建築探訪~エクトール・ギマール~ その2

10 10月
2010年10月10日

彼は学派も弟子もとらなかったそうで、まさに一匹狼の奇才建築家…というのが私のギマールに対する勝手なイメージなんですが、彼の作品は現代の私たちから見ても、とても個性的でユニークに思えるわけですから、その時代の人々にとってみれば、かなり奇抜だったんだろうと思います。
そんな彼のユニークな作品の一つといえるのが、やはりLa Fontaine(ラ・フォンテーヌ)通りにあるCastel Béranger(カステル・ベランジェ)
こんなに個性的で目立つアパルトマンなのに、周りの景色とどこか馴染んでいるように見えるのが不思議です。

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この特徴的な緑の窓枠に独創的なデザイン。閑静な住宅街のなかにあるだけに、ひときわ目立ちます。

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アパルトマンの角に点々とついているモチーフは、なぜかタツノオトシゴ。とにかくあちこちにタツノオトシゴだらけなんです。

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中庭の窓はこんなかんじ。統一感がないようで、実は計算されたデザイン。

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こちらは、Castel Béranger(カステル・ベランジェ)でも一番目立つ、メインエントランスの門です。こちらもタツノオトシゴがモチーフ。

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門を入ると、メインエントランスは鏡張り!

レンガ、タイルなどとにかく色んな素材を集めたこの奇抜な館が建てられた当初、近所や世間からは批判の嵐だったそうです。
そんなCastel Béranger(カステル・ベランジェ)につけられたあだ名は、Castel Déranger(カステル・デランジェ)= 迷惑な館
ギマールが、28歳の時にデザインしたこの「迷惑な館」が、パリで最初のアールヌーヴォー建築になりました。
今ここに住むなんてそれは贅沢は話ですが、ここは本来は低家賃集合住宅なのだそうです。

はじめにお話したとおり、このあたりのエリアは閑静な住宅地で、近くにブローニュの森がある以外、これといって観光スポットもない場所ですので、観光客はほとんどいません。
ギマールの作品があるのは、そんな16区の静かなパッシー地区にあります。
人の多いパリの観光地巡りに疲れたら、是非訪れてみることをオススメします。
こんなに素晴しい建築を残した芸術家の作品が一度に観れる美術館がないことはとても残念ですが、オルセー美術館には彼のデザインした家具が展示されているので、機会があれば観てみて下さい。

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