カンティーナ見学
秋の新ワインの入荷などでワイン熱が高まるこの季節、直接製造元にお邪魔してカンティーナ(ワイン蔵)見学させてもらう機会がありました。
こちらが、私が訪ねたワイン製造所、「Villa Trasqua(ヴィッラ・トラスクワ)」。
数々の受賞歴を持つ、高品質ワインの製造所です。
建物は爽やかな風の吹く気持ちのいい丘に建っていて、周囲をオリーブの木や、広大なブドウ畑に囲まれています。
こちらで栽培しているブドウはサンジョベーゼ種と、カベルネ・ソーヴィニヨン種の二種類。
畑を前に「こっちがサンジョベーゼです」なんて説明を受けましたが、さすがにさっぱり見分けがつきませんでした。。。
まずはオランダ人のオーナーに挨拶したのですが、彼はイタリア語が話せない模様。
英語で説明されても私にはよくわからないので、イタリア人の女性スタッフがワイン蔵の案内をしてくれることになりました。
外から見ると小さな住居のような建物だったのですが、一度地下に降りるとそこには広大なワイン製造所が。
まず始めに見せてもらったのは、絞ったワインを一番始めに入れる樽です。
ひんやりとした地下の空気の中、巨大な木樽が静かに並んでいます。
天然の木樽での熟成が済んだものは、更に巨大な金属樽に移されます。
別の部屋に、もう少し小さな木樽も並んでいました。
最近では木樽をまったく使わないカンティーナもあるそうですが、やはり天然の木の香りが移ったものでないと、美味しいワインにはなりません。
樽にはフランス産の木材が一番なのだとか。
熟成期間を終えたワインは瓶詰めし、ラベルを貼って出荷されます。
そして、こちらが出来上がりの製品です。
カンティーナ見学の最後に、ワインの味の説明と試飲をさせてもらいました。
ここで作られているのは「キャンティ・クラッシコ」と呼ばれる非常に厳格な規定をクリアした物が主ですが、最近はもっと自由な発想で作る「スーパー・トスカーナ」という銘柄も人気を呼んでいます。
というのも、キャンティ・クラッシコと名乗るにはサンジョベーゼ種を80%以上使用しなければならない、という規定があるのですが、ブドウの出来によってはもっと別の配合でも面白い物ができるそうなんです。
こちらで作っている「スーパー・トスカーナ」は、二種のブドウを50%ずつ混ぜて作っています。
しかし、スーパー・トスカーナは試飲してみた結果私の好みではなかったので、今回は却下。
意外とクラシックなワインが好きなのかな?なんて、自分でも再発見がありました。
結局、口当たりの軽いまだ若いワインを一本と、反対にもっと重みのある渋いワインを一本ずつ購入。
そうそう、Villa Trasquaという名前を聞いて、「おや?」と思ったワイン通の方もいるかもしれません。
このワインは主にイタリア国内ではなく、海外に輸出されているブランドなんです。
だから、日本でも味わうことが可能です。
いつか偶然に、日本のお店で出会うこともあるかもしれませんね。
Villa Trasqua公式ホームページ
http://www.villatrasqua.it/index_it.php