手工芸展で世界旅行

17 6月
2011年6月17日
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次は手工芸展のイタリア工芸フロアーへ。
大きな建物の一階部分が全部、イタリア各地から集まった手工芸品のブースで埋め尽くされています。
中でも特に多いのは、イタリアの伝統マヨルカ焼きの製品や、ジュエリーなど。
伝統工芸と新しい才能とが同時に並ぶ様子は、見ていて飽きることがありません。

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こちらは私がお買い物をした帽子屋さん。
フィレンツェのお隣、プラートという町からの出展だそうです。
クラシックをとことん追求した美しいフォルム、そして豊富なカラーバリエーションがこの店の特徴。
ピンクやオレンジのシルクハットなんて、なかなか他の店では手に入りません。
もちろん、個人で購入するお客さんもいますが、劇場用に使われることも多いんだとか。
「不思議の国のアリス」の帽子屋をイメージした巨大シルクハットなども飾ってありました。

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イタリア製品を堪能した後は、階段を下りて地下一階・世界のフロアーへ。
ここは一転して、まるでどこかアジアの国の地元マーケットに入り込んだかのような雰囲気!
フランス、スペインなどの近隣国はもちろん、アフリカ、アジア、アラブなど世界各地からの出展者が軒を連ね、通りを進んでいくたびにガラっと空気が変わります。

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大きな注目を集めていたのが、チベットのコーナー。
チベット僧による曼荼羅を描くデモンストレーションに人々は感嘆の声を上げ、足を止めて写真撮影する人も沢山いました。
これ、とっても細かい色砂で描かれているんです。
気が遠くなるような細かい作業を、これだけ混雑した人混みの中でやり遂げる集中力には脱帽です。
私もチベットブースで立ち止まり、緑茶のパックを一つ買いました。
とってもまろやかな味で、朝食時のお気に入りです。

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その他に買ったのは、こちらのアルガンオイルです。
これは確か、チュニジアコーナーで購入。
希少価値が高く「黄金のオイル」とも呼ばれるこのオイルには以前から興味があって、良さそうな商品が手頃な値段で見つかった時には買うようにしています。
なんでも、ベルベル族の女性の美しさの秘訣なんだとか。
肌用と髪用とがありましたが、髪の乾燥が気になっていた私は髪用をチョイス。
シャンプー前に使うと驚くほど髪がしっとりするんです。

屋台でアルガンオイルについて幾つか質問したんですが、店の男性はフランス語しか話せず。
片言のイタリア語と片言のフランス語とで苦戦しながら会話をしましたが、そんなやりとりもなんだか現地の市場にいるような錯覚を覚えて新鮮です。

フィレンツェにいながらにして小さな世界旅行気分を味わえる、一年に一度のお楽しみイベントでした。

小さな万博!?世界の手工芸展

03 6月
2011年6月3日
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4月30日から5月8日までの9日間、フィレンツェの大型催事場フォルテッツァにて「Mostra Internazionale dell’Artigianato」というイベントが開かれました。

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これは世界中の手工芸品と制作アーティストなどを集めた、大規模な見本市。
ジュエリー、バッグ、家具や食器、食品、洋服など、数え切れない製品が並ぶ見所たっぷりのイベントです。

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フードコーナーには世界各国の味自慢たちがブースを出店し、沢山の人たちで賑わっていました。
きっと、ここで自国の料理や文化を味わってもらうことは、観光の面から言っても大きなピーアールになるんでしょうね。
国の代表として自国の伝統文化や伝統食を紹介する・・・小さな万博と言ってもいいかもしれません。
我らが日本も、フィレンツェにある日本人団体の方々が和食屋台を出し、大好評だったようです。

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こちらは私が夕飯をいただいた、チュニジアの食事スペース。
今年はチュニジアが自国ピーアールに大きく力を入れていたようで、広大なスペースを借りてアラブの美しい雰囲気を全面的にアピールしていました。
テント式の半屋外座席や、まるで古代文明のような手の込んだセットなど、細かい所までよく出来ています。
ここで食事を食べると、気分はもうアラブの大富豪です。

