無料ガイドツアー付きで見応え十分!リマの宗教裁判所博物館

15 6月
2011年6月15日
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5月18日は「El Día Internacional de los Museos(国際博物館の日)」でした。 この記念日は、博物館の社会的役割を広く一般市民に啓蒙することを目的に、 国際博物館会議(ICOM)によって1977年に制定されました。 ここリマでも、5月18日から31日まで一部博物館の入場料が無料になったり、 たった1ソル(約30円)で鑑賞できたりと、博物館好きには堪らない様々な企画が行われました。

国際博物館の日の恩恵を受けられなかった人も、残念がることはありません。 リマには無料で公開されている素晴らしい博物館がたくさんあります。

例えば「Museo del Congreso y de la Inquisición(宗教裁判所博物館)」。 「インキシシオン」とは「異端審問」のこと。 その名の通り、ただ「カトリック教徒かそうでないか」という単純な裁判を行っただけでなく、 「正統信仰に反する教えを持っている(異端)者」を厳しく罰した場所なのです。

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リマ旧市街にある宗教裁は、判所博物館。 こんな美しい建物の中で、阿鼻叫喚の世界が広がっていたんですね。

スペイン国王フェリペ二世の命により、1570年1月29日、リマに宗教裁判所が造られました。 当初はラ・ウニオン通りにあるメルセー教会の向かい側にあったそうですが、 牢獄建設などに不都合が生じたため、1584年に現在の場所に移されました。 博物館の公式ウェブサイトによると、1820年にこの裁判所が廃止されるまでの250年間に 有罪判決が下されたのは1474人、うち死刑判決は32人だそうです。 鞭打ち、国外追放、禁固刑などに加え、罰金や精神的刑罰(叱責や断食、祈り、聖地巡礼など)、 そして社会的不名誉が与えられました。 また死刑囚の約半数は生きたまま火炙りの刑にされ、残りは撲殺されていたようです。

ただ疑わしいというだけで投獄され、拷問された多くの人々。 当時の裁判や拷問の様子を蝋人形でリアルに再現したのが、この宗教裁判所博物館です。

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当時の裁判の様子。しかし裁判とは名ばかりで、 弁明もほとんど許されず、一方的な判決を言い渡されたといいます。

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拷問の様子 その1 手首だけを縄で後ろ手に縛り、釣り上げています。 人間の全体重を細い手首の骨や筋肉だけで支え続けることなどできません。 しかも足首には重りをぶら下げることもあったとか。 最後には、腕が全体の重さに耐えかねて引きちぎれ、死に至ったそうです。

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拷問の様子 その2 手足を椅子に縛り付け、首に巻いた縄をどんどん引き絞っていきます。 見ているだけでこちらも息苦しくなってしまいますね。

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建物の地下には、当時使われていた牢獄がそのまま残っています。

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投獄された宣教師の蝋人形。 恨めしそうな表情に、思わず背筋がぞっとしてしまいます。

この博物館では、過去の忌まわしい事実と人間の愚かさを後世に伝えるため、 スペイン語、または英語のガイドツアーでじっくり見学するシステムを取っています。 日本人にはあまり馴染みのないカトリックの異端審問ですが、 こういう歴史に触れられることも、海外旅行の醍醐味ですよね。

 

★宗教裁判所博物館★ 住所:Jr. Junín 548 Lima 開館日:月曜~金曜/9:00~17:00 スペイン語、英語のガイドツアー(所要時間約1時間)が 15分毎に実施されます。

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