イタリアで過ごすクリスマス

11 1月
2011年1月11日
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みんなが楽しみにしている冬の大イベント、クリスマスがやって来ました。
敬けんなクリスチャンが多いイタリア。
彼らにとってクリスマスはキリストの生誕を祝うという意味で、宗教的にもとても大切な行事なのです。

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年々経費が縮減されて日本ほど華やかではありませんが、クリスマスシーズンが近づくと様々なイルミネーションが街を彩ります。
プレゼントを買う人たちで街が賑わうというのは、日本もイタリアも同じ光景かな?
今年はフィレンツェから車で2時間ほどにあるシエナという街で、こんな美しい電飾の木を見つけました。

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クリスマスは恋人同士や友達と過ごすことが多い日本とは違って、こちらではクリスマスと言えば家族や親戚が集まるファミリーイベントです。
ただでさえパーティーやら友達との集まりやらで暴飲暴食になりがちな年末ですが、25日のランチは家族揃ってお腹いっぱい豪華な食事を食べるというのが一般的なクリスマスの過ごし方。
「滅多に会わない親戚まで集まるので付き合いに疲れる。」
「断り切れず食べ過ぎて苦しい。」
などの理由から、クリスマスをストレスに感じているイタリア人も実は少なくないのです。

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私も毎年、クリスマスのランチには鳥の丸焼きを作ります。
前日からローズマリーやタイムでしっかり風味をつけたお肉は、とってもジューシー!
トスカーナ地方では鳥の丸焼きの他に、詰め物をしたパスタをスープと一緒に食べる「トルテッリーニ・イン・ブロード」という料理がよく食べられています。

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クリスマスが終わってもしばらくはお祭りムードが続きます。
年越しの模様は改めて紹介するとして、1月6日にはエピファニアという、日本には馴染みのないイベントが。
エピファニアにはベファーナという魔女がやってきて、良い子にしていた子供たちにお菓子をプレゼントしてくれるのです。
女性版サンタといったところでしょうか?
クリスマス飾りや電飾は、このエピファニアの日までそのままにしておくのがイタリア流。
新年にクリスマスツリーがそのままになっているのも、決してイタリア人が怠惰なせいではないのです。

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エピファニアを過ぎれば、イタリアは冬の大バーゲンに突入します。
イタリアでは州によってバーゲン開始日が決まっています。
フィレンツェの今年のバーゲンは6日に始まりました。
今年も街に活気が満ち、大きな買い物袋を下げた人々で賑わっています。

クリスマスシーズン到来!

11 1月
2011年1月11日
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街がクリスマスに浮かれるこの時期、フィレンツェに珍しい大雪が降りました。
クリスマスプレゼントの調達のために中心街に行くと、街は雪化粧で白く輝き、雰囲気満点です!

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ドゥオモ前に設置された大きなツリーも、雪でキレイにデコレーションされています。
広場では子供たちが大はしゃぎで雪合戦を始めました。

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子供たちに混じって雪で遊びたいのは山々だけれど、まずはプレゼントの調達!
というわけで、ちょっとオシャレな文具や生活用品などが揃うデパートへ。
この時期は私と同じようにプレゼントを探す人々で、どのお店も大繁盛です。

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お目当ての物を手に入れた後は、サンタクローチェ広場で開かれていた毎年恒例のクリスマス市場へ。
前に紹介したヨーロッパ市場と屋台の顔ぶれは似ていますが、ヨーロッパ全土から様々なクリスマス用品や郷土品が揃う、とても楽しい市場です。

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可愛いツリーの飾りや、サンタクロースの置物がたくさんあって、見ているとついつい欲しくなってしまいます。
いつも楽しみにしているドイツソーセージの屋台や、オーストリアのお菓子も見逃せません。

