カテゴリー: 文化・生活

感性の先進性:マオリの人々のデザインセンス

13 3月
2011年3月13日
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ニュージーランドと聞くと真っ先にイメージするものは、オールブラックスとラグビーでしょうか。それとも、パノラマに展開する美しい大自然と羊の群れに代表される牧歌的な風景でしょうか。 ニュージーランド人にとっても、それらは大きな誇りです。 それにもまして、個人的には、先住民マオリの人々から継承された感性の高い視覚デザインに、目を向けさせられます。今回は、その感性の先進性に触れてみたいと思います。 ニュージーランドを代表する航空会社エアニュージーランドの尾翼を飾るロゴは、コルーと呼ばれる渦巻状のシダの新芽をかたどったデザインで、国民に広く親しまれています。

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コルーは、マオリの言葉で、新生、成長、力、平和を象徴しており、彫刻や刺青のデザインのなどの典型的モチーフとしてマオリアートの随所に見られます。 円のカタチは、永続性をイメージさせ、中のコイル状のカタチは、原点への回帰を表しています。

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マオリの人々のルーツは、ポリネシア系で、有力な説によれば、東南アジアから太平洋の島国に移住し、ニュージーランドへの移動は、西暦900年から1200年代と、名のごとくニュージーランドは人類の歴史上最も新しい新天地となりました。

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今でこそ、交通手段の発達とともに、この広大な太平洋地域も遅くとも一日単位で移動できるようになりましたが、当時、ポリネシアの人々がこの広大な太平洋地域に繰り出した特別な背景があったということは、想像に難しくありません。 そうでなければ、危険を冒して大冒険をする必要はなっかたはずです。 帆船というにはあまりにもシンプルなもので、帆をつけたいかだといったほうが的確な表現といえる乗り物を使って、彼らは新天地を求め続けていたわけです。 これは、私の勝手な所感ですが、オセアニアでラグビーが盛んで非常に剛健な選手たちが育つのも、そういった背景があるのではないかと思うのです。

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彼らの頼みの綱は、先祖に直結する自然を支配する神々でした。 生まれながらに、航海者として育った環境の中で、口頭伝承という手段に頼らざるを得なかった人々は、文字の変わりに、一目でわかる視覚的な文化を作り出したといえるのではないかと推測できます。 写真の首飾り装飾品は、グリーンストーンの天然石や骨などでできており、それぞれの部族の守護神、先祖をあらわし、それによって自部族と他部族の違いが一目でわかるようになっていました。

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新天地を開拓する進取の気勢はコルーが表す彼らの神々に連結した永続性と原点への回帰から育まれたものであることを、当時の人々の唯一の交通手段であるカヌーの先端のモチーフを見て取ることができます。

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ヨーロッパから新天地を求めてきた人々と先住民との関係で最も成功した例といわれるニュージーランド。彼らに共通するものは、自然に宿る精霊の原点、創造者への回帰という発想であり、それが、人種を超えて愛されるコルーのマークによく表されていると考えます。 そのような観点から、ニュージーランドを見つめると、また旅の楽しみが増えるのではないでしょうか。

ロングベイ地方公園で楽しい夏のひと時

20 1月
2011年1月20日
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南半球のニューイヤーシーズンは、真夏の太陽の下で、ビーチやサマーキャンプで過ごすのが一般市民の定番となっています。今回は特に、クリスマス休暇は土日を合わせて4連休、そして新年の祝日もその1週間後にまた土日を合わせて4連休と充実しておりました。ニュージーランドのクリスマスは、通常、1年ぶりに家族親戚が集まり、ゆっくりした時間を過ごしますので、新年の祝日は、特にアウトドアのアクティビティーを楽しむというのも納得がいきます。今回は、昨年11月にスーパーシティーとなったオークランド市の管理となったロングベイ地方公園をご紹介します。ダウンタウンから約22キロSH1号線を北に向かい、Oteha Valley Roadでおります。後は標識に従って行けば、迷うことはないと思います。バスターミナルから定期バスが出ていますので、それを利用するのも便利かと思います。

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オークランドは、多くの湾とビーチに囲まれた湾岸都市で、数多くの管理の生き届いた海岸に面した自然公園が点在しています。ロングベイ地方公園は、海水浴とピクニックを同時に楽しめる非常に恵まれた地形になっています。

