月別アーカイブ: 4月, 2007

ヨハネ・パウロ二世の故郷、クラクフ

20 4月
2007年4月20日

先代ローマ教皇(ローマ法王)ヨハネ・パウロ二世は、ポーランドの出身です。
逝去されてから二年たった今もなお、ヨハネ・パウロ二世は、
沢山のポーランド人に愛されています。

古都クラクフは、ヨハネ・パウロ二世の故郷として知られています。
ヨハネ・パウロ二世は、クラクフ大司教からバチカン枢機卿に抜擢されました。
クラクフの大司教宮殿は、フランチェシュカンスカ通りに面した黄色い建物です。

ヨハネ・パウロ二世は、1978年にローマ法王になられてからも、
母国凱旋の際には、必ずこの大司教宮殿に滞在されています。とりわけ、
フランチェシュカンスカ通りに集まった人に窓から手を振って挨拶したため、
法王のお部屋の窓が、「法王の窓」と呼ばれ親しまれるようになりました。

02_01

[写真] 大司教宮殿の中庭には、法王の銅像が飾られています。
またクラクフから西へ54kmの、ヴァドヴィツェ(Wadowice)という小さな街には、
法王の生家があり、ヨハネ・パウロ二世記念館として開放されています。

02_02

[写真] ヴァドヴィツェ大聖堂と大聖堂広場

記念館では、大司教時代や枢機卿時代の洋服や靴、幼少時代に使用していたベビーベッド、
さらにはスキーウェアやスキー板などの私用品まで、法王に関するあらゆる展示品が飾られています。
さほど広くはありませんが、入場制限をしているので、混雑はなく、ゆっくりと見学することができます。

02_03

[写真] ヨハネ・パウロ二世の生家

ヴァドヴィツェ訪問には、クラクフ中央駅から出ている直通電車、
-ヨハネ・パウロ二世号-TOTUS TUUS-を利用するのがお勧めです。
クラクフからの道中に、もう一つのカトリック巡礼地で、ユネスコ世界遺産の、
カルヴァリア・ゼブジドフスカ(Kalwaria Zebrzydowska)も経由できるため、
ヴァドヴィツェとカルヴァリアの両方を、クラクフから日帰りで訪問するコースが、定番となっています。

02_04

[写真] 亡き法王をしのんで、世界中のカトリック信者がヴァドヴィツェを訪れます。

クラクフへ来る日本人観光客の多くが、アウシュビッツ=ビルケナウ収容所を見学後、
急ぎ足で別の街に移動してしまいます。「クラクフ=アウシュビッツの街」とも思われがちですが、
ポーランド人にとって、クラクフはなによりも、中世からの旧市街と、
ヴィエリチカ岩塩坑の街、そしてヨハネ・パウロ二世の街なのです。
クラクフまでいらしたら、ぜひヴァドヴィツェまで足を延ばしてみてください。

バルト海琥珀の魅力

15 4月
2007年4月15日

ポーランドは、世界的な琥珀の名産地として知られています。
グダニスク、グディニアなどバルト海沿岸地方(ポモージェ地方)は、
世界的な琥珀産地で、世界の琥珀生産量の8割以上を産出しています。
それゆえポーランドでは、日本では考えられないような破格のお値段で、
良質の琥珀の購入が可能です。そのため琥珀はお土産として大変人気があり、
琥珀を買いに来るのが目的で、ポーランドへ旅行される方も沢山いらっしゃいます。

01_01

ポーランドの琥珀工芸は最も古い民芸工芸のうちの一つです。
何世紀にも渡るグダニスクの琥珀職人の技術は、世界でも最も高い水準に達しています。
1477年、カジミエジュ4世はグダニスクに琥珀製作のためのギルド創設を認めました。
ギルド制度によって認定された職人の数は厳しく決められており、
レベルの高い琥珀工芸が代々受け継がれていきました。

ユネスコ世界遺産に指定されているマルボルクの古城には、
スタニスフワフ・ポニャトフスキ王の木製キャビネットが展示されています。
18世紀につくられた、このバロック調キャビネットの琥珀細工は大変美しく、
現在までに世界中で作られた琥珀細工の中で、もっとも美しい作品と絶賛されています。

01_02

琥珀アクセサリーの値段は、色と形、重さで決まります。
形が丸型やひし形などに整えられているもの、
重さの重いもの(形の大きいもの)ほど高価とされています。
また色は、透明な黄色のものや蜂蜜色のものが比較的安く、
逆に乳白色のものがもっとも価値が高いとされています。