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チュニジア店のメニューは、クスクス、ベルベル人のリゾット、そしてラム・鶏・豚肉の中から一種類を選ぶというもの。
私はラム肉をチョイスしたんですが、肉もしっかり柔らかく煮込んであって、なかなか美味しかったです。
どの料理もスパイスが効いていて、ソースはかなり辛め。
ビールとの相性はもちろん、食後にいただいた甘いミント茶も辛さをスッキリ流してくれるので意外とお食事に合いました。

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お腹を満たした後は、「アーティスト館」方面へ。
ここには様々なアーティストが自身の作品と一緒にブースを出しています。

そんな中で、古代中国文字を描いているイタリア人男性画家を見つけました。
彼はフランコ・パリアルロさん。
美しい女性像が彼の主な創作テーマなんですが、同時に東洋の文字にも大きく興味を持っているんだとか。
聞けば日本人マエストロの元で書道を30年来習っているというんですから、本格的です。
「君たちの漢字文化は本当に神秘的で美しいね。」とフランコさん。
「西洋の美術学校では、東洋美術を学ぶ手段がないんだ。そういうコースもないし、教師もいない。学ぶ機会がないから、せっかくの偉大な東洋美術も知る機会がない。それはすごく残念なことだと思っているよ。」
東洋美術や東洋文字と、西洋美術との融合を目指すアーティスト。
こうやって直接作者と話ができるのも、見本市ならではの醍醐味です。

フランコ・パリアルロ公式サイト
www.altamiradecor.com

イスキア島の見所いろいろ

20 5月
2011年5月20日
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南イタリア、ナポリ湾に浮かぶ島イスキア。

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島中で温泉が湧き出るリゾート地として有名なこの島ですが、別名「緑の島」とも言われるこの島の魅力は、海と温泉だけではありません。
今回は温泉以外のイスキアの見所を紹介したいと思います。

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まずは、ナポリから船でイスキアへと向かう途中でもすぐに目にすることができる、このアラゴン城。
島の東側に位置するこの巨大なお城は、一本の橋で本島と繋がっています。
歴史はとても古く、1400年代半ばにナポリの支配者アラゴン家によって建てられたものだとか。
橋の手前は南イタリアらしい素敵なお店が軒を連ねる町になっていますから、気温が涼しくなった夕方に徒歩でゆっくりと、ウインドーショッピングをしながら城まで散歩するというのが、地元の人たちの粋な楽しみ方です。
もちろん、橋を渡って城内を観覧することもできますよ。

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旅の合間に美しい教会を訪れるのはイタリア旅行の醍醐味ですが、このソッコルソ教会はイタリア国内でもかなり有名な物の一つで、是非訪れておきたい教会です。
フォリオという町から徒歩で数分。
海を終点にした道の果てに、凛と立つ教会の姿を見つけることができます。
残念ながら私が行った時には天気が悪かったのですが、もし晴天ならば青い空にこの白いファザードが栄えることでしょう。
数々の画家がこの教会をモデルに絵を描き、多くの有名人たちがここで結婚式を挙げるというソッコルソ教会。
フォリオの住民だけでなく、イスキア島民みんなの誇りとも言える象徴的な教会です。

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有名な観光地に埋もれながらも、ひっそりと地元の人々に愛されている隠れた名所も沢山あります。
この泉もまた、そんな小さな名所の一つ。
森の中の小さな小道を海に向かってどんどん下っていくと、突然幾つかのお店と人々の集まりが。
ここは地元では有名な泉で、数々の体の不調、特に肌の病気やトラブルに効くと言われる特別な水が湧き出しています。
私が訪れた時にはニキビが沢山できてしまった若い島の女の子たちが、何度も何度も交代で、この泉の水で顔を洗っていました。

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イスキアは島ですから、海の幸が美味しいことは言うまでもありません。
でも魚の他に、もう一つ意外な名物料理があります。
それは、ウサギ。
島の中央に大きな山を持つイスキア島では、実は山の幸や料理にも恵まれています。
この写真は、山の麓の家族経営レストランで食べた、美味しいウサギの煮込み。
じっくりと煮込んだウサギには臭みがなく、肉も柔らかくてジューシーです。
イスキアを訪れた時には是非、魚だけでなく地元のウサギ料理にもチャレンジしてみてくださいね。

映画「イル・ポスティーノ」の足跡を辿って

14 5月
2011年5月14日
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イタリア映画好きにとっては忘れがたい名作であり、制作から17年経った今もなお多くのファンがいる映画「イル・ポスティーノ」。
日本アカデミー外国作品賞も受賞している有名作品なので、知っているという方も多いと思います。

