カテゴリー: グルメ

ワインの街、モンテファルコ

06 5月
2010年5月6日
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今回はトスカーナ地方から少し離れて、お隣ウンブリア州の小都市を紹介したいと思います。

ウンブリア州は緑のハートと呼ばれているくらい、山と緑の豊かな土地。
ローマやヴェネツィア、ミラノやフィレンツェなど、日本人がよく訪れる大都市がないのでまだ日本では知名度が低いんですが、かつてサッカーの中田選手がプレーしていた「ペルージャ」など、魅力的な都市が沢山あります。

周囲を他の州に囲まれているので海がなく、そのためキノコや肉料理など、山の食べ物が豊富なことでも有名です。

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こちらは私が週末を利用して旅行してきた、モンテファルコという町の名産ワインです。
ちょっと格好つけて、背景の山と一緒に写真を撮ってみました(笑)

この写真でわかるでしょうか、ウンブリア州の多くの町は丘の上に築かれていて、とても見晴らしがいいんです。

距離はほんのちょっとしか離れていないのに、もうトスカーナとはだいぶ景色が違います。
なだらかで牧歌的な丘の風景が続くトスカーナに比べ、ウンブリアの自然はもう少し野性的。
ダイナミックな山の緑を見たいなら、断然ウンブリアがおすすめです。

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こちらはモンテファルコの中心にある広場。
この小さな広場を中心に幾つかのお店と劇場がある、たったそれだけの小さな町ですが、ワインを買い求めに訪れる観光客も少なくないようです。

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田舎の町はどの建物も古く、ちょっとした細道を散歩しているだけで中世にタイムトリップしたような気分を味わうことができます。

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お目当てのワインを手に入れ、駐車場へと帰る坂道の途中に、こんな可愛い入り口のレストランを見つけました。
サングラス姿のシェフが「Guida poco che devi BERE!(運転はちょっとにしとけよ、飲まなきゃならんからな!)」と書かれた看板を掲げています。

じゃあついでにお昼ご飯も食べていこうかなと中に入ってみて、びっくり!

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中はこんな装飾になっていました。
これ、天地が逆になっているわけではないですよ。
天井一面に楽器がデコレーションされてるんです。

天井以外にもありとあらゆる種類の楽器が置かれていて、見ているだけで楽しい気分になってしまいます。
きっとお店のオーナーのコレクションなのかな?

席に着くとすぐに「アペリティーボ(食前酒)のサービスです。」と言って、発砲ワインと小さなおつまみが出てきたのにも二度びっくり。
おつまみはお皿に盛りつけるのではなく、切ったそのままという感じで木のまな板にのって出てきました。

さて、親切な店員さんにおすすめ料理を聞いて、注文したのがこちら。

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じゃん。
イノシシ肉のグリル焼きです。
お肉の上には一緒にグリルされたキノコとハーブが、たっぷりと盛られています。

ウンブリアの料理は飾り気がなく粗野なイメージの物が多いですが、素材の味が活きていているのでとっても美味。
私はごちゃごちゃと凝った料理よりも、作り方がシンプルで親しみやすいこういう料理が好きです。

こちらはもちろん、地元産のワインと一緒にいただきました。
土地のワインと一緒に食べるとお肉の獣臭さが消えて、コクと味わいだけが残ります。

一本のワインを買うために田舎の小さな町を訪ねる。
イタリアで過ごす休日の、ちょっとした贅沢です。

フィレンツェの眠らない夜

01 5月
2010年5月1日
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4月30日、フィレンツェでは街全体を使った大きなイベント「Notte Bianca(ノッテ・ビアンカ)」が開催されました。
ノッテ・ビアンカとは直訳すると白夜ですが、北欧などに見られるあの自然現象のことではありません。
まるで太陽が沈んでいないかのように、朝まで続くお祭りのことを指して白夜と言い、春から夏にかけてイタリア各地で様々な白夜祭りが企画されます。

「最近のフィレンツェは、元気がなくなっているんじゃないか?」
そんな声が囁かれるようになり、じゃあ元気にしようじゃないかと現在様々な計画が進行中です。
ノッテ・ビアンカもそんな中で生まれたフィレンツェ再生計画の一つ。