下の写真に見えるサンスパングルという丸い円盤状のものは、
琥珀が化石化する過程で、内部のガス成分が、熱や圧力で分離分解されて生成されます。
そのキラキラと光る美しい模様は、琥珀の魅力とされています。
さらに、内部に虫や蝶などが入っているものは、非常に高価になります。

01_03

ただ琥珀を買うときに厄介なのは、本物に混じって偽物も相当流通している点です。
琥珀の偽物は、コーパル、ガラス、セルロイド、プラスティックなどがあります。
このうちコーパルとは、琥珀になる一歩手前の半化石の琥珀とも言うべきもので、
外見が琥珀に非常によく似ています。しかも琥珀より融点が低いため、
熱処理して中に虫や蝶などの内包物を詰め込むことが可能とあって、
インクルージョンの偽物としてかなりの量が出回っています。

01_04

例えばクラクフでは、フロリアンスカ通り、中央広場の織物会館、
中央広場からヴァヴェル城へ続くグロツカ通りが、琥珀専門店が並ぶ場所です。
このうち織物会館の一階の土産物屋では、商品に一部偽物が混入しているという話を聞きました。
ですので買うときはよくよくの注意が必要になります。

ポーランド・お金事情

04 4月
2007年4月4日

ポーランドはEU加盟国ですが、通貨はユーロではなく、
独自の通貨ズウォーティ(ズローチ)を使っています。
ズウォーティは、zlまたはPLNと表記され、
紙幣が200zl、100zl、50zl、20zl、10zl、コインが5zl、2zl、1zl、
さらにズウォーティの下に補助単位グロシュ(gr)が設けられており、
50gr・20gr・10gr・5gr・2gr・1gr コインがあります。

ユーロはホテルやレストラン、空港など一部の場所を除き、ほとんど通用しません。

02_01

02_02

02_03

[写真]ポーランドの紙幣 上から 200zl、100zl、10zl

ワルシャワ、クラクフなどの大都市は、町のいたるところに両替所(カントル)があり、
簡単に両替できます。ですのであせって空港で両替する必要はありません。
空港やワルシャワ中央駅コンコースの両替所は、非常にレートが悪いので、
できる限り街中に出てから両替されることをお勧めします。

クレジットカードのキャッシングや、シティバンクなどもすごく便利です。
逆に非常に不便なのが、トラベラーズチェック。
ポーランドでは、銀行でしか換金できず、レートも非常に悪いです。

02_04

02_05

[写真]ポーランドのコイン 上: 5zl・2zl・1zl、 下: 補助通貨 グロシュ

ところでポーランド人に、
「1円は、何ズウォーティですか?」
とよく聞かれるのですが、
「ズウォーティの方が高くて、1ズウォーティが42円ですよ。」
と答えると、皆一様に納得がいかない顔になります。

ポーランド人は、日本は経済大国だから、
1円の方が、1ズウォーティよりも価値が高いと思っているようです。

たしかに、1ユーロ=約3.8ズウォーティ、1ドル=約3ズウォーティと、
1ユーロも1ドルも、1ズウォーティより高い値段です。
なので当然、日本の通貨、円についても、1円=○○ズウォーティだと思っているようです。
1円=2グロシュだと知ると (グロシュは補助単位で、1グロシュ=0.01ズウォーティ)
「え?たった2グロシュ?日本は経済大国なのになぜ?」 と思うらしいんです。。。

ポーランドは1995年度に通貨のデノミネーションを行い、
それまでの旧100ズローチが新1グロシュになりました。(1万分の1のデノミ)
一方日本は戦後デノミネーションを行っていません。
なので別にズウォーティの方が高くても全然おかしくないのですが、
ポーランド人には、感覚的にピンとこないようです。

そのズウォーティですが、ここ数年の間に、対円レートで2倍以上に値上がりしています。
2000年頃は、1ズウィーティ=20円前後でした。それが今や、1ズウォーティ=42円。
そのせいで、ポーランド旅行も以前に比べ割安感がなくなってしまいました。

ポーランド旅行のベストシーズン

01 4月
2007年4月1日

ポーランド旅行は、いつがベストシーズンで、逆にいつは避けたほうがよいのでしょうか?
ただガイドブックを眺めていただけでは、現地の気候などの詳しいことまではわからないものです。
というわけで、ポーランド在住4年目の私からアドバイスできることがあります。