ちなみに、イタリアではサンタクロースのことを「バッボ・ナターレ」と呼びます。
バッボとはトスカーナの方言でお父さん、ナターレはクリスマスという意味です。

思いがけない大雪のせいで、この日は人影もまばら。
私も歩き回ってすっかり体が冷え切ってしまったので、ホットワインの屋台で休憩することにしました。

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クリスマス市場のお供といえば、このお店のホットワインです。
ドイツから来た屋台で美味しいビールも飲むことができますが、この天気では寒くてとても飲むことができません。
2.5ユーロで、コップに溢れそうなくらい、熱々の甘いワインを注いでもらえます。
雪景色を眺めながら、カウンターで立ったままいただきます。

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雪は一向に止む気配がなく、どんどん降り積もっていきました。
急いで買い物を済ませたにもかかわらず、家に帰る頃には道がすっかり雪で埋もれてしまいました。

雪に慣れていないフィレンツェ市民。
交通機関も大幅に乱れてしまい、この日は家に帰れなかったという人も多いようです。
ホワイト・クリスマスは素敵だけれど、多すぎる雪はちょっと困りものですね。

田舎町で迎える冬の訪れ

05 1月
2011年1月5日
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トスカーナ州の北のはずれに位置する、とある田舎町。
ここで毎年、12月5日に行われる「聖ニコロの火」という素朴な行事があります。
今年は5日が悪天候だったため、一週間延期して12月12日に行われました。

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広場に着くとすぐ、地元のおじさんたちが「よく来たな!さぁさぁ、まずは俺の作ったワインを飲んでくれ」とコップを差し出してきました。
ワインを飲みながら世間話をしている間に、徐々に町民たちが広場に集まってきます。

この行事は、もともとは冬至の頃に冬への不安を解消するお祭りとして、地元の農夫たちが行ったものだと言われています。
この時期は畑の収穫が終わり、農業の暦では一年の仕事が終わる時でもあります。
その年の収穫への感謝、来年の収穫への祈り、そしてこれから訪れる厳しい冬への怖れと不安を吹き飛ばすため、人々は広場に集まって大きなたき火を燃やしたのです。

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イタリアの伝統的行事の多くは、こうした古い慣習や文化をベースにして、後に教会の意志によって強制的にキリスト教の教義と合体させられました。
このたき火も例外ではなく、いつの頃からか聖ニコロと結びつけた宗教行事となったのです。

教会の鐘の音を合図に、神父さんが聖ニコロの像と一緒に広場にやってきます。

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神父さんによる祈りの儀式が終わると、いよいよ着火です。
町の人々が周囲を取り囲んで見守る中、地元の青年団が松明を掲げて木の枝で作ったの山に近づき、着火します。

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山の頂上には太く大きな木が一本突き立てられていて、これが燃え落ちる方向によって吉兆を占うんだそうです。

火が全体に行き渡ると、町民の大歓声と共に花火が打ち上げられます。

誰かが持ってきたパンやソーセージを、みんなで炙って食べるのも、たき火の楽しみの一つです。
「こっちのソーセージ焼けたぞ!」
「パンを炙ったから、俺んちのオリーブオイルをつけて食べてみろよ。」
賑やかなお喋りが始まって、人々は火で暖を取りながらその土地で取れた食べ物や飲み物を味わいます。

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去年から、地元のおばちゃんたちによる郷土料理の屋台も出るようになりました。
かごの中に詰まっているのは栗の粉で作った、揚げまんじゅうのようなものです。

屋台とは言っても、お金は取りません。
巨大なワインボトルが置いてあって、そこに来年のイベント運営のために払える分だけ寄付をすることになっています。

この町の人たちは、みんなで大きな一つの家族のようなもの。
こうやって一年に一度、普段は遠くに住んでいる親戚や家族が地元に集まる聖ニコロの日を、みんな楽しみにしているのです。

たき火が終わると、本格的なクリスマスシーズンの到来です。

イタリアで年越し!ブオン・アンノ!!

