日本の陶芸は、世界に誇るものであると思う。
日本の技術を世界に伝えるジャイカの派遣の人も世界に陶芸技術を伝えるために世界のあっちこっちで活躍しているらしい。
実際、私が最初に陶芸教室に行ったのは、ジャイカで、中米で仕事をした後、メキシコで陶芸教室を開いた先生の教室だった。
残念な事に、メキシコ人の生徒はあまり集まらず、結局、日本にお帰りになってしまった。
メキシコの人に日本の陶芸の素晴らしさを宣伝できずにの結果であったかもしれない。
メキシコの陶器は、土器に近い低温の焼き物が多い。
それは、土鍋をはじめ皿、碗など。オアハカ地方ミチュワカン地方グアナファットなどのその地方のそれぞれ特色がある。
写真の説明:メキシコの家庭でよく使われている土鍋
その色、絵、また、細かいピース作りを組み合わせた生命の樹(メテペックが産地で、メキシコ州の旅で紹介)などに代表される芸術的民芸品としての価値がある。
写真の説明:民芸品博物館の展示 生命の樹
写真の説明:陶芸の町 メテペックのお店で売られている沢山の生命の樹
それだけではもちろんない。
プエブラのタラベラなどは、植民地時代に、東洋や西洋の技術を学んで高温で焼き、絵付けも細かい伝統芸術である。
写真の説明:タラベラの町 プエブラの市場
また、最近結構人気のセルビン工房などは、その独自の工程で一度焼きながら高温で細かい絵付けの独特の陶器を作っているなどもあり、なかなかのものもある。
メキシコの焼き物もそれぞれにそれはそれなりにいい。
だが、日本の陶芸の奥の深さは、初心者の初心者である私でも、すごいと思わざるを得ない。
釉薬をつけ、窯だしをするまで、その結果はなんとも言えない。
そんな日本の伝統の陶芸を教える学校がメキシコのメキシコ州の州都トルカにある。
創立以来30年以上、メキシコ人に日本の陶芸を教えている。
写真の説明:陶芸学校
写真の説明:陶芸学校
写真の説明:陶芸学校
そこで学んだ人の作品なのだろか?土曜バザールでも、日本の陶器らしい商品を見かける。
私はまだまだ初心者の初心者で、作品も拙いものだが、時々物々交換市場に出したりすると、メキシコ人に買ってもらえる。
(日本だったら、絶対売れるような代物ではないが)
日本の陶器のよさで買ってもらえるのか?珍しいだけか?は兎も角。
日本人の先生が、最近には、研究を重ねて、現地の土で磁器用の粘土をつくりあげた。
「これからは磁器も作れるからね。」と先生がおしゃった。
楽しみ!
日本の素晴らしい伝統陶芸が、メキシコ人に理解され、その技術も伝わってゆくのだろう。
だが、メキシコ人一般庶民にまで、日本の陶器が日常食器として使われるのは、はるか彼方の夢かも?
工場で多量生産による安い食器も結構見栄えがいいし、プラスティックの食器さえ、普通に使われるメキシコ一般庶民の生活に、手作りの陶器が使われる日は、
そう簡単にやって来ないだろうが。。。。
陶芸学校のメキシコ人の生徒の多くが手がけるように、芸術作品を作るのに、陶芸技術を学ぶ価値があるのか?
彼らの作品を見ると、アートに縁がない私からみると、発想がユニークで面白い。
やっぱり、アート好きなメキシコなのであろう。