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ポーランドからスェーデンへの船の旅

21 7月
2010年7月21日

ポーランドは大陸の国なので、荷物の多い家族連れなどは車で外国に出かけるのが普通です。目的地が海を挟んだ北ヨーロッパであろうと車でとばします。

ポーランドの北はバルト海。つまり、スカンジナビア諸国にでかけるには、東経路のロシアなどを通過する方法もありますが一番手っ取り早いのは車ごとフェリーに乗る方法。(というか、リトアニアやラトビアなどの国を通過するのは比較にならないほど時間と面倒がかかりそうです)ポーランドとスェーデン間にはプロムと呼ばれている客船が運行されています。
これは楽しそうだ、ということで、今年の夏休みは北へ移動してまいりました。

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これがプロム。なかなか大きな客船です。

14時にチェックイン(?)ということで、出かけてみるともうすごい車の列。ため息をつきながら列に並び、車の中で全て手続きを終え(パスポートチェックがあります)、どんどん船内に車が誘導されます。
で、中に入ってびっくり。皆さん、ハンドルブレーキしかかけていません。タイヤの下にもストッパーがかけられるのかと思えば、何もありません。

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ちょっと、皆さんこれだけ車の中に荷物を詰め込んでいるから、揺れで車が動かないのかしら・・・と心配に。

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こちら、4人部屋の個室。このほかに大部屋もあるそうです。なかには、部屋をとらないで、いすに座って渡航する人たちも。そういう人のためには、荷物を収納するコインロッカーも用意されています。

荷物を部屋に置いたら船の中を見学。レストランは当然のこと、会議室、映画館、子供遊技場、免税店まであるじゃないですか。夜になると、ダンスホール(というほどの大きさじゃないんですがね、踊る場所が一箇所あります)で踊る人たちも出てきて、なかなか楽しいこの船の旅。

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こちらはラウンジ。奥のほうでは、サッカー観戦で燃えておりました。

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お食事処。なかなか清潔感があります。

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甲板でくつろぐ人たち。朝晩は冷え込みます。

子供のころ、フェリーで2泊もしながら祖父母の家に遊びに行っていたころの記憶といえば、レストランでは座ったら食事はできないということ。とにかく、座ると揺れで気持ち悪くなるのが船旅という記憶があるのですが、このバルト海が揺れが少ないのか今回たまたま波がなかったのか、とにかく座って平気、食べても平気の安定感。が、メニューの値段を見てひるむ私。ポーランドの2倍ぐらいの値段です。これがスェーデン値段か?と思ったら、回りのスェーデン人たちはもりもり注文しているじゃないですか。(この値段、一般スェーデン人にとっては安く感じる設定だと後に判明)

旅も終盤に近づくと、アナウンスが流れ多くの人々は荷物を抱え駐車場に急ぎます。そして、順番が来るまで車の中で待機しあとは船を下りたらそこはスェーデン。渡航は夜をはさんでいるので、寝る時間を考えると子供でもぐずらずに移動できるのでなかなか楽しい旅が期待できます。

気になるお値段、身軽で荷物だけだと大人でも片道350ズロチ以下、子供300ズロチ以下(7歳以下は無料)となかなかお手ごろ。更に、車で出かけると車1台(最大5人まで搭乗可)分の値段で1100ズロチもしないので、大人5人で出かける場合は、車のほうが安上がりでスェーデンについてからもアクセスが簡単です。
部屋代は4人部屋で500ズロチ前後ということで、グダインスクの町を観光したら、そのついでにスウェーデンに足を伸ばしてみるのもいいかもしれません。

(注)値段は2010年6月現在のものです。

グダインスク

14 7月
2010年7月14日

先日はポーランドの北も北、港町のグダインスクに出かけてまいりました。大陸の国というイメージがあるので、港町といわれてもピンと来ない方も多いでしょうが、ポーランドは北に海を所有しております。
さて、ポーランドに思い入れがある人もない人も、一度は耳にしたことがあるはず、ワレサさんの名前、そして連帯運動。この共産主義に立ち向かったワレサさんの連帯運動はこのグダインスクの町から始まったのです。