まずは昨年六月に街の一部分を使って試験的に開催され、今年ついに、フィレンツェ全体(一部郊外も含む)を使った大規模なお祭り騒ぎとなったのです。

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こちらが公式パンフレット。

オレンジ色のドゥオモの上に、INSONNIA CREATIVA(芸術的不眠)と書いてあります。
そう、フィレンツェのノッテ・ビアンカは、音楽や映画、美術などのアートをメインにしたクリエイティブなお祭りなのです。

街の広場や映画館など至る所に特設イベント会場が作られ、美術館のほとんどは深夜遅くまで無料で開放されました。

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こちらの広場では、建物に銀幕を張ってフランス映画の上映をしています。
私が訪れた時は、諏訪敦彦監督も参加したオムニバス映画、「パリ・ジュテーム」の上映中でした。

さて、次に向かったのはヴェッキオ宮殿。
何とヴェッキオ宮殿は朝6時まで、無料で開館していたんです。
普段は昼間しか入ることのできない美術館に、深夜12時を越えてから入るなんて、なかなかできない体験です。

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宮殿内にはこんな特設ライブ会場も作られ、ギタリストが物静かにバッハのメロディを奏でていました。

今私が立っているこの場所を、かつてはあのメディチ家の人々が歩いていたのか。
彼らもこんな風に、音楽に耳を傾けたりしたんだろうなぁ・・・。
夜の雰囲気も手伝って、この場所で暮らしていた歴史的人物たちの息吹を間近に感じます。

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街は夜の散歩を楽しむ人々でいっぱい!

観光客が多く見られたパスクワに比べ、ノッテ・ビアンカは地元フィレンツェの人々で賑わっている様子です。
みんないつもより陽気になって、中には酔っぱらって大声で歌い出す人も。

通りのあちこちでライブが行われているので、少し歩くだけですぐに様々なジャンルの音楽に出会うことができます。

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歩き回って疲れた後は、夜食で元気を回復です。
私が注文したのは、ソーセージとチーズをのせたトースト。それに、赤ワインを少し。
夜食にしてはボリュームがありますが、今夜は気にせずモリモリ食べます!
お店は満員御礼の大繁盛で、陽気な店員さんが次々と美味しそうな料理を運んでいきました。

フィレンツェ中がアートに染まり、多くの市民が寝不足になった夜。
この素敵なイベントが来年も無事に継続され、さらに発展していくことを祈っています。
がんばれ、フィレンツェ市!

公式ウェブサイト
www.insonniacreativa.it

パスクワとパスクエッタ

25 4月
2010年4月25日
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お祭りと食とは決して切り離すことのできないイタリア。
パスクワにも、この時だけに食べる特別なお菓子があります。

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中でも有名なのはこの卵形のチョコレート。
この時期のお菓子屋さんの店先には、様々なデザインの卵チョコが並びます。

中は空洞になっていて、小さなおもちゃやプレゼントが隠れています。
チョコレートにかじりついて中身を取り出すのが、パスクワの朝の子供たちのお楽しみなのです。

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こちらは我が家の卵チョコ。
なんと中にセンサーが入っていて、振るとひよこの鳴き声がします。
スプマンテ(発砲ワイン)の右隣に見えているのは、コロンバというお菓子。
鳩の形をした甘いパンのようなお菓子で、上に砂糖とアーモンドが散らしてあります。

今年もらった卵チョコの中には、こんな可愛いウサギのトランプが入っていました。

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残念ながら私はまだお目に掛かったことはないのですが、中に高級時計や指輪などが入っているリッチな「大人向けチョコ」もあるんだとか。
主に異性への特別な贈り物として、使われるんだそうです。
プロポーズとかでしょうか?

さて、美味しいお菓子も食べたし、楽しいパスクワもこれで終わり・・・なんて思ってはいけません。
パスクワの翌日はパスクエッタと呼ばれる祭日で、多くの人はピクニックや友人たちとの食事を楽しむ日なのです。

ワインで有名なグレーベ・イン・キャンティという街で、毎年恒例のパスクエッタ市場があるというので出かけてきました。

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この日はあいにくの雨模様。
それでも人出は多く、広場は骨董品を売る露天で埋め尽くされています。

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置物やランプ、アクセサリー、家具など、あらゆる骨董品が揃っています。

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もちろん、地元の美味しいワインやチーズを堪能できるお店もありました。

グレーベ・イン・キャンティに行くには、フィレンツェから出ているSITA社の長距離バスを使うのが便利です。
駅前のバスターミナルから乗車し、南へ一時間ほど行ったところにあります。