前にも少し、この映画の舞台となったナポリ湾の島・プローチダ島の紹介をしましたが、今回は映画にスポットを当てて撮影場所となった店を訪ねてみました。

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「イル・プローチダ」はイタリアが生んだ偉大な俳優、マッシモ・トロイージの遺作となった感動作品です。
舞台は1950年代の南イタリア。
小さな島で暮らす青年マリオは、政治的な理由で国を追われた詩人パブロ・ネルーダに手紙を届ける郵便配達の仕事を始めます。
ネルーダとの交流で、少しずつ文学や芸術に親しんでいくマリオ。

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マリオはネルーダと出会うまでは無学で、喜びを知らない青年でした。
しかし彼はある日、港町のBarで働く美しい女性・ベアトリーチェに恋をします。
映画の中で重要な役割を果たす、このベアトリーチェのBarが、今もレストラン兼Barとしてそのまま残っています。
マリオはこの場所でベアトリーチェに出会ったことで、人生の喜びや愛に気付いていくのです。

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店の外にはマリオが郵便配達に使っていたのと同じ自転車と、「イル・ポスティーノ」の撮影場所であることを示す看板が。
店の主人はとても気さくな人で、撮影当時の様子などを誇らしげに語ってくれました。

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店主が「店内にコレクションを飾ってあるんだ。是非見ていってくれ。」と言うので店の中へ。
壁一面に、映画の写真やポスターなどが飾られています。
写真左に移っている鞄は、実際に1950年代、郵便配達で使われていた革製のバック。
撮影で使われたのとまったく同じ物を、ローマで見つけてコレクションに加えたんだそうです。

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映画の話にすっかり花が咲き、気がつけば「これは店のおごりだよ!」と一杯のレモンチェッロが。
店の奥さん手作りの、この地方特産の甘いレモンのお酒です。

マリオ役を演じた俳優、マッシモ・トロイージは撮影時、既に重い病に冒されていました。
病をおして撮影に挑み、「僕の最高の作品をあげるよ」とスタッフに言い残して、撮影終了からわずか12時間後に息を引き取ったといいます。
そうして出来上がった遺作「イル・ポスティーノ」は世界中から絶賛され、人々に大きな感動を残しました。
今でも、マッシモ・トロイージとこの作品を懐かしんで、Barを訪れる人は後を絶ちません。

静かな春の日の午後。
ゆっくりと遅めのランチを食べながら、映画のワンシーンに思いを馳せる。
そこではマリオやネルーダも聞いていたであろう優しい波の音や、南の島の人々の陽気な声が、今でも変わることなく響いています。

アナカプリ散策

08 5月
2011年5月8日
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青の洞窟からバスでゴトゴト揺られること15分ほど、アナカプリに到着しました。
カプリ島には二つの町があり、一つはカプリ、もう一つがカプリよりも高い位置にあるアナカプリです。

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カプリもアナカプリも多くの観光客で賑わう有名な観光地です。
町のメインストリートには白い壁の南らしい建物が並び、お土産屋さんはもちろん、オシャレなブティックや手作りのサンダル屋などがズラっと並んでいます。

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アナカプリのお店は、どこもとってもセンスがいい!
海が似合うような素敵な洋服を沢山売っているので、お買いもの好きな女性にはたまらない町と言えるでしょう。
通りをぶらぶらとウインドーショッピングして歩くだけでも、リゾート地に来たんだなぁと感じさせてくれる町です。

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ここの魅力はお買いものだけではありません。
アナカプリには沢山の見所があります。
事前に何も調べないままやって来ましたが、町のあちこちに立っているタイル張りの案内板表示に従って歩くだけなので、簡単に幾つかの名所にたどり着くことができました。
この建物は「カーサ・ロッサ」と呼ばれているもので、白い建物が多いこの島では一際目立つ建物です。
これはカプリに移住したアメリカ人のマッコーエン大佐のお屋敷だそうです。
現在は美術館になっていて、様々な催し物が開かれています。

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こちらはサン・ミケーレ教会。
1698年から1719年にかけて建設された、バロック様式の美しい教会です。
教会としての役割は既に果たされていないようですが、ここにはアナカプリを訪れる方には是非見ていただきたい素晴らしいタイルの床があるんです。

