メキシコは自動車社会である。 特にメキシコシティーなど大都会では、車が多く、車が社会のステータスになるほど、車が重要であるようだ。
メキシコシティーでは、その車が公害問題の最強の敵という事で灰色の空を青空にするためにというので、 走る車を減らそうと、1989年からノーカーディ方式を取り入れた。
週の何曜日がノーカーデイになるかは、その車のナンバープレートの最後の数字で決まる。それが色のステッカーで表される たとえば。9、0は青で、金曜日がノーカーデイ。 赤、黄色、ピンク、青、緑である。
最初は、全ての車がつまり古かろうが新しかろうが、平日一日運転できないという方式であった。 そう、車の5分の1がその日運転できないというので、空が少しは澄んだか?
と思ったのは始めた当初だけ。 車社会であるメキシコの車を持てる階級の人々(つまり車が買える階級の人々)は、一日車が動かせない事は、不都合というので、 車をもう一台買おうという事になったようだ。(車会社には嬉しい結果!?) それで、車の総数は増える結果になった。
そのうちに1997年から新車は、排気ガスを出さないいい車、古いほど排気ガスを出す車という事で、車を0、1、2ランク分け。 0は新車。1は、まあまあ、2は、もっとも排気ガスを出す古い車。
メキシコシティーの車は、すべて、半年に一回、排気ガス規制検査を受けないといけない。 これに合格しないと、車を動かす事ができない。 そして、0、1、2のランクが決められる。そして、車にそのステッカーが貼られる。
写真の説明 :半年毎の排気ガス規制検査に合格すると、0.1.2のランクが示されたステッカーが張られるので、そのステッカーがべたべた。
0のランクの車は、毎日運転してもよろしい。1,2のランク車は、週一度運転できません。 そして、なお、1、2、のランク車は、排気汚染状態悪の日は、その日その車が運転できる日であっても、土曜日曜であっても、突如運転できません日になるという。 特に2ランクの車は、その割合が多い。
それで、人々は競って、借金してでも、新車に乗り換えるという事になった。(車会社には嬉しい結果!?) 確かにその結果として、メキシコシティーをそれまで大手を振って走っていた中古のボンボロ車は姿を消した。
確かに、何十年前かに比べたら公害状態はよくなっている気がする。 だが、ますます車は多いし、まだまだ、公害もあるというので、メキシコ市政府は、この7月から、土曜日もノーカーデイにするぞ!と。
でもでもですよ!このノーカーディにひっかかるのは、いつだって、1、2ランクの車です。 0ランクの新車はいいのです、いつだって運転できるのです。
あー、新車が買える金持ちになりたい!