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バロック建築の旧市街が美しいソロトゥルン

19 2月
2011年2月19日

ジュラ山脈の麓に位置するソロトゥルンSolothurn。
スイスで最もバロック建築が保存されている町として有名です。
宗教戦争の時はカトリック側に立ったため、フランスと強く結び付いていました。
18世紀まで、フランス大使館はこのソロトゥルンにあったのです。
ルイ14世時代の華麗なバロック芸術の影響が色濃く残る旧市街。
小さいながらも美しい光を放って人々を魅了するチャーミングな町です。

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見どころの旧市街は、アーレ川を挟んで駅の反対側にあります。
駅からHauptbahnhofgasseをまっすぐ歩くと、川にかかる大きな橋に出ます。
このKreuzacker橋を渡れば旧市街。
川沿いに立つのはランドハウスLandhaus。
昔の船着場と倉庫に使われていました。

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橋を渡ると、右手奥に小さな教会があります。
これはザンクトペーターズ教会St-Peterskapelle。
ローマ時代の遺跡がこのチャペルの下に残っています。

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旧市街に入ってすぐに見えてくる、堂々としたバロック建築。
ソロトゥルンのシンボル、ザンクトウルゼン大寺院St-Ursen Kathedraleです。
ローマ軍が攻めて来た時に殉教した聖ウルスの伝説にちなみ、町の守護聖人聖ウルスが祭られています。

イタリア語圏ティチーの州の建築家ピソーニによって建造されました。
左右の均整がとれた、真っ白な堂々とした美しい建物。
18世紀のイタリア・バロック様式とフランス・バロック様式の融合が見事です。

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旧市街にはコンパクトに見どころが集中しています。
ザンクトウルゼン大寺院からすぐHauptgasseに入ると、ジェスイット教会Jesuitenkircheがあります。
イタリア・ドイツのバロック様式ですが、壁面にあるルイ14世の紋章は、建築にはフランスが多大な出資をしたことを物語っています。

スイスで一番美しいと言われる内装は、ルイ14世時代のバロック様式。
静寂の中に広がる天井や柱の浮き彫り装飾が本当に素晴らしい!

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ジェスイット教会の並びには、時計塔Zeitglokenturmがあります。
14世紀に建造された、町で最古の建物。
こった装飾や機械時計のからくりもなく、素朴でダイナミックな雰囲気。
骸骨の彫り物などが、中世ヨーロッパ当時の雰囲気をダイレクトに伝えてきます。

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旧市街には石畳が美しい小道が何本もつらなっています。
古い建造物をそのまま生かした内部には、オシャレなショップがたくさん。
こんな場所でショッピングしたら楽しいだろうなぁ…

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時計塔から小道に入りましょう。
明るい青銅色のタマネギ屋根を2つ備えた、一風変わった古い建物が見えてきます。
これがソロトゥルン市庁舎Rathausです。
1476年から18世紀までの長期にわたって建造されました。
重ねてきた年月をひしひしと感じさせる、美しい石造り。
消火栓まで当時の面影を残しています。

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ソロトゥルンは城壁に囲まれた町でもありました。
町の端には塔や兵器廠Altes Zeughausなどが残っています。

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兵器廠は17世紀にレオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチをもとに建てられたそうです。
丸みを帯びた、とてもユニークな外見です。
しかしこれは、プロテスタントの街ベルンからの侵入者を防ぐための重要な建造物でした。
町の周りにめぐらされていた堀のあとも残っています。

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町の北側にはソロトゥルン市博物館Kunstmuseumがあります。
フランス印象派のほか、スイス画家の作品も多くそろえ、ハンス・ホルバインの「聖母子像」が有名です。
外国からは寄贈のみ受け、購入するのは祖国スイス画家の作品だけ、というこだわりをもつ博物館です。

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ソロトゥルンはフランス文化が花開いた町。
レストランもカフェも、どことなく洒落ています。
食事もフランス料理の影響が多く、タルタ・フランベなどフランス料理が美味しい町でもあります。

ぜひ持って帰りたいのが、ソロトゥルン名物ソロトゥナリSorotunarli。
ナッツと素朴なミルク風味で、さくっと軽いお菓子です。
このなんとも言えない柔らかな味はなんだろう?
と思ってお店の人に尋ねたら。
「ジャポネが入っていますよ」
と教えてくれました。
ジャポネ=日本、というエッセンスが入ったお菓子…
日本の文化を好んで取り入れていた当時のフランス人がもたらしたのでしょうか。
こんなところに、当時の日本を見つけてうれしくなりました。