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それがこちら。
マヨルカ焼きのタイルを床全面に敷き詰めて、アダムとイブの楽園追放を描いています。
ハっと息をのむ美しさと迫力です。
アダムとイブの周りにはありとあらゆる動物たちがいます。
犬や馬といった日常的なものから、猿や蛇、ユニコーンなどの空想上の動物たちもいます。
拝観料は一人3ユーロ。
教会内部には小さな螺旋階段があり、二階に登って高い所から床のマヨルカ焼きを一望することができます。

他にも、ここで紹介しきれないほど沢山の見所が、ぎゅっと小さな区域にまとまっているアナカプリ。
南の太陽とレモンの香り、そして海からの潮風に吹かれながら、のんびり町散策をするにはもってこいの観光スポットです。

カプリ島、青の洞窟

06 5月
2011年5月6日
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今年の春のバカンスでは、南イタリア・ナポリ湾周辺をのんびりと旅してきました。
ナポリ湾には大きい順にイスキア島、カプリ島、プローチダ島と三つの島がありますが、中でも日本人にダントツの人気を誇るのがカプリ。
得に、青の洞窟は一度見てみたいと思っている方も多いんではないでしょうか。
今回の旅では数年ぶりにカプリ島にも立ち寄り、青の洞窟を見てきました。

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船でカプリ島に到着するとすぐ、港に「青の洞窟への船乗り場」と書かれた小さなチケット売り場があります。
ここから出発する船は二種類で、一つは青の洞窟のみ、もう一つは島全体を一周して青の洞窟を含む幾つかの島の見所を訪れる遊覧船です。
町の観光もしたかったので、今回は青の洞窟のみのチケットを買って船を待ちました。
料金は一人12ユーロ。
4月中旬、まだ観光客の姿は少なく、待ち時間もほとんどありません。

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いよいよ、船に乗って出発!
この中型船で20分ほど進み、青の洞窟の入り口まで行きます。
途中揺れることもあるので、船酔いしやすい方は酔い止めを飲んでおいた方がいいかもしれません。

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着きました!ここが青の洞窟への入り口です。
ここからは五人乗りの小さな手こぎボートに乗り換える必要があるため、しばらく船の順番待ちをします。
船のチケットとは別に、ここで洞窟への入場料として一人7ユーロ50セントを払わなければなりません。
船と合わせると20ユーロ弱・・・観光地としてもかなり高めの値段設定ですが、これから見る奇跡の光景のことを考えたら、我慢我慢。
期待に胸を膨らませて小舟に乗り込み、いざ、中へ!

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一面、輝く宝石のような青!!
周囲は暗いのに水中だけキラキラと光が溢れていて、一瞬怖くなるほど神々しく、神秘的です。
何度も見てもこの光景には感動します。
外から見ていた時には想像できないほど中は広く、船頭さんがゆっくりと船を漕いで一周してくれます。
入り口はとっても狭く小さいのですが、中は幅50m、高さ15mほどもあり、窮屈に感じることはありません。

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船頭さんの解説によると、実はこの洞窟、かつてはローマ皇帝ティベリウスのお気に入りのプールだったんだとか。
青の洞窟の存在を知ったローマ皇帝は、自身の屋敷から洞窟へと降りる秘密の通路を造り、そこを通って泳ぎにきていたというんです。
なんてうらやましい!!
その後この洞窟の存在は歴史上から消え、忘れ去られてしまいますが、ずっと後になってドイツ人の画家によって再発見されたということです。

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船頭さんは一通り解説を終えた後、ナポリの有名なカンツォーネ「オーソレミオ」を熱唱して、外へと船を漕ぎました。
ツアーを終えると、船頭さんへのチップとして一人1ユーロほど払う習慣があります。
ツアーの前は「またお金払うのかぁ。高いなぁ」と思っていたんですが、青の洞窟の美しさにすっかり頭がぼーっとなって、そんな些細なことはどうでも良くなっていました。

青の洞窟ツアーはこの後もう一度中型船に乗り込んで港へと戻るのですが、私はここで途中下車して陸路を行くことにしました。
絶壁添いの階段を上ってバスに乗り、カプリ島の見所の一つであるアナカプリへと向かいます。

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