最も古い時代に始まった大きな都 モンテ・アルバン

05 6月
2011年6月5日

メキシコシティにある国立人類学博物館は折々特別展をやる。
この特別展はなかなかよろしい。
世界の文化展もよくやるが、メキシコの展示でも、個人所有の物で、普通には見られないものや、
地方の博物館にある物で、地方まで行かなければ見られない物も展示されている。
(タヒン遺跡に3月頃行った人が、遺跡の博物館の展示品はほとんど何もなかったと思ったら、ここに皆持ってきてあるんだものと。)
テーマに沿っての展示であるから、それを理解するのに、すごく役立つ展示である。

もし、人類学博物館を見学して、時間があったら、是非、特別展も覗いてみる事をお勧めしたい。
ただし、特別展での写真撮影は禁止である。人類学博物館所有の物でない展示品も多いので、ポリシー的なものがあるのでしょう。

現在の特別展は「メソアメリカの古代都市」
メキシコの6つの重要な古代都市を取り上げての展示である。
その一つ、モンテ・アルバン遺跡

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メキシコのあらゆる場所に沢山ある遺跡というのは、つまり、昔の古代都市の跡である訳だが、
その中でも、重要で絶大な都の跡の多くが世界遺産にも認められているが、モンテ・アルバンも然り。

世界遺産に認められたような重要で絶大な都の跡の遺跡、古代都市も、それぞれ繁栄の時代がある。
モンテ・アルバンの都が始まったのは、紀元前1500年頃と言われていて、メキシコの重要な古代都市の中でも最も古い時代から始まっている。

オアハカ地方は、前記事「世界遺産の洞窟って、いかに?」

で書いたように、紀元前一万年以上もの昔、かぼちゃや豆などの栽培が始まったと言われる地区である。
つまり洞窟時代に農耕を始めたわけで、メキシコでもプエブラ州のテワカン地方と同様に、最初の農耕が始まった地区である。

農耕が、始まる事によって、放浪の狩猟民が定住生活に移行して、定住生活によって村がおこり、そしてそれが場合によって絶大な都市として発展する。

モンテ・アルバンでは、紀元前1500年頃、400mの小高い丘の上に都建設が始まる。

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写真の説明:小高い丘の上の都。国立人類学博物館の全体図

紀元前1300年頃には組織化された社会体系が出来上がっていたであろうと。

かの有名な「踊る人」と名づけられた石彫が作られたのは、紀元前500年頃。
「踊る人」と名付けられているが、彼らは楽しくパーティで踊っている訳ではなく、彼らは戦争捕虜か何かで、生贄にされた人であろうと言われている。
その数は300以上。

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都の発展繁栄は、他の地区を戦争などにより支配統治して、支配地区からの租税及び労働力を得、絶大な強力な都となってゆくと言える。
踊る人の石彫は、その誉れ、都の力を誇示する意味もあったのであろう。
モンテ・アルバンが小高い丘の上に築かれたのは、戦国時代的な後古典期前期の中央高原地区の遺跡と同様に、防塞の意味があったであろう。

紀元前200年頃には、今の遺跡の原型の広場を中心とした都が作られる。
つまり、モンテ・アルバムの都はすでに紀元前の時代に絶大な都として、オアハカ地区を支配した都として発展していったわけであろう。
ティオティワカンの崩壊と連鎖反応したかのように、紀元後700年~800年に衰退してゆくが、後には山から下りてきたミステカ族のお墓として利用されている。
有名な7号墳墓は、そのミステカ族の王のお墓である。

今の公開されているモンテ・アルバンの遺跡は、絶大な都の中心の最も重要な宗教センターの部分であるが、その後方の山稜部分を含めて、沢山のテラス式耕作地区も広がり、その地区は2070ヘクタールに及ぶ地区であったという。
その地区の発掘もされているいるのだそうだ。

後にやってきたミステカ族の墓場となるモンテ・アルバンであるが、モンテ・アルバンを築いたサポテカ族もお墓に大変こだわった部族である。
王のお墓を綺麗に彩色し、死者があの世で困らないために多くの奉納物を墓に埋めた。

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写真の説明:モンテ・アルバン 105墳墓の壁画(国立人類学博物館のコピー)

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写真の説明:urnasと言う、お墓に埋められた奉納物。後ろが容器になっている。大概は神の姿を描いている。

また、象形文字の使用はマヤ文明があまりにも有名であるが、その基礎はサポテカのモンテ・アルバンか、オルメカ文明にあると言われている。
踊る人の石彫にも、その人物名や出身地を描いたであろう文字が多く書かれている。(サポテカ文字は解読されていないが)
点で一、線で五を表す数字表記もすでにサポテカ文字に表されている。

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写真の説明:文字が書かれたステラ

メソアメリカ文明の一大特徴、天文学の発達。
モンテ・アルバンの天文台と言われる建造物 Jなどなど

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写真の説明:南の神殿から。一番手前の建造物が天文台であろうとされる建物。

モンテ・アルバンというのは、もちろん後に付けられた名前。オリジナルの名前はジャガーの丘という名前だったであろうと。

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写真の説明:遺跡からオアハカ盆地が眼下に眺められる。

最も古い時代に始まった大きな都 モンテ・アルバン遺跡。遺跡めぐりメキシコの旅には是非加えたいものである。

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