「ツール・ド・スイス」

07 7月
2011年7月7日

最近日本でも話題の「自転車」。書店にも関連書籍が多く置かれるようになったが、やはり自転車文化の本場はツール・ド・フランスTour de Franceやジロ・デ・イタリアGiro d’Italiaやブエルタ・ア・エスパーニャVuelta a Españaなど長い歴史を誇る大きなロードレースが開催される欧州だ。スポーツとしては欧州ではサッカーの次に人気があるという自転車レース、もちろんスイスでも昔から大変人気があり、ブルーノ・リジBruno Risiやベアト・ブロイBeat Breuやトニー・ロミンゲルTony Romingerやアレックス・ツェーレAlex Zülle、近年ではファビアン・カンチェラーラFabian Cancellaraやミヒャエル・アルバジーニMichael Albasiniなど多くの有名プロ選手を排出している。
UCIワールドツアーと呼ばれる自転車ロードレースの代表的な大会のうち開催日程が複数日間のいわゆる「ステージレース」は14あるが、その14大会のうち2つは何とスイスで開催されている。ひとつは毎年4月下旬に行われるスイス西部を廻るツール・ド・ロマンディTour de Romandie(今年で開催65回)、もうひとつが今回紹介するツール・ド・スイスTour de Suisse(同75回)だ。

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今年のツール・ド・スイスは6月11日(土)にティチーノ州ルガーノLuganoをスタートし、スイス観光の重要拠点であるグリンデルワルドGrindelwaldやインターラーケンInterlaken、隣国のオーストリアとリヒテンシュタインを経由して19日(日)に前回の記事で紹介したシャフハウゼンにゴールする全9ステージ。20年来の自転車ロードレースファンである私にとってツール・ド・スイスは毎年大変楽しみなのだが、今年は私の住む村から約6kmと大変ご近所にあるトーベル・テガーシェンTobel-Tägerschenが第5ステージのゴールおよび第6ステージのスタート地点になっていたので親しみも倍増だ。

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トーベル・テガーシェンは東スイスの小さな田舎町だが、実はスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラSantiago de Compostelaを目指す巡礼路「ヤコブスウェグJakobsweg」(これについては別の機会に改めて紹介します)上にある宿場町のひとつ。巡礼者のための宿泊施設ピルガーヘルベルゲPilgerherbergeは趣がある。

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町のシンボルはコムトゥライKomtureiと呼ばれる聖ヨハネ騎士団Johanniterordenの館跡と、それに隣接する聖ヨハネ・カトリック教会Kirche St. Johannes。

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コムトゥライは1228年に設立され、1806年に在トーベルの騎士団が解散するまで約600年の歴史を誇った。主を失った館とその敷地は1809年にトゥールガウ州の所有となり、1811年から1970年代初頭までの約160年間は何と州の刑務所として使われていた。館の内部には現在もその刑務所当時の様子が残っている(内覧は無料だが基本的に夏季の毎月第一日曜日のみ)。

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この小さな宿場町にとって「ツールが来る」(もちろん地元組織による招致努力の結果だ)というのは当然一大イベントで、スイスのみならず世界中のテレビで生中継もされるので、町を宣伝し知名度をさらにアップさせるには絶好のチャンス。個人宅でも趣向を凝らした飾りつけをしていて、町一丸となっての盛り上がりだ。

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自転車ロードレースを生で観戦する際はやはりゴール地点付近がイベントも観客も多く、またレースの興奮度も最高潮なので特に賑やかだが、憧れの有名プロ選手からサインをもらえるチャンスもあるスタート地点や、単に選手たちが通過するのを道路端で見るだけでも面白い。スタート/ゴール地点の町には観戦客のための飲食物屋台やスポンサーの特設テントが並び、スポンサー特設テントでは商品販売はもちろんゲームや抽選会もあって子供から大人まで楽しめるようになっている。

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Tシャツ・帽子・マスコット人形・エコバッグ・お菓子など各種スポンサーグッズの無料配布もあり、

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ミス・スイスのお姉さん達によるサイン会などもある。道路端で観戦する場合でも選手達がやって来る約1時間前に「キャラバン」と呼ばれる大会スポンサー各社による宣伝車の行列があり、そこでスポンサーグッズをもらうことができる。

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これは私の今年の戦利品(!)のごく一部。可愛らしい大会のマスコット「ファースティ君Fasty」のキーホルダー式お人形(大会のメインスポンサーである工具会社提供)は大人気。いかにもスイスらしいストラップ付きのカウベルは、保険会社提供のユニークな鳴り物応援グッズだ。
「注意、自転車レースAchtung Radrennen」の看板をつけた車や警察車両などが通過すると、間もなく選手たちがやってくる!

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ロードレースの平均速度は時速45km前後なので、レース序・中盤の「ゆったりとした」時間帯(選手たちはお互いにおしゃべりをしたりしながら走っていることもある)でも選手たちは本当にあっという間に走り去ってしまう。選手たちの走りをじっくりと見たい・レース展開をきっちりと追いたいという場合にはテレビでの観戦が一番だと言わざるを得ないが、地元の小学生やおじいちゃんおばあちゃんと並んでコース脇に陣取って生で見るのは格別だ。

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最終日の個人タイムトライアルレースで、シャフハウゼン旧市街の石畳を駆け抜ける選手。

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みんな見に来てね。ファースティ君にも会えるよ!

参考ウェブサイト:

ツール・ド・スイス公式HP
www.tds.ch

トーベル・テガーシェン町役場
www.tobel-taegerschen.ch

コムトゥライ・トーベル
www.komturei.ch

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