なんていうと、なんだか白黒の町を思い浮かべそうですが、ところがどっこい。この町はそもそも港町として、世界史の授業で必ず目にするハンザ同盟の1員としてかつては栄えた町。北のスェーデンまでがほしがった土地です。その目がくらむばかりの栄光の日々を見ることができた建物は戦争中にほぼ破壊されましたが、第2次世界大戦後ポーランド領に属すると、残っていた資料を手がかりに昔の町並みが復元されました。よって、ありがたいことに現在も当時の面影を見ることが出来るのですが、復元したかったのが納得いくほどの美しい町並みです。
ちなみに、我が家の子供たちはポーランドが世界に誇る古都クラクフより綺麗だと言っておりました。

町の中心街はとにかく活気があります。世界中からやってくる観光客たちも町の活気にだいぶ貢献していますが、港町ってどこもこう、喧騒に包まれているのでしょうか。騒音、というのではなく人間が生きている、その音で満ちている町です。

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運河が町の中を流れます。

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港町なので、観光船も頻繁にクルーズしています。

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町の大通り。世界中からの観光客であふれています。

ポーランドの土産で有名な琥珀。なんといっても、ここが産出地ですから「この店も!?」と確認したくなるほど琥珀の店が並んでいます。ちなみに、どうしても「アクセサリー」ということにこだわらなければ、海辺を歩いていても割合簡単に見つけることができます。自分でアクセサリーを作る技術のある方、お土産の予算がない方、海辺の散歩をどうぞ。

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こんな琥珀の店はうなるほど並んでいますので、衝動買いはご法度です。

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この方、この界隈ではちょっと有名。ポーランド人の名前を日本語にして書いて売っています。

観光都市ですので、お食事処には困りません。通り一帯がレストランというところもあるぐらいですが、値段のほうは若干高めかな、というのが地方都市に住んでいる私の印象です。ここの観光客たちが、ドイツ、スウェーデンなどのリッチな隣人が主ですので必然的に値段が上がるのでしょうが、この町の雰囲気を楽しませてもらったと思えば惜しくはない値段です。グダインスク観光、お楽しみください。

林学博物館

07 7月
2010年7月7日

ポスナニから南に向かう途中、ゴウフフという城があります。その広い敷地内にポーランドでも珍しい林学博物館というものがあります。
外から見た建物はレンガ造りで立派。何はともあれこの地を訪れた日、なんとポーランドの新聞ではヨハネスブルクより暑いポーランドという文字が躍った日。アフリカよりポーランドのほうが暑いなんてありえない、けど実際に気分が悪くなるほど暑かった。不純な動機というのは百も承知で、でもとにかく涼みたい一心で博物館に飛び込んだのでした。
飛び込んで正解。
今となっては、あの時暑くてよかった。暑くなければ博物館に入らなかったかもしれないし、そうだとしたらこれだけ楽しい博物館を見逃すところだったかもしれない!

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こちらがその建物。昔は馬舎だったものをリフォームしたそうです。

いかめしい建物の正面中央に入り口がありまして、入って左側に入場チケットを買う場所があります。(写真をとりたい人は、入場チケットプラス撮影許可代がかかります)チケットを買って、右手の階段を上っていくと、そこは森の動物達の剥製の展示質。部屋の中央にドカっとヨーロッパバイソンがたたずんでいます。その周りには数種類のフクロウなども見ることができます。そして、森の様子を全体的に見せた剥製は細部まで凝っていて、見ていて楽しくなることうけあい。

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このコーナーは子供たちにも大人気。

この建物の中で興味深いのはこちら。

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実物が入った植物図鑑。

これぞ、本物の林学図鑑とでもいうのでしょうか。同じ種の木の葉っぱ、種、根っこなどがその木から作られた箱に入れられ分別されています。写真のみの図鑑を見るよりよっぽど楽しい!

この博物館は展示方法に工夫が凝らされていて、特に興味の無い分野でも覗いてみたくなるその手法は立派なもの。

さて、階段を下りて今度はチケット売り場の前を通り過ぎ、左側の建物を見てみましょう。こちらの建物は林業で使われる道具の展示・・・なんてかわいいものじゃない。所狭しと置かれていてその様子はさながら露天商顔負け。

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プラスチックの装飾柱の中に入っているのは、まつぼっくりだったり、脱穀した後の籾殻だったりと、驚かせてくれます。