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日本の海水浴場と言いますと、ビーチパラソルと人で埋め尽くされるようなイメージがありますが、ここでは、ゆったりとした芝生と大きな木々に囲まれた公園が砂浜すぐ近くまで来ていますので、家族やグループは、木陰や、持参のガゼボ、テント等で思い思いに場所を陣取り、海水浴、スポーツ、バーベキューなどを楽しみます。

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約1キロに渡って続く遠浅の砂浜は、年間100万人以上の訪問客で賑わいます。しかし、御覧の写真のように、あまりにも広い砂浜は、人気のスポットであるにもかかわらず、それを全く感じさせず、青い海と空が心と体をリラックスさせてくれます。

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海の家のお客さん勧誘などありませんし、ゴミなどは散在していません。このロングベイビーチにあるのは、コロニアル風レストランと写真のキオスクだけです。 もちろん、基本的なシャワー施設、脱衣場等は、公共施設としてだれでも利用できます。

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さらには、アンクル・エリックズプレイグラウンドもあり、夏だけでなく、特に家族連れは季節を超えて楽しむことができます。

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今回ご紹介したロングベイ地方公園は、2時間ぐらいの短時間訪問から丸1日滞在まで、用途に合わせて楽しめるニュージーランド的オールラウンド型パークと言えます。少し長くオークランドに滞在をお考えであれば、是非一度、足を運んでいただきたい公園です。

オークランドのもう一つの素顔:オタラマーケット

20 10月
2010年10月20日
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今回は、前回お伝えしたオークランドとは別の素顔を垣間見ることができるニュージーランド最大の青空市場、オタラマーケットをご紹介しましょう。 毎週土曜日、朝6時から昼12時まで約5000人の人々で賑わうマーケットは、市内ブリトマートバス発着場からマヌカウシティーセンター行きに乗って約50分、オタラ停留所(番号6197)で降りると、オタラショッピングセンター横の駐車場を利用して開かれています。ニュージーランドは、日本と同じ左側通行ですから、レンタカーを借りて気軽に訪ねてみるのも一つの手です。

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青空市場と合わせて、普段は公民館として使われている屋内展示場は、そのマーケットの常設会場として、シンボリックなイメージを醸し出しています。、南太平洋の島国の人々が昔ながらの手法で思い思いに創った伝統民芸品が並んでいます。もちろん、全て売り物で、エキゾティックなお土産として重宝されるかもしれません。

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人だかりの中で何が起きているのか背後から覗いて見ると、アイランダーの青年が上手に一見すると水墨画のような風景画を描いていました。 実は、それは本当の油絵と言えるかもしれませんが、古いエンジンオイルを用いて、しかもトイレットペーパーの切れ端を使って上手に描いており、皆、感心して観ていました。

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市場には、先住民マオリの血を引く人々やサモア、トンガ、フィジー、クックアイランド、アジア系の人々そして、ヨーロピアン系キウィと実に様々な人々が露店を出しています。売っている物も、スーパーで買うよりも安く新鮮な野菜、果物と、生活に密着した生鮮品から、パシフィックの伝統衣装や、工芸品そして、装飾品、時計、ヒップホップアーティストのTシャツ、おもちゃや携帯電話のアクセサリーどれも、品質はともかくとして、微笑ましい雰囲気を醸し出している事受け合いです。

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露店に交じって、ギター一つで商売をしている人もいました。この人も、そこの場所代を払っているのでしょうか?

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もう一つのオタラマーケットの楽しみは、つまみ食い感覚のテイクアウトフードだと思います。ホットドックから、ポップコーン、フィジーから来たインディアンが作るロティー、サモサ、クックアイランドのドーナッツ、中国の肉まんなど、この時ばかりは、行儀が悪いというのは無礼講です。

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このブログがアップされる頃には、このオタラがあるマヌカウ市そして、オークランド市、ワイタケレ市、ノースショアー市等複数の市および地域が統合され、人口百二十万人相当の「スーパーシティー」が誕生する予定です。その市長には、このオタラマーケットのダイナミックスを価値視するマヌカウ市長が最有力と言われています。 いずれにしても、来年のラグビーワールドカップに開催地にふさわしい環境を整えつつるというところでしょう。

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