03 1月
2011年1月3日
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皆様、明けましておめでとうございます。
クリスマスは家族や親戚と過ごす人が多いイタリアですが、年越しや新年は友達や恋人と大騒ぎして過ごすという人が圧倒的に多いようです。
日本は正反対ですよね。
イタリアには、年越しに赤い下着を身につけていると良いことがあるという、ちょっと変わった言い伝えがあって、年末になるとどのお店のショーウインドーにも赤いパンツがずらりと並ぶんですよ。
もう一つ、年越しにまつわる縁起かつぎと言えばこの食べ物。

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コテキーノとレンティッケ豆の煮込みです。
コテキーノというのは豚の頬肉など様々な部位を腸詰めにした、コラーゲンたっぷりの濃厚ソーセージのようなものです。
コテキーノにはこのお豆を合わせるのがお約束。
豆の形がお金に似ていることから、年末年始にこれを食べるとお金が貯まるという言い伝えがあります。
年越しそばのように年末に食べるという人もいれば、これはお正月の食べ物だと言う人もいるので確かなことはわかりませんが、とにかくこの時期に食べるとお金持ちになれるかも!?

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自宅でゆっくり夕飯を食べた後は、年越しカウントダウンを見るために車で近郊の街までお出かけしてきました。
目的地は、サンジミニャーノ。
「100の塔がある街」というあだ名からもわかるように、街中からニョキニョキと塔が生えたような独特の景観を残す街です。

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到着してみると、街はどこもイルミネーションで輝いていました。
私たちがやって来た22時頃にはまだ広場も空いていましたが、23時を越えた頃からどんどん人が集まってきて、いつの間にかぎゅうぎゅう詰めに。
みんなレストランや自宅でゆっくりと夕食を食べた後、ワインボトルやシャンパンボトルを持って広場にやって来るのです。
この日のために作られた特設会場では、イタリアのロックバンドが大歓声を浴びて演奏していました。

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夜23時半頃。
ロックバンドの演奏が終わると、街の青年団が舞台の上にやって来て、元気なダンスミュージックと共にカウントダウンを始めました。
そして遂に、深夜24時!!
歓声と共にあちこちで一斉にシャンパンの栓が抜かれます。
「アウグーリ!!(おめでとう)」「ブオン・アンノ・ヌウォーボ!!(新年おめでとう)」
シャンパンシャワーを浴びて濡れながら、周囲の人たちと手当たり次第に新年の挨拶を交わします。

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塔の裏から、花火が打ち上げられました。
こうして大盛り上がりの年越しイベントは、朝まで陽気に続きます。

イタリア、寝台列車の旅

28 12月
2010年12月28日
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ヨーロッパに住んでいて嬉しいことの一つが、他の国々と地続きなので、旅行するのが楽だということです。
飛行機に乗らなくても、車や電車で気楽に海外に出られるというのは、日本では味わうことのできない楽しみです。

日本にも東京(上野駅)から札幌をつなぐ寝台特急がありますが、イタリアにはパリへと走る寝台列車があります。
今回は日本からの観光客にも人気だというこの電車に乗って、フィレンツェからパリまで旅行してきました。

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こちらがイタリアの寝台特急、Artesia(アルテシア)です。

見た目は普通の電車と同じ、いやむしろ特急電車ユーロスターなどに比べると落書きもあったりして少々汚めな列車です。

アルテシアはローマを出発して、フィレンツェ、ボローニャなどの有名都市に停まりながら、終点パリを目指します。
(アルテシアにはもう一路線あって、そちらはミラノやヴェネツィアを経由します。)

イタリアを出た後、フランスに入る前に一度スイスを経由するので、眠っている間に三カ国を通ることになります。

早めに予約をすると割引になるし、休日などが重なると事前にチケットが売り切れてしまうこともあるので、なるべく早めの予約をおすすめします。
日本からでも旅行代理店などでチケットの購入ができるようです。

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もう少し豪華な二人部屋などもありますが、私が予約したのはスタンダードな四人部屋です。
折りたたみ式のベッドが上・中・下に設置されていて、最大六人が眠れる部屋になっています。

