とあるヴィラの工事現場。
砂をスコップですくっては、次ぎから次へと来るバケツに山盛り入れて、
休みなく働いているおじさんが居た。
まるでビリーをバリに連れてきたかのように筋肉隆々。
ちょっと手が休まった時に目と目があって、にっこりはにかんできた。
スマトラのメダンから来たと言う、出稼ぎの労働者だ。
バリの建設現場の労働者は、殆どといっても過言でないくらい、ジャワ島や他島からの出稼ぎが多い。
失業率の高い他の島から仕事の多いバリに流れてくる。
そしてもっと話を聞くと更にビックリ。
なんと、75歳だというのだ!
この筋肉、この身のこなし、
贅肉なんて見当たらなく、黒光りした素肌は若々しく艶がある。
日本の後期高齢者である75歳とは訳が違う。
『薬草をいつも摂っているから』と、に~と笑う。
彼の出身地スマトラは、パダン料理で有名な所。
パダン料理にはある薬草が混入されていて、又食べたくなる習慣性があるとも噂されている。
そこの出身のおじさんが、健康でこの歳でも激しい仕事をして行けるのは薬草の力だよって笑っている。
皆さん、信じられますか?
75歳でビリーの筋肉ですよ!
歳をとっても家に篭っていないで適度に運動して、バリのような環境の気の通った地域に住んで、
出来れば体に良いジャムーを食していれば、いつまでも長生きできるんだなって、実感した。
メタボな体を気にしつつも、お酒や美食をセーブしないで摂ってしまう習慣に、
それじゃあ長生きできないよって、イエローカードを出されたようなおじさんの一言だった。