_0301_0101

これが、ルッカのドゥオーモ。
サン・マルティーノ聖堂という正式名称の通り、聖マルティーノを奉った物だそうです。
全体に赤っぽいレンガ色をした建物が多いルッカの中で、このドゥオーモの白い壁は一際目立っています。
例の棺はこの建物の中、入って右側の奥に収められています。
チケットを購入し、いざ棺の間へ。

IT_0301_0102

これがその棺。
建物の中は全面的に撮影禁止だったので、直接棺を写すことができなくてごめんなさい。
ドゥオーモ奥の小部屋の中に、大理石で作られた若く美しい女性が静かに横たわっています。

彼女の名はイラリア・デル・カッレット。
26歳という若さでこの世を去った、かつてのルッカ支配者の妻だった女性です。
棺の制作にあたったのはヤコポ・デッラ・クエルチャという芸術家で、この作品はイタリア彫刻の傑作の一つと讃えられています。

IT_0301_0103

イラリアは1400年初頭に「偉大なるルッカの領主」と呼ばれていたパオロ・グイジーニの二番目の妻でした。
パオロの初婚相手はわずか12歳で彼の元に嫁ぎ、処女のまま亡くなったので、実質彼にとってはイラリアが最初の妻だったと言っても過言ではないでしょう。

結婚した時、イラリアは24歳。
当時としては晩婚ですが、前回の結婚で苦い思いをしていたパオロが特に「成熟した女性」を希望したため、彼女が選ばれました。
贅沢好きで、様々な宝石や高級品で身を飾っていた裕福な町の支配者パオロ。
彼に愛された女性イラリアもまた、ルッカの人々の羨望の的となるほどの美しさを持った、可憐な人でした。

IT_0301_0104

たった二年の結婚生活の後イラリアは死亡し、その死を悼んでこの棺が作られます。
イラリアの足下に作られた子犬の像は、夫婦の愛と忠誠の証。
そんな二人の愛にあやかって、沢山の恋人たちがこの棺を見にルッカを訪れるようになりました。

しかし二人の本当の人生については、あまり詳しいことはわかっていません。
実際の二人のストーリーよりも彫刻品としての芸術性の高さが人気を呼び、愛の伝説を作り上げ、こうして一般公開されることになったようです。
本当のことを言うとパオロはイラリアの死後も二度再婚しているし、イラリアにも愛人がいたらしいという話もあるのですが・・・そんな影を吹き飛ばすくらいに、この棺の出来が良かったということなのかもしれません。

この日もあいにくの天気にもかかわらず、数組のカップルが見学に来ていました。
見学者たちはパオロとイラリアの愛の結晶としてこの棺を眺め、自分たちの愛を誓いながらドゥオーモを後にするのでしょう。
イラリアの像は愛のシンボルとして、今も人々を惹きつけています。

Copyright© 2017 イタリアトレンドナビ All Rights Reserved.