お喋り大好きなイタリア人。
相部屋になったお客さん同士で、すぐに賑やかなお喋りが始まるのもイタリア寝台列車の魅力かもしれません。

乗り込んで荷物を整理したら、シーツと毛布を自分でセットしてまずはベッドメイキングです。
料金にはシーツなどの他にペットボトルの水一本が含まれています。

乗車してすぐに車掌さんがやってくるので、出入国の手続きのために乗車チケットと身分証明書(日本からの観光客の場合はパスポート)を渡します。

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こちらは食堂車です。
アルテシアには本格的な食堂車が連結していて、フルコースの夕食を食べることができます。
予約制だと聞いていましたが、直接見に行ってみたら「一時間後に来てくれたら席を用意するよ!」とのこと。

メニューは一種類だけなので選ぶことはできませんが、シンプルながら美味しいパスタと、メイン料理のお肉、付け合わせの野菜、最後にはデザートやフルーツが付いて、かなりのボリュームでした。
シチリア産のワインで気持ちよく酔っぱらい、乗客同士が「お休みなさい」と挨拶を交わしてそれぞれの部屋へと眠りに行きます。

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食堂車の手前には、朝食やコーヒーを楽しむことができる小さなBarもあります。
イタリア人にとっては、たとえ移動中だとしても、朝一番のエスプレッソは欠かすことができませんものね。

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フィレンツェを夜出発した電車は、朝にはパリに到着します。
所要時間はおよそ12時間。

目が覚めたら、外は一面の雪景色になっていました。
朝日に照らされた雪を見ながら、あぁずいぶん北にやって来たんだなぁと実感する瞬間です。

チケットと身分証明書を再び受け取ったら、もうすぐパリに到着です。

世界一小さな映画館

17 12月
2010年12月17日
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先日、しばらく連絡を取り合っていなかった友人から、突然「明日の夕方手伝いに来てくれ!」とヘルプの電話が掛かってきました。
イタリア人の待ち合わせって本当に突然なことが多くて、数日前から約束してあるなんてことはほとんどありません。
それでもちゃんと人が集まるんだから、不思議です。

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翌日、約束の場所に行ってみると、友人のアツィーニが個性的な愛車と共にやって来ました。
彼は主にショートフィルムを撮っている映画監督です。
三年ほど前に友達に紹介されて、一度彼の映画の日本語字幕を作ったことがありました。

今回、彼の企画「世界一小さな映画館」がテレビのインタヴューを受けることになり、テレビ撮影用のお客さんが足りないと言うので、私がサクラになるためにやって来たというわけです。

到着と同時にアツィーニとその仲間たちがバタバタと映画館の準備をしていきます。

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こちらが、完成後の「世界一小さな映画館」です。
一見ちょっと派手なだけの車ですが、彼は古い車を改造して中にスクリーンを設置し、後部座席で映画を観ることができるようにしたんです。
座席は後方のたった二席のみ。

2006年に構想を練って以来、彼はこの車で自分の作った映画を上映して回っています。

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大慌てで準備をして、間一髪、取材班の到着に間に合いました。
さて、いよいよインタヴュー開始。

派手なジャケットを着て映画館の説明をしているのが、アツィーニです。
女性インタヴュアーの質問に、身振り手振りで元気に答えていきます。

インタヴューの後は実際に車の中に人が入っていく様子を撮るというので、私を始め数人のサクラたちがお手伝いをしました。

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こちらが、映画館の内部の様子です。
本当に小さなスクリーンなんですが、意外とくつろいで映画を見ることができるんですよ。

私たち観客は、車に乗り込む前にまず上映内容の説明を受けます。

アツィーニの映画館はレストランと同じ形式になっていて、渡されたメニューの中から観たい映画を「前菜はこれ、デザートはこれ」と言うように注文するんです。
選べる映画はどれも5分程度の短い物で、見終わったら車から出て次の人に交代する、というシステムです。

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撮影の後はアツィーニから集まった友人たちにお礼のジェラートが振る舞われ、翌日彼の自宅で夕食会をすることに決まって解散になりました。

果たして、アツィーニの世界一小さな映画館は、フィレンツェの新しい名物になるのか!?
街で彼の映画館を見つけた時は、是非体験してみてくださいね。

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