例えばゴールデンウィークはあまりお勧めではありません。
なぜなら、なんとポーランド側にもゴールデンウィークがあるからです。
5月1日がメーデー、5月3日が憲法記念日(日本と一緒!)のため、この前後の週末は、
お店やレストラン、美術館などが、お休みになったり、営業時間が短縮されたりします。
またこの時期、全国各地で学生らが一斉に帰省するため、電車やバスがとても混み合います。
まさに日本のゴールデンウィークのような混雑ぶりになりますので、正直あまりお勧めできません。

01_01

5月3日の憲法記念日のお祭り

そして6月も、実はあまりお勧めではありません。
なぜなら、これまた奇遇なことに、日本の梅雨のように、
ポーランドでも雨ばかりのお天気が続くからです。
とりわけ6月の中旬は連日の雨模様で、気温もかなり下がります。
休みがこのときにしか取れないならば仕方ありませんが、
出来る限り避けるべきシーズンであると思います。

ところが7月まで待つと、今度は一転して旅行のベストシーズンになります。
気温もかなり暖かく、もとい暑くなりますし、街角にはオープンカフェが並んで、とても華やかになります。
各地で様々なフェスティバルが開催され、「ヨーロッパの夏」を思う存分に楽しむことができます。
なにより日が長いので一日を有効に使えるし、明るい間は治安もそれほど悪くなりませんので、
女性の旅行者が遅くまで一人歩きしても安心です。

01_02

01_03
ポーランドの夏

そして何よりこの夏の時期、女性の服装がとても軽装になるのが、
男性旅行者への、最大のお勧めポイントです。
タンクトップだけで歩く少女や、超ミニスカートで街を闊歩する女性など、
時には目のやり場に困るほど薄着の女性が、この時期沢山お目見えします。
短い夏を思う存分楽しもうと、皆服装が大胆になるからです。
これが冬の旅行では、厚手のオーバーしか見られません。
夏の旅行ならではの醍醐味といえます。
夏の7・8月は、文句なく旅のベストシーズンです。

9月もかなりお勧めです。9月上旬はまだ日も長く、夏の残暑も感じられます。
加えて飛行機代も安いので、一番いい時期だと思います。
ただ秋分の日を過ぎると、毎年とたんに冷え込みますので、
旅行に持っていく服装はよく考えなければなりません。

10・11月の秋の季節は、「黄金の秋」とよばれ、一年で最も美しい季節と言われています。
都市部から郊外に車で10分も走ると、黄金色に染まった木々が並ぶ光景が臨めます。
気温はだいぶ冷え込んできますが、それでも冬ほどではありません。
夏期に比べ、秋になると飛行機代、ホテル代などが大分安くなりますので、旅行し易くなります。
ただポーランドの秋は非常に短く、毎年、夏が終わると、あっという間に冬になってしまいます。

01_04

木々が金色にそまる、「黄金の秋」

さて冬ですが、察して余りある通り、ポーランドの冬は、決してバカンスのシーズンではありません。
まず何より日照時間が短いため、一日のうち有効に活用できる時間が非常に限られます。
12月の冬至の頃になると、午前8時にやっと明るくなって、午後3時半にはもう暗くなってしまいます。
このように明るい時間が非常に短くなるため、夏場なら一日で訪問できる日程も、
冬の旅行では、場合によっては二日みなければならなくなります。
そして、とにかく寒い!北緯~50度と、北海道のさらに北に位置するポーランド、
さすがに北海道ほど寒くはないとはいえ、大多数の日本人にとって、ポーランドの冬将軍は強敵です。

01_05

ポーランドのクリスマス市

もちろん冬の旅行ならではの魅力もあります。
一面に雪化粧された冬の街並みはとてもきれいですし、各地のクリスマス市も一見の価値があります。
またオフシーズンだけに、各地の観光地もすいており、ほとんど列にならぶことなく、
効率よく見学することができます。ヨーロッパ人はあまり冬に旅行しないからです。
このように冬のポーランド旅行には良し悪しがあり、あとは旅行において何を最優先したいか
(予算か、日程か、景色か..etc )などになると思います。

というわけでポーランド旅行をするなら、
やはりベストシーズンは、夏の7・8・9月といえると思います。
それでもポーランドには、四季それぞれの魅力があり、欲をいえば、
春・夏・秋・冬の全シーズンに一度ずつ訪れてほしいところです!
ポーランド旅行の方はリピーターも多いということで、
特に最初のポーランド訪問が冬だった方は、
もう一度、今度はぜひ夏に訪問していただきたいと思います。

Copyright© 2017 ポーランド All Rights Reserved.