そもそも林業で使用されている、若しくは使用されていたものだから、展示されているものも土っぽい、誇りっぽいという先入観があったのですが、この博物館とにかく綺麗です。もちろん、全てガラスケース展示にすればどんな博物館でも清潔感を感じるのでしょうが、こちらオープンスペースで多くを展示しているにも関わらず、埃すら感じられないのがまたすごい。

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さながら、ホームセンターの工具売り場にいる錯覚に陥ります。

日頃は全く興味が無い代物から、生まれてはじめて見るものまで、思う存分見ることのできたこちらの博物館。ここ数年見てきた博物館の中でも5本の指に入るくらいの質のいい博物館です。この博物館から一番近い有名都市といえばポズナニですので、ポズナニで時間が取れる人はぜひ、こちらも足を運んでみましょう。

Muzeum Leśnictwa w Gołuchowie

ul. Działynskich 2
63-322 Gołuchów

開館時間
火ー金 10:00-15:00
土、日 10:00-16:00

入館料
大人  5ズロチ
子供  3ズロチ
家族用 13ズロチ

ゴウフフ城

05 7月
2010年7月5日

ポーランド中央部の大都市、ポズナニという町から少し離れたところにゴウフフという城があります。我が家がポズナニから南に向かって帰宅途中に突然現れたお城の看板。(いや、道案内というのでしょうか。)聞いたこともない名前だし、どうせたいしたことはないだろう、とそれほど期待せずに車を走らせ、専用のパーキング(無料)に車を停め。。。ても城が見えない。どれだけ小さいんだ、と思ったのですが、私の早合点でした。

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城の右側から撮影。外見ははっきり言って質素です。

こちら、城自体が小さいのではなく、城の周りの庭が大きいんです。庭というよりは、周りの自然と一体化しているこちら。敷地内に川が流れていて、子供を洗っているジプシーの姿まで見えました。
ということで、車から降りて、お城の入り口までちょっと歩きます。城の中は30分ごとに観光客を入館させているので、城に入るには時間がちょっと中途半端だという方は先に庭をぐるっと周りましょう。

この160haにのぼる庭には数百種の木や植物が植えられています。現在はイギリス調に整備されているようですが、そうとはいってもこちらポーランド。イメージにあるようなイギリスの木々のように、幾何学のような形をしているわけでもなくア・ラ・イギリス調とでもいうのでしょうか。イギリス調のチョッキン、パッツン形式の自然を見ると目が回ってくる私ですが、ここは気持ちよく見ることができます。気持ちよすぎで、芝生の上でごろごろしている人もちらほら見かけます。

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中でも目を引いたのがこの木。「この~木 何の木 気になる木~」という昔のコマーシャルソングが脳裏を駆け巡りました。樹齢100年はありそうな木。

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なにやら説明があるので、近づいてみると、あら、この木は法律上でも保護対象の木だそうです。

さてこちらのお城、歴史は400年以上前までさかのぼるというから、なかなかの年季もの。現在のような洗練された城になったのは19世紀になってから。1870年にイザベラさんという貴族の手に渡ったときに徹底的な改築と改装が行われました。この彼女、フランスからごっそりと建築家、彫刻家、画家と職人さん達を呼び寄せて大掛かりな改装を行い、フランスのルネッサンス形式を踏襲しました。さらに、フランス、イタリアの骨董品を買い集めることに熱中していたイザベラさん。ただの住居としての城ではなく、博物館のようにしたいという思惑があったそうです。ああ、当時の貴族たちって、やることがでかいのね。

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庭から1枚。普段なら、この庭に人が沢山いるのでしょうが、なんせこの日は35度近くまで気温が上がったので、人も皆日陰に避難していました。

しかし、第2次世界大戦中に彼女が集めたコレクションの多くが行方不明になりました。1950年代になりようやく、国の文化機関がこの城の整備に着手し今に至っています。
今現在も、この城の主イザベラさんがあつめたコレクションと判明したものは、この城の展示物として戻されているそうです。彼女のルネッサンスへの思い入れを堪能されたい方は、お城の中へどうぞ。
ゴウフフ インフォメーション
Zamek w Gołuchowie
63-332 Gołuchów
開館時間 朝10時から16時まで(夏場は日曜日に限り18時まで)
月曜日休館
火曜日入場無料
入場料 大人8ズロチ 子供5.5ズロチ (ガイドは別料金で必要となります)
ポーランド語ガイド40 ズロチ
外国語ガイド   20 ズロチ

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