トウモロコシから作られたトルティージャというものがメキシコの主食である。
メキシコ料理というと、多くの人がタコスを思い浮かべるだろうが、そのタコスの皮になるのがトルティージャである。
このトルティージャの値段がここ1ヶ月、急騰。 去年までは、平均キロ 6ペソ(60円)が、10~15ペソに値上がり。
慌てた政府が一部の会社と8.5ペソに保つ契約をしたが、これは全ての会社が同意したわけではないから、メキシコの地方などでは、10ペソ高価。
1キロ 100円くらいなら、大した事ではないのではないかと思われるかもしれないが、とんでもない! 一般庶民が、プラカードを持って街に抗議デモに出るというものである。
それどころか、あるいは、社会運動が勃発するかも?のメキシコ政治、経済、社会の最重要問題である。
なぜなら、メキシコは非常に貧しい人が多い国であり、その貧しい人の食生活で何が重要で、何を食べて生きているのかというと、まさに、このトルティージャだけで生きているとも、大げさな言い方では、決してない。 トルティージャだけでなく、ここしばらくの間に基礎食品とも言える牛乳、卵などはじめ多くの食品が値上がりしている。 高級品の肉もあがったが。
庶民の生活が、トルティージャの値上がりで、ますます、厳しくなりつつある。 そんな中、多くの人がメキシコシティーで、大抗議デモを繰り広げた。
何故 トルティージャが急騰したか? ① トルティージャの値段を政府がコントロールしなくなり自由化したが、業者が、値上がりするよう商品を隠したと。 ②メキシコ農業がトウモロコシ栽培を放棄してきた。 ③一番のトウモロコシの生産国であるアメリカから、メキシコは主食であるトウモロコシを輸入しているが、アメリカで、ガソリンの代替エネルギーとしてのエタノール生産に使われるトウモロコシが多くなり、トウモロコシの市場が値上がりした。
など、などという話。
さて、どうなる事か? トルティージャの値段、そして、トルティージャなしでは生きられないメキシコの人々。