ソロトゥルンの旧市街は、歴史にいろどられた小さな宝石の集まりのようです。

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ローマ時代の温泉と中世の町並みを散策!バーデン

12 2月
2011年2月12日

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ヨーロッパを観光していると、よくローマ時代の遺跡にめぐりあいます。
ここバーデンはローマ時代に温泉があった町。
「アクアエ・ヘルヴェチカエ」という名前でローマ人が温泉を楽しんだ町には、今でも上質のナトリウム泉が湧き出し、温泉プールやクアセンターが設置されています。
また、バーデンは16世紀にスイス誓約同盟13州議会が置かれた歴史のある町でもあります。
リマト川にかかる屋根付きの橋や、今も残る中世の街並みから、当時の雰囲気がそのまま伝わってきます。
ローマ時代と中世の街並みにかこまれた落ち着いた町は、そぞろ歩きにぴったり。

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バーデン駅の周辺はバスターミナルや店が並んで賑やか。
見どころは旧市街にあります。
駅から見える塔が町のシンボル。
塔のアーチをくぐって左手に歩くと、教会広場に出ます。

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モザイク屋根の教会は1457年に建てられました。
内部は木目調の華麗な装飾がほどこされた荘厳な雰囲気。

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教会広場を取り囲む建物の一角が市庁舎です。
13州議会が開かれた会議場が残されています。

教会広場から階段で川の方へ下り、旧市街へ向かいます。
どこに出るのだろう?と不安になりそうな細い階段がいくつかありますが、どれを下っても目的地へ出るのでだいじょうぶ。

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階段を下りると、細い石畳の小道が見えます。
このObere HalbeとUntere Halbeには、16世紀の街並みが今でも残されています。
当時をしのばせる壁画などもいっぱいなので、いろいろ見ながら思いをはせるのも楽しくなります。

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壁画には当時の宿屋やレストランの面影が鮮やかに残されています。
職人の家には、家族の系譜や家紋まで描かれています。
中世に倉庫として使っていた建物までそのまま残っていてびっくり。
内部を改装して今も現役で活躍しています。

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Untere Halbeを川の方へ下ると、屋根つきの木造の橋が見えてきます。
スイスの町でよく見られる、中世の姿をそのまま残した橋です。
ちょっと薄暗くて湿った感じですが、こちらも現役。
日常の生活で人々がいつも使っている、町のもう一つのシンボルです。

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渡って対岸に出ると、昔の代官屋敷になります。
今は歴史博物館になっていて、ローマ時代の遺跡や町並みが展示されています。

旧市街を見終わったら、ローマ人ゆかりの温泉の方へ行ってみましょう。
また駅まで戻り、表示を見ながらまっすぐ歩くと、カジノと広い庭園が見えてきます。

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庭園は出入り自由なので、遊歩道を歩いて反対側のレーマーシュトラーセRömerstrasseに出てみましょう。

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ここにはなんと、ローマ時代の柱がいくつか残っています。
2000年以上も立ち続けている柱。
いったいどんな人達がこの柱を通り過ぎていったのでしょうか。
思わず手を触れてみると、どんなコンクリートよりも密度の高そうな、どっしりした強靭さ!

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ローマ時代に思いをはせながらレーマーシュトラーセを下ると「皇帝の泉」の前に出ます。
ここからは昔からの由緒あるホテルが立ち並ぶ温泉街となります。

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しかし温泉街とはいっても、日本のように店が立ち並んで賑やかではありません。
保養のため落ち着いて過ごすのが目的なので、ホテルもひっそり静かなたたたずまい。
川に一番近いところにあるホテル・シュタートホフの地下にはローマ時代の浴場が残されています。
もちろん今も温泉がこんこんとわき続けています。

一般に公開されているのは温泉プールとクアセンター。
こちらは近代的な施設で、屋内と屋外2つの浴場のほか、サウナやフィットネスセンターまでそろっています。
1日券を買えば、何時間でもゆっくり楽しめます。
泉質はスイス一豊富なナトリウム泉。
しかし水着を着用なので、温泉というよりプールのような雰囲気です。

ローマ時代と中世に心をタイムスリップしながら散策できる、こじんまりとした素敵な町バーデン。
時間があればぜひローマ人の温泉も楽しんでみてください。

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