周囲にはオリーブやブドウの畑が広がるのどかな土地で、ヨーロッパからの観光客にも人気のスポットです。

市場に集う人々

07 4月
2010年4月7日
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いつも人で賑わうカッシーネの青空市場。
長い長いお店の連なりの中で、より駅に近いところに位置しているのが、食品関係の露天です。

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新鮮な野菜や色とりどりのオリーブ、チーズやサラミの量り売りなど、どれもスーパーで買うよりも上質なものばかり。
オリーブは頼めば試食させてもらえるので、自分で気に入った物を好きな量だけ買うことができます。

生鮮食料品は、大型スーパーで売られている物に比べると少し割高です。
でも、一度市場で買い物してしまうと、スーパーの商品だけでは物足りなく感じてしまうんですよね。
種類は豊富だけど、どの野菜もまるで死んでいるように見えるし、店員さんもぶっきらぼうで、一言も会話をしないまま済んでしまうスーパー。
安くて便利ではあるけれど、たまには太陽の匂いがする旬の野菜を食べたい!
そのためには、市場で新鮮な物を手に入れるのが一番なのです。

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それに、八百屋さんも毎週通っているとすっかり顔馴染みになり、「これも持って行きなよ!」とハーブや果物をおまけしてくれたり、オススメの調理法を教えてくれたり。

そう、イタリアの人々が市場をこよなく愛するのは、こうした店と客との掛け合いがあるからでもあるのです。
誰から買うんでも同じ、じゃない。
売り手と買い手がお互いを名前で呼び合って、「じゃあ来週また会いに来るよ」と別れる。
人間味のある買い物スタイルとでも言うのか、買っただけで気持ちが温かくなるようなやり取りが、ここにはあります。

私にも、少しずつだけど顔馴染みのお店が増えてきました。

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その中の一つがこの、アルフレードおじいちゃんの蜂蜜屋。
蜂蜜ももちろん美味しいんですが、何と言っても素晴らしいのは蜂蜜を使った美容クリームなんです。
イタリアに来るまでありとあらゆる肌トラブルに悩んでいた私ですが、ここのクリームを使うようになってからは、ほとんど悩み知らず。
洗顔後はこれを塗るだけなので、化粧水やら乳液やらと幾つもつける手間もなくなりました。
アルフレードは、強いトスカーナ訛りの話し好きなおじいちゃん。
時にはお客さんと話し込んでしまって、商売を忘れてしまうことも(笑)

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こちらは、パニーノを売っているサルヴォ一家の屋台です。
南イタリア、カラブリア州から引っ越して来た家族で、南の人らしい人情味溢れる接客をしてくれます。
田舎に住む彼らはなんとオリーブオイルも家族で作っていて、毎年新オリーブができる時期になると「今年はどのくらいいる?」と、格安で譲ってくれるようになりました。
絞りたてのオリーブオイルは深い緑色をしていて風味が強く、軽くトーストしたパンに振りかけて食べると絶品!

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息子のジジ君が持っているのは、フィレンツェ名物のランプレドットです。
牛の臓物をじっくり煮込んだランプレドット、日本で言うところのモツ煮でしょうか。
これを挟んだパニーノはフィレンツェっ子のランチの定番です。とっても柔らかくて美味しいんですよ。

サルヴォ一家から買ったパニーノを頬張りながら、歩くアルノ河の風景。
いつもの顔ぶれと、いつもの挨拶。いつもの会話。
いつまでも変わらないフィレンツェの日常が、市場には息づいています。

カッシーネ公園の青空市場
毎週火曜日
早朝からだいたい13時頃まで(天候や店の種類によって閉店時間は異なる)

父の日のお菓子

17 3月
2010年3月17日
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今年のカルネヴァーレは、「太っちょの火曜日」と呼ばれる2月16日で幕を閉じました。

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もともとキリスト教には、イースター(復活祭)まで肉食を禁じる断食の期間というのがあります。
カルネヴァーレとは、この断食の前にお腹いっぱい肉を食べて、欲望のままに好きなことをしよう!という喜びのお祭り。
ヴェネツィアでよく見られるように仮面を付ける習慣があるのは、どれだけ好き勝手なことをしても恥ずかしくないようにという、配慮だったんですね(汗) 続